松戸→会津若松
リアルタイムブログ「謎の日常」ですが、実際は旅行終了後のアップ(ブログの日付は旅行日)となってます。
なので「リアルタイム風ブログ」ということでお見逃しいただければ幸いです。
因みにこの記事は2022.06.12にアップしてます。
2022.05.15(土)
09:30 帰宅、泊り仕事の上がり日だった。
途中下車して帰宅ジョギングがいつものルーティンだが今日は省略。
直ぐに風呂に入り、ブランチを作って食べて寝る。
仕事の仮眠時間は大体3時間程度、今晩出発予定なので昼に出来るだけ寝ておきたかった。
2020から始まったコロナ禍、旅に出れない日々が続く
コロナも未だ収まらず。フォースミッション再開の目途も立たない。
繰り返す安穏な日常は、unknownな非日常への渇望を誘う。
『そろそろどこかへ・・・』
思えば私の旅行は学生時代の国内車旅行が始まりだ。
昨年アクシデントで車が亡くなり、新車に買い替えたばかり。
この偶然を必然に変えるチャンスなのかもしれない。
原点回帰
国内車旅行をする。
海外旅行をこれ以上我慢できない今、それも悪くない。どのみち海外が一区切りしたら国内にするつもりだった。
それが早まっただけのこと。
第4任務は一旦中止、次の海外を続きにするか第6任務とするかはおいといて、第5任務、国内車旅行編の開始決定だ。
何処へ?
新車購入後最初の長期ドライブ旅行、遠い所は避けた方が無難だ。
今後の事も考え、車旅行の問題点を洗い出し、今後に活かしたいという思いもある。
そこで何かスルーした所で簡単に取り戻せる場所を中心に旅行すると考え、計画の骨子を作り上げた。
準備を始めて直ぐに、悩んだ荷物を殆ど持っていける事に気付く。
海外旅行だと「おやつは500円まで」と厳選に厳選を重ねていたのが、「お菓子?10万円分買って全部載んでけば?」と、いった感じだ。
ミニマムではなくマキシマム。
これで用意が出来るなんて天国だ。
ガイドブックも使い勝手を比べたいので「るるぶ」と「まっぷる」の2種類を準備する。
るるぶとまっぷる、雑誌を購入すると大体電子版も読めるようになる。ドライブベストは電子版無しが残念。
使ってなかったテントや寝袋、マットなども用意。
携帯カセットコンロのタフまるにポータブル電源はソーラーパネルまで新しく購入
弁当箱炊飯器も手に入れ、出発前にテストを終わらせる。
Power AeQとソーラーパネル。セールでついつい両方購入。右下はテストしたカレーのレトルト。
更に普段使いのiPhone8に加え、パソコン、タブレットにandroidの携帯まで無駄にラインナップに入れる。
全部使うか分からないが、荷物として積んでいた所で負担ではない。
こうして前回の休みまでに準備は大体終わっていた。
ただ、どの段階まで終わっていようが、結局余った時間分だけああでもないこうでもないと考えてしまうので完全に気が休まることはない。
何時だって遠足の時は出発直前までソワソワだ。
19:00 夕食
不足分があっても容易に買い足せる。国内車旅行の一番の利点だ。
そう割り切り、直前は悩んだ物をまとめることなく乱雑に積み込む。
後は「旅に何がいるか聞いてみよう」
21:00 出発。
遅い時間の出発は訳ありだ。
今日は日曜日、先日装着したETCの土日割、また平日0時-4時の夜間割(両方共3割り程度)の何れかの時間に出発したかった事と、最初の目的地の会津若松に高速で夜間の内に接近して朝と同時に周辺を攻略したかったからだ。
最初に入る磐梯吾妻スカイラインへは福島西ICで降りればよい。計算だと1時前の到着だからその少し手前のSAで仮眠を取り、夜明けと共に運転再開する。
海外旅行界ででコンピューターと呼ばれた私の頭脳は日本でも錆びつきはない。
旅行効率の最適解を素早くはじき出していた。
09:30 三郷インターチェンジから高速に入る。
千代田SA,中郷SAと順調に通過。
千代田SA、中郷SA
懸念事項は愛車のN-vanのガソリンタンク25lという小容量だ。
中郷SAの時にメーターを見ると半分とちょっと、給油にはまだ早い。
調べるとこの先の阿武隈高原SAでGSがある。
そこで給油すれば一段落だ。
この私に一部の隙も無い・・・
2022.05.16(月)
01:00 いわきJCTから磐越道に入りしばらくするとガソリンメーターのメモリが2を示す。
そろそろ限界だ。
計算通りに阿武隈高原SAで停まると、GSはあれども灯りは落ちている
『?』
看板を見ると「営業時間は7時-22時」の表示が・・・
経験上残りの燃料は5l前後、距離として75km前後は行くだろう。
だが次のGSのあるSAまでは微妙だ。
アプリで周辺を調べるとGSの表記こそ出るが時間が出てこない。
営業時間外の可能性大、どうやら燃料事情の未来は明るくないようだ。
そうなるとここで7時にガソリンを入れリスタートが取れる最善の手段となる。
福島西ICで降りるのは8時頃だろうか?
当初の計算より大分遅れたスタートになるが他に選択肢も無さそうだ。
溜息を吐き、ここで車中泊と決定する。
トラブル・イズ・トラベル
これも原点回帰の一つだ。
ただディス・イズ・ジャパンでこうなるとは・・・
窓は昔の風呂蓋を加工した目張りに、前の車で使っていたサンシェードと今回100均で買い足した分で塞ぐ。
助手席側を倒し、荷室をフルフラットをするには疲れすぎていたので運転席側を倒す。
段差と、若干短いので足の先が座席からはみ出て空中に浮いたが、寝心地の悪さを修正する気力も無くしていた。
阿武隈高原SA
車中泊までは計算内だったが阿武隈高原SAで、は予想外だった。
コンピューターと呼ばれた頭脳に錆び付きは無かったがデータに不足があったらしい・・・
06:00 目を開ける
横になり目は瞑っていたものの寝た感触はまるでない。
スマートウォッチをアプリと同期させてみたが睡眠の表示にならない
やはり寝れてなかったらしい。
昼寝た事が仇となったのか?
ただここは昼寝たから夜運転して事故らなかったと自己正当化するべきだろう。
06:30 荷物をまとめて出発体制を作り、07:00時にGSへ。
日が明けてからの車内
180円/1lは松戸で入れた時より20円ぐらい割高だ
21lを3780円で給油したので4lしか残っていなかった。
後50-70km程度が航続距離だからここで給油しなかったら厳しい所だった。
GSの気のいいおじさんが燃費を聞き、悪いと答えたら「大きいからか?」云われ、「ハイブリッドじゃないからね」と答えたが彼は「大きい=燃費が悪い」の考えに憑りつかれて、会話にならない。
適度に切り上げて出発した。
郡山JCTで東北道に乗り、福島西ICで降りる。
08:00 降りて国道に入った所にセブンイレブンがあったので、何処か途中で食べようとパンを3つ買う
セブンイレブン脇の道路で。天気は曇
ここまで来たら福島市は間近だが、今はその時ではないと、我慢して反対方向へ進む。
僅か30数年前、会津若松訪問時に磐梯吾妻スカイライン、磐梯吾妻レークライン、磐梯山ゴールドラインを走り、良かったという印象が記憶に鮮明に残っている。それを頼りに今回もこの3つの道路は全部訪れるつもりだった。
ルートは分かっていたので代表地点をナビに入力して案内させる。
道中車を停めつつ地図を開きながら旅行していたころとは隔世の感だ。
08:40 磐梯吾妻スカイラインへ突入。
ググると「福島市西方の高湯温泉と土湯峠を結ぶ、全長28.7㎞の山岳観光道路。 最高地点1622m、平均標高1350m、吾妻連峰を縫うように走るパノラマコースには、山並みや渓谷、奇岩などビューポイントが数多く点在。」
と、紹介されている道路だ。
以前は有料だったと思うが、今は無料だ。
磐梯吾妻スカイライン。上、中段右が愛車のN-VAN、下は廃ロープウェイ?ゴンドラ
ガイドブックにこのルートの見所は出ていなかったがネットで簡単に調べられる。
努力もせずただ生きていただけなのに、いつの間にやら実に良い時代になったものだ。
09:15 しばらく走ると第一ポイントの「つばくろ谷(不動沢橋)」へ到着
説明に色々と書かれているが、要はただの橋だ。
不動沢橋、残雪もある。右下は乱雑な荷室
標高1200m、途中の展望台。
そして第二ポイントの「天狗の庭」を通過。
紅葉が綺麗と紹介されていたが、今はそうではない。
どうやら5月は紅葉シーズンから外しても良いだろう。
天狗の庭を通過して。
10:00 一番の見所、第三ポイントの「浄土平」に到着。
お土産物屋や食事処も充実の広い駐車場に車を止める。
建物の中に入って案内を見ると、ここから数種類の観光パターンがあるようだ。
トレッキングコースとか時間がかかりそうなのは最初からNGだ。
ちょっと見映えのよさそうな1時間程度で火口周りを歩く吾妻小富士コースがあるが、どうせここからは離れている。
こいつも省略だ。
車に戻り休もうとすると、駐車場入口の反対側に吾妻小富士コースの登り口が見える。
『すぐそこじゃん・・・』
天気はずっと曇り空、周った所で見える景色は微妙だ。
これが2時間とか3時間なら最初から対象外だ。
ただ現在はまだ10時、時間は潤沢だ。
今1時間を惜しんでみるのを止めたら後で引き摺りそうだ・・・
『ふぅ・・・』
どのルートをドライブするかしか決めていないので、観光はその時その時のフィーリングだ。
そして簡単に行けそうなら行くというのが私の性分だ。
それに従うことにした。
階段を上がり足早に火口を1周する。
浄土平
結果、やっぱり予想は超えなかった・・・
ここで少し休憩。
キャップを目深に被り、運転席にもたれかかり目をつぶる。
車旅行を開始するにあたり、疲れたら必ず止まって休もうと決めていた。
寝ずに勢いで突っ走れる年頃ではもうないのだ。
自分のいびきで数度目が覚め、疲労も少し回復したので出発。
また疲れたらそこで休もう。
11:40 浄土平を出て磐梯吾妻レークラインへ突入。
福島県HPで「金堀~剣ケ峯間13.1kmの道路で秋元湖、小野川湖、桧原湖の湖沼とカラマツなどの樹林が織り成す風景は、レークラインならではの楽しみ。途中の中津川渓谷は、県内外のカメラマンが集まる絶好のビューポイント」と紹介されているルートだ。
スカイラインからレークラインへ。下段は紹介にもある秋元湖
生憎の曇空。
快晴時ほどよく見えないが、訪れるタイミングは選べないので見た物を見たまま楽しむことにする。
12:20 中津川渓谷のレストハウスに到着。
渓谷へは徒歩10分程度、難しくは無いが熊除け鈴携行の看板がある。
画像検索すると渓谷はただの渓谷だ。
昼過ぎて時間も若干勿体なくなったので、少し歩いて手近な橋を眺めてここは終わらせる。
中津川渓谷。中段右が橋、下段左が渓谷の極く一部
12:50 しばらく車を走らせ道路最高地点997mの所へ到着。
看板には磐梯山、秋元湖・小野川湖、桧原湖が見えると書いているが人は私だけ。
近くに野猿が数匹見えるので降りて観光するには良い塩梅とは言えないし、それ以上に曇っている。
車内から撮影するにとどめ、先へ進む。
12:55 標高870mの涼風峠を通過。
上段が道路最高地点と猿、車内から撮影。中段は涼風峠、下段左は小野川湖
磐梯山噴火記念館周辺
13:15 桧原湖に到着。車を停めて少し散策する。
桧原湖
13:30 レークラインをここで終え、磐梯山ゴールドラインへ
福島県HPに「大小さまざまの湖沼群が点在する磐梯高原と会津をつなぐ道路」と紹介されていたルートだ。
ここも現在は無料だ。
磐梯山ゴールドライン
猪苗代湖が見える筈だった。
高所から見下ろす猪苗代湖は外したが、今日の天気ではやむを得ないだろう。
14:20 磐梯山ゴールドラインを抜けて猪苗代湖へ到着。
日本で4番目の広さを誇り、天鏡湖とも呼ばれる湖だ。
猪苗代湖
当初の計画では1周するつもりだったが、ガソリン騒動や予期せぬ吾妻小富士観光などで時間は微妙に消費されている。
それにガイドブックで一目見てここは行かなければと決めていた所がまだ残っている。
曇空が一周省略を後押しする、天気が悪いのも悪くない。
15:35 その目的地、大内宿へ到着。
入口周辺の駐車場は有料だったので少し奥へ行き、車の殆ど停まっていない茶屋っぽい所に駐車。
帰りがけに土産物でも買えば良いだろう。
駐車場所
大内宿へは裏側から侵入。
大内宿
図らずもガイドブックやウェブサイトで見ていた景色からスタートになる。
このアングルの写真が気に入って、訪問を決めていた。
ここは大内宿観光協会によると「江戸時代に会津若松市と日光今市を結ぶ重要な道の宿場町で、現在も江戸時代の面影そのままに茅葺屋根の民家が街道沿いに建ち並び、この景観を引き継ぐために店舗兼住居として生活している」場所で「昭和56年には国選定重要伝統的建造物群保存地区に指定」されいているそうだ。
大通りの両側に立ち並ぶ古民家は風情をそそる。
大内宿
歩き始めてしばらくして、ハンガリーの世界遺産、ホッローケー(訪問時の記事は「シルクロードを伝わって・・・(ホッローケー:ハンガリー)」)を思い出していた。
見た目の一致は無いが、両脇に古民家が立ち並ぶその雰囲気が、何となく似ているように感じるのだ。
入口付近と有料駐車場。余談ながら大内「宿(ジュク)」なのに「ヤド」と読むと間違えていた。
また戻って。お店は閉まり始めていた。最下段右が突当りにある民家
16:10 40分程度しか居なかったが、訪問には満足だ。
駐車場所に戻って、何か買おうと思ったら店は閉まっている。
仕方が無いので先へ進む。
帰りのルートを調べると「大内ダム」というのがあるらしい。
ダムはただのダムだが帰りがけの駄賃とばかり一応立ち寄った。
大内ダム、ダムだった
17:30 会津若松に到着。
出発前に楽天トラベルで5600円朝食付きで予約していたシティホテル石橋は、老朽化という言葉がジャストフィットだ。
シティホテル石橋
少し休んで夕食の買出しがてら近くの街並を少し散策する。
ホテルの直ぐ近くに見所の「野口英世青春通り」がある。
上段:福西本店に中段:野口英世青春館
夕食はファミマで買い込み。
チャーハンにヨーグルト、サッポロポテトのバーベQ味にザッハトルテ。飲み物はウーロン茶。
1000円ぐらいだろうか?
部屋に戻りレンチンする。
本当は今日中に会津若松観光も済ませたかったが、仕事休みの海外旅行とは違い、ガチガチに予定を固めている訳では無い。
国内車旅行なのでどっかで帳尻を合わせれば良いだけだ。
疲れた私以上にくたびれ切ったホテルの壁を眺めつつ眠りにつく。
第5任務第1話はこうして幕を開けた。