エストニア
エストニア全図と経路図
2006.10.03(火)
ヘルシンキを朝早くに、といいつつ11:30時の出航に合わせるようにマクドナルドで朝食をとって出発する。
ヘルシンキ
次の目的地はエストニアの首都タリン、バルト海を渡る首都間を結ぶクルーズだ。
高速船を選んでいたのでゆっくりとしたスタートがきれる。
これが乗った高速船。下は出航後の船からの景色。窓も開けれないし外にも出れないが快適
船で日本を出発して以来、クルーズづいているがこれも私がエレガントだからなのだろう。高速船のお陰か?たった2時間程度でエストニアに到着する。
時刻はまだ13:30時だ。
到着したエストニアのフェリー・ターミナル
到着した街はタリン、バルト三ヶ国と言われる国々の最初の首都であり、旧市街が世界遺産の街だ。私はガイドブックにあるドミトリーのある安宿を選んで宿泊する事にした。宿に行くと数名の日本人が泊っている、そういえば最後に日本人旅行者と宿を同じくしたのはモンゴルだ。それ以降2週間ちょっとは日本人旅行者と会っていなかったので嬉しさがあると同時にこんな辺境の地まで良く来るなと自分の事を棚に上げて思ってしまった・・・。とは言いつつ、久しぶりの日本人でテンションを上げる前にやらなければいけない事がある。そう、観光だ。私は荷物を置いて自分のベッドを確保すると市中に繰り出す。広大なロシアで想像以上に時間がかかったので今後の冬将軍の到来とそして物価の高さを見越して東欧観光はペースを上げるつもりだった。
タリン市街
まずは観光案内所だ。入ろうとすると日本人旅行者の女性が丁度ドアを開けて出てくる所で、ついついお互い譲り合ってお見合いの様になってしまう。可愛らしい若い女性だったが出会いが急すぎて本来言うべき「ジュ・テーム(フランス語で愛している)」ではなく、「あっ!すいません!」と気の利かない一言だけでそのまま中に入ってしまい、折角の恋のチャンスを不意にしたのは私の不明のなせる技なのだろうか?
気を取り直して観光案内所でお決まりのマップを手に入れてから街を一望できる聖オレフ教会の塔に登る事にした。
聖オレフ教会の塔内
そこからの眺めは良い物だった。
タリンの旧市街は歩いて周囲を回っても1時間もかからないコンパクトさだ。それを中からぐるっと見渡すと囲まれた旧市街とその外側の展望が見れる。
聖オレフ教会の塔上から外周を眺めて
そして旧市街側
両方合わせて、そして塔と出た後の市街。下左:聖オレフ教会の塔、下中央:三人姉妹という名の建物
高所からのタリンの眺め、中世ドイツの香を色濃く漂わせるこの風景は私がヨーロッパというホームグラウンドに帰って来た事を深く認識させる物だった。次は上から眺めたこのコンパクトな景色の中を歩いてみる事にした。
一番上の写真は”太っちょマルガレータ”とちょっとコミカルに聞こえる名前を持つ
下左:市庁舎
旧市街は私の想像以上に狭かった、途中何気なしに博物館を2つ訪れる余裕があるくらいだった。
写真博物館と旧市街の建物
気になって行った占領博物館
博物館を見終えてまた散策へと戻る。日暮れ時、展望台へ足を運んで塔からとは別の街の景色を眺めるのには良い時間帯だ。
ちょうど旧市街の縁辺りの微妙な所、右上:トームベア城、下左:キー・ク・イン・デ・キョク
左上はロシア以降良く聞く名前のアレクサンドル・ネフスキー聖堂。
私は展望台へ上がり街の景色を眺める、これでタリンは一通り見た事になるだろう。
展望台からの眺め。
薄暗いタリンも中々趣がある。
鉄道駅
私は一度宿に戻る事にした。後は食事を摂って夜景でも眺めればもうこの場所に思い残す事は無い宿に戻ってドミの日本人と話しているとその中に居た女性が不思議そうな顔をしてこう話しかけて来た。
「あれっ?さっきそういえば・・・」
『?あっ!ひょっとして観光案内所で・・・?』
旅をしていると奇遇な事が稀に起こる。日本を遠く離れたエストニアで偶々観光案内所で出会いがしらにすれ違った女性がまさかの同じ宿というシチュエーションがそれだ。話を聞くと私の憧れの国ドイツにワーキングホリデーで来ていて今はショートトリップ中という得難い存在だ。日本人の美女でドイツ在住と3つ揃えばこれはもう取り敢えず恋に堕ちてもおかしくないだろう。これが運命というやつか?
っと、古の諺に”急いては事をし損じる”というのがある。それにまずは色気より食べ気が先だ。幸いなことに他にもたまたまエストニア在住という珍しい人(♂)や、また世界周遊中の旅行者(♂)も居たので彼女と私も併せて4人で食事に行く事にした。
レストランの食事、中々美味しかった。
食事の後はみんなで展望台へ行きタリンを眺める。旧市街の灯は高い屋根に隠れて教会が少しアクセントをつける程度でそれほど良いとは思えなかったのがちょっと残念だった。
展望台からの夜景
後は市中の散歩をしながらまた宿へと戻る。こじんまりとしたタリンは時間があればゆっタリン、まっタリンと過すのには良いのかも知れないが残念ながら私は何時でも急いでいるツーリストだった。
夜のタリン。
宿に戻ると朝からの移動と駈足気味に観光していた疲労のせいか?折角三種の神器(日本人、美女、ドイツ)が揃っていた彼女ともそれほど話すことなく早々にベッドに横になる。
タリン・・・エストニアの首都・・・
スピードアップをした観光のせいで体力を消耗し、折角の運命の出会いでもアプローチする気力も体力がタリンかった、このプロフェッショナルを持ってもそう思わざるを得ない都市だった・・・