ポーランド
2006.10.13(金)
歩き方に「盗難に注意」とあったユースでの朝、早速それを裏付けるような事案が発生する。
泊っていた日本人女性の宿泊客が貴重品を盗まれたのだ。私自身は何ら関係の無いこの事案にたまたま延長手続きを受付にいったために何故か「中国人」と因縁をつけられてその日本人女性に罵られるという朝一から気分の悪いスタートとなった。(詳しくは「ゴルコの正体がついに…(ワルシャワ:ポーランド)」参照)
その女性はそのまま去って行ったが入れ替わるように今度は日本人の若い男性旅行者がやって来た。
長期旅行者にはあまり思えない目立つ真っ赤なブルゾンに赤いリュックサック、そして何よりもその旅行者を他の者と区別しているのは60Kgあるという巨大な真っ赤なスーツケースだった。
『・・・』
写真はブルガリアで、プライバシー保護の為に顔はペイントで隠しています。
只者ではない雰囲気を漂わせる彼に興味を持ち話しかけると、その持ち物や服装に反して彼が経験豊富な旅行者であり、さらに世界各地のマラソン大会に合わせて旅程を決める”ランナー”である事も判明する。 そして小柄な体躯ながら以前サッカーのサテライトでキーパーとしてプロを目指し、憧れのキーパーがハラルト・シューマッハーという最初に私が好きになったドイツ代表のゴールキーパー(1982,1986ワールドカップの正ゴールキーパー)であったので一気に意気投合して仲良くなる。
聞けばポーランド内のルートはこの先一緒になるという幸運も重なり彼としばらくは観光を共にする事にした。(以降彼をランナーと省略)
彼の手続きを終え、ちょっとのんびりしてから観光に繰り出す。
ワルシャワ市内
ワルシャワ市内
雑談しながら街中を彼と周っていると観光に対する考え方や見方がかなりの部分で一致している事に気付く、ようするに波長が合うのだ。今迄多くの旅行者と触れ合ってきたがここまで波長が合う人間はあまりいなかったので余計に散策が楽しくなる。
途中で見た衛兵の交代式
ワルシャワ市街
教会
彼も、そして私もメインディッシュは旧市街の市場広場だ。
これは別段珍しい事ではない、ワルシャワの最大の見所だからだ。
私は昨日訪れているとはいえ見ているのは夜だけだ。昼間にもう一度じっくりというのはツーリストとして同然の事だろう。
旧市街
旧市街の市場広場近辺
市場広場を一番良い角度で眺められるのは歴史博物館だ。
我々は迷わず訪れる事にする。
展示物、地図好きな私には博物館も楽しい物だった。
そして博物館からの眺め
メインディッシュを終え、後は時間の許す限り見たい物を見続けるだけとなる。
写真上右のモニュメントはライフルを抱えている。
ワルシャワ市街
ワルシャワ市街
二人で気が向くまま観光をして宿に戻り雑談をして一日が終わる。っと思いきや夜は彼の知り合いの女性の旅行者もユースに到着し、中央郵便局に行って荷物を出す事になる。ランナーは方々で土産物を買うのが趣味でたまったら日本に送っているという事だ。しかも彼が送った荷物は15kg程度あり、これならちょっとした短期旅行者の荷物の方が軽いと思える重さだった。私も地図を集めているので荷物を送る頻度は他の旅行者よりは多いが回数はともかくこの”重さ”というのはちょっと想像外だった。ちなみに彼は買い物が”女性的”と自分では言っていたのだが女性では無い私に果たしてそうなのかどうかは分からい。ただはっきりと覚えているのは荷物を送ったあとでもまだ手持ちの荷物の総計は楽に50kgを超え、その状態で彼は旅行を続けていくということだった。
文化科学宮殿
明日はアウシュビッツで有名なクラコフへと移動する。勿論彼も一緒だった・・・