旧首都の中の首都(アスタナ/ヌルスルタン:カザフスタン)New!

カザフスタン

アルマティ→アスタナ(ヌルスルタン)

基礎データ(2021外務省HPより抜粋し一部加筆)
1.面積:272万4900平方キロメートル(日本の7倍、世界第9位。旧ソ連ではロシアに次ぐ。)
2.人口:1,860万人(2019年:国連人口基金)
3.首都:ヌルスルタン(2019年に現名称へ変更、旅行時の旧名称はアスタナ)
4.民族:カザフ系(67.98%)、ロシア系(19.32%)、ウズベク系(3.21%)、ウクライナ系(1.47%)、ウイグル系(1.47%)、タタール系(1.10%)、ドイツ系(0.97%)、その他(4.5%)(2019年:カザフスタン国民経済省統計委員会)
5.言語:カザフ語が国語。(ロシア語は公用語)
6.宗教:イスラム教(70.2%)、ロシア正教(26.3%)、仏教(0.1%)、無宗教(2.8%)、無回答(0.5%)(2009年:カザフスタン国勢調査)
7.通貨:カザフスタン・テンゲ 1KZT=約1円 ※2007年当時、補助通貨はティンで1KZT=100ティン

※ブログの日付は旅行当時に合わせてますが、帰国後10年以上経てから記事を書いているので実際のアップ日は2021.05.01です。

2007.08.15(水)

 アルマティを出発して5時間、アスタナはまだ影も形も見えない。

途中駅


 アスタナは、アルマティから約1200km、鉄道で20時間と広大なカザフスタンの中央に位置する。
 アルマティが首都のままなら、横に平行移動してウズベキスタンに突入すれば良いだけだったのに面倒な事この上ない。

鉄道から眺めた夕日


 それにアスタナは旧首都のアルマティが活断層にあり地震多発地帯で地形的な発展が乏しいと言う理由で、1997年移った新しい首都なので、歴史的な魅力もそんなに感じられない。
 アスタナは「首都の中の首都(「謎の日常」の「首都の中の首都(アスタナ:カザフスタン)」を参照)」なのに、ビシュケクで旅連れを募っても断れ続けただけだった。




 やがて夜が近付いてくる

 こんな時に頭に浮かぶのは
 「アスタナに着くのは明日だな
 という、出発前から分かっている当然の事実だけだった・・・

深夜停車した駅に車内



2007.08.16(木)

 明けて07:45時、首都は間近だ。

 移動が長いと到着を待ち望む反面、降りるのが億劫になる矛盾に苛まれる。
 宿や次の移動を決めるゴタゴタに巻き込まれるのは目に見えていて、そんなことやるぐらいならこのまま永遠に乗って寝続けた方が楽だというどうしようもない精神状態になるのだ。

到着したアスタナ駅


 そうは言いつつ、到着することも降りなければいけないことも避けられないのがツーリストの宿命だ。
 降車した瞬間からスイッチが切り替わる、やるべき事をやらなければ先へは進めない。

 『さてと・・・』

 08:00時、お約束の一服を決め動き出す。

 次の目的地のシムケントへの鉄道は明後日発、バスなら毎日便があるそうだ。

 どの位滞在するかはこの街次第だろう。
 まずは日本のコインロッカーと左程変わらない値段の300テンゲ(約300円)で構内の預かり所に荷物を預ける。
 
アスタナ駅、直ぐ近くに蒸気機関車が展示されているのはほっこりとする。


 この街はツーリストには不人気で、日本のガイドブックには地図すらなく、旅行人でさえ1ページの1/5のスペースに10行ちょっとの文章で街の紹介が押し込めらている程度だ。

 アフリカで散々お世話になったロンプラの地図を頼りに街に繰り出す。

アスタナ市街、色っぽい下着の看板も。


 広い幅の道路にまだ隙間の見える空間に建つビルディング。
 新しい都市にありがちな発展中というサインだ。
 そしてここが本当に発展するのかは、この国の未来次第なのだが、それを目にする事は恐らくはもう無いだろう。

アスタナ市街


 ただ歩き始めて直ぐ
 「ここは悪くない」
 と、気付く

 歴史の浅い街の人工的に造られた感じ、これは私のツボだった

アスタナ市街

下段右:初代大統領博物館、無料

金色のビルをみてナイジェリアのラゴスをふと思い出した。

チェス盤、ボスニアあたりでも見た記憶が。

中段以下は大統領文化センター


 さらに言うならここは首都だ、それが私のテンションをもう一段階押し上げる。

橋を渡って、上中段は4人の中国人ビル

上段左:記念碑。中段右:スターリンクラッシック調の近代建築物、シンデレラ城と載っていた


 13:00時
 この街最大の見所、バイテレクが見えてくる。
 この辺りには政府関係の建物が多い。

バイテレクタワー、現地人にはチュッパチャップスと言われているらしい。

上段はライターの異名を持つトランスタワー


 広大な敷地の中に計画的に建設されたこの国にはまだ不釣り合いに思える近代建築群。
 都市としてのテイストは全く異なるが、どこかナイジェリアのアブジャやベラルーシのミンスク、パキスタンのイスラマバードを思い出してしまうのは、ここが計画都市という事と無縁では無いだろう。

路上からバイテレク、トランスタワー、大統領宮殿などを眺めて

上段はアコルダという大統領宮殿、中段右のピラミッドは建築中だった。

 
 立派だが、如何にも成金な建物は新興国家、それも独裁傾向に強い国にありがちな景観だ。
 ここに住む人たちは?と考えるとあまり良い予想は出来ないが、私に取ってはツボなのだ。
 
 500テンゲでバイテレクへ入る。
 見た目から展望の良さを想像したが、実際は金色のガラスの所為で台無しだった。

バイテレクの中、下段左は初代大統領ナザルバエフ大統領の手形


 本当ならもっと写真を撮って景色も堪能したかったがこれでは興醒めだ。

 早々に切り上げて街の観光を続けることにした。

バイテレク

モスクとネオ・アトランティス(ドバイやバハマのアトランティスホテルと同じ形状)

下段がシンデレラ城


 旧ソの国だけあって、しっかりとそのテイストも盛り込まれている。
 これも私好みだ。

アスタナ市街


 15:30時
 中心部の見所は大体網羅した。
 バスに乗り駅に向かう。

バス路線図。複雑で無いので分かり易い。


 出発は?
 明日で十分だ。
 シムケント行のバスのチケット3670テンゲで買う。
 この街は個人的には好みだが、またもう一度今日と同じ分量を見るとは思えない

 そして駅近くのホテルを探すも満室だらけ、ロンプラに載っていた少し高いホテルへ行き、安く泊まれる場所を聞くとアルナALNAというホテルを教えてくれる。
 ここは6000テンゲ(約6000円)でシャワー、トイレ、TV、そして選べる朝食付き。首都のビジネスホテルと考えると日本と変わらない値段だ。
 ただ明らかに私のような旅行者に取ってはお高い値段にはなるので、1泊が限界だろう。まだ先は長い。

 ちょっとホテルで落ち着いてからバスでバイテレク方面へ向かう。
 夜景でここを終わらせるつもりだ。

ホテルと夜。


 何もない所に煌々とライトアップされる建築物群はそれだけで見応えがある。
 十分満足したので、帰りは歩きで戻ることにした。
 夜一人でもそれほど危険は感じない。

ホテルへ


 夕食は適当に総菜とチーズと、それにコーラとチョコを買い足してホテルで食べる。
 
 明日の出発は夕方だがもう何か見る事はないだろう。

2007.08.17(金)

 10:00時、部屋で朝食を摂る。
 チェックアウトは14:00時、本当は12時だったが昨日交渉して遅めでOKにして貰っていた。
 
朝食とホテル付近


 ただ14時でもまだ少し早い、ネットカフェで1時間ほど時間を潰し、チョコとアイスを食べてから駅へ向かう。

ホテルから駅へ


 16:00時、駅へ到着。
 ホットドッグを頬張って出発を待つ。
 
 荷物代が730テンゲがバスのチケット代と別枠で、また別のキャッサ(券売場)で支払わなければいけないのが予想外で少しびっくりしたが、予定通り16:30時出発。

 首都狙撃は完了した。

駅とバス




 後日分かった事はアスタナが故黒川紀章氏の設計と日本と所縁の深い都市だったという事だ。
 これだけでも来てよかったのかもしれない。


 そして時は流れて2019年
 ショッキングなニュースが飛び込んできた。

 アスタナの名称が
 「ヌルスルタン(引退した大統領の名前)」
 に変更したと・・・

 なんだこのあまり流行りそうもない風俗店みたいな都市名は・・・

 と、嘆いた所で決まった事が覆る訳はない。
 そもそも所詮他人事に過ぎない。

 でも・・・
 
 この街の「首都の中の首都」という魅力が消失したことは、誠に遺憾である。

 と、言わざるを得ないだろう・・・






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