ティルチラパッリからチェンナイに夜行列車で到着、予定通り早朝0500時に到着してしまった為に危うく寝過ごして降りそこなう所だったが何とか飛び降り、次の計画を練る...
疲れていたがどうしても今日中に見たいものがあった...
チェンナイから2時間程度の所にカーンチープラムという町があるのだが、ここはヒンズーの7大聖地の一つで多くのヒンズー寺院があり、その中の一つに エーカンバラナータル寺院というのがある。
なんでもこの寺院の中には樹齢2000年とも3500年とも言われる巨大なマンゴーの木があり、今でもしっかりと実をつけているそうだ...
数多くのヒンズー寺院をすでに見てきてはいたが、それにしてもなんともそそる話ではないか??
歌にもある。「君たちキウィ、パパイヤ、マンゴーだね」ではおおとりを飾る程の木なのである。
この「巨大マンゴーの木」、これは絶対に見逃してはいけないだろう...
早速カーンチープラム行きの郊外列車のチケットを購入。出発は0722だ...
郊外列車

カーンチープラムには0930時頃に到着、
到着したカーンチープラム駅

私のお目当てのエーカンバラナータル寺院は駅からも見えている...
駅から歩いて10分もしないできれいな白いゴープラム(塔門)に到着...
期待感に胸は高鳴り、テンションはあがっていく...
エーカンバラナータル寺院入口の塔門

この寺院は悪質なガイドが多いとガイドブックに書いてあり、私が入ると同時に声をかけてくるものがいたが当然無視だ。
カメラの許可を取るのに最初10ルピーと言ってきたが10ルピー渡してもチケットはなし、チケットは?と聞くと20ルピーが正規料金、
「コイツチケットを切らずに自分のポケットに入れようとしたな...」
ガイドブックの評判に違わず、外国人観光客に言い寄ってくる連中の質は低い...おまけにチケット売り場でさえこんな感じだから信頼はできない
ヒンズー寺院は多かれ少なかれ人間が擦れている...建築物や文化としては凄いのに雰囲気から何から常にインド人が駄目にしている...そんな感じだから好きにはなれない...
でもまあいい...
「大マンゴーの木...」
こいつさえ見れれば...
寺院に入りひんやりとした回廊を歩く...
そしてお目当ての中庭に...
んっ???
確かにマンゴーだが...

おかしい...
何かが...いやっ!明らかに違う...
俺の見間違いなのか...??
もう一度良く見てみよう...
やっぱり...”巨大”ではない...!!

うーむ...なんとも理解に苦しむ...
周りの誰に聞いてもマンゴーと言っているからこれに違いないが...どう見ても樹齢2000を超える巨大さとは...
納得のいかないまま、回廊をとぼとぼ戻っていると私を手招きする男が...
普段なら相手にはしないがどうしても聞きたくなったので寄ってみる...
彼の口から衝撃的な一言が...!!
「ビッグ・マンゴーツリー。フィニッシュ...!!!」
「...」
「......」
「フィッ、フィニッシュ...!!」
彼はさらに私を一つの部屋の中に案内して”衝撃の事実”を私の目の前に曝してくる...
ビック・マンゴーツリーのご遺体...

何でも倒れてしまってその残骸をこうしてガラスケースに入れて記念に保存しているそうだ...
しかしそれにしても...
確かに「巨大マンゴーの木」は見れたのだが...
うーむ、なんだかやっぱり腑に落ちん...