第7の聖地(シンゲッティ:モーリタニア)

 モーリタニア




2006.01.25(水)-26(木)

 シンゲッティ・・・

 砂漠の縁の街、かつて交易で栄えたイスラム第7の聖地。

 ようやくたどり着いたこの憧れの地はシーズン・オフということもありチェックインした古の要塞を改造したホテルでも私の他に誰も観光客を見かけなかった。

宿泊した要塞型ホテル



 シンゲッティは小さな街だ。その中で旧市街と新市街がある。

 と、いっても一つの街の中で旧と新になっている訳ではなく、砂漠の中に新市街の島、と旧市街の島といった感じとなって分かれている。

 だがどちらも茶系を基調とした建物で揃ってはいるのでパッと見ではあまり区別はつかない。

 私のホテルは新市街側にあるがこのシンゲッティの狭さならどちらで宿を取ろうともそれほど大差はないだろう。

 バッグを部屋に置いたら私は外に出る事にした。


新市街




 閑散とした新市街を抜けて旧市街へ。


正面に見えるのは旧市街


丁度中間あたりで両方を見渡して・・・


旧市街


そして振り向いて新市街


そしてまた旧市街



 砂漠という海の中を島から島へ歩いて渡る、新、旧がはっきりと分かれているというのは中々に良い物だ。

 旧市街に突入するとそこはタイムスリップしたかのような景色になるからだ。



旧市街に突入して


旧市街の路地


廃墟


旧市街内のマーケット、と言うほどの規模では無いが・・・


モスク
 

旧市街の屋根にパラボラがやけに無駄に栄える・・・




 旧市街の散策をひと通り終えたら次は砂漠だ。

 そういえば砂漠の為に砂漠に来たのはナミビア以来と随分と久しぶりだった。


旧市街を突き抜けて少し歩くとそこはもう砂漠。


振り返ってシンゲッティ市街を眺めて


砂丘がつらなるシンゲッティの砂漠


これで街から徒歩5分程度離れた景色とは思えない。




うーん、満足・・・




 シンゲッティの砂漠は思いのほか良かった。

 まず「街から簡単に歩いて行け」、そして誰もいないので自分だけの「マイ・砂丘」を勝手に作れる。
 正面を見たら連なる砂丘、後ろを振り向けば風情溢れるシンゲッティの街並が・・・

 要するに今までの他の砂漠とは類を見ないほどのお手軽さ!

 観光効率を重視し、何の得にもならないなら1mmたりとも動きたくないというこのプロフェッショナルのツボにバッチリとはまったのだ!

 まだ日中だったのでもう一度市街に戻り後はまた夕日を眺めに来る事にした。


こちらは旧市街



宿泊していたFort Saganne


屋上からの景色


こちらは屋上から新市街を見て、中央奥の白い給水塔があるのはもう旧市街


こちらも新市街




 そろそろ日も暮れ始める頃、私はもう一度砂漠に向かう事にした。


サハラ砂漠




 日が落ち始め砂丘に陰影が出来る。時間の経過とともに移り変わる景色を見る。

 もちろん誰もいないマイ・砂丘で・・・



 『ツーリスト界No.1のロマンチスト』

 と呼ばれたこのプロフェッショナルならではの贅沢な時間だ。


どこまでも砂丘が連なっていく。



そして夕日。




 『う~ん、デリシャス・・・』


 シンゲッティの一日は私を十分満足させる物であった・・・




 だが満足したらもうその場所にいるべきではない。

 私は翌朝出発する事にした。

 アタールに行く乗合は11:00時の予定なので時間はまだある。

 せっかくなので旧市街をもう一度散策する事にした。

 こんどの「ビブリオティーク」を見に行く事に、古書がお目当てだ。

ビブリオティークの入口
 


 中に入るとやけに古臭い本が棚に置かれている。

ビブリオティークの中
 


 展示用の一つ、二つを係の物が手にとって開いて見せてくれる

こんな感じ
 



 話を聞くと数百年前の本だそうだ。

 アラビア語が読める訳ではないので意味はさっぱりだが元々本好きである私には古の知識がつまった本というのはその存在自体が見て楽しい物である。

 せっかくなのでまだ他にもあるビブリオティークも尋ねる事にした。

他のビブリオティーク
 

こちらも数百年前の本。
 

数百年前とアバウトに言っているのは何年前の本だったかその場では聞いていたけど忘れてしまったから。
 



 ビブリオティークの後しばらく旧市街を散策してホテルに戻る。

 11:00時予定のアタール行の乗合が来たのは実際は11:45時頃だった。

アタール行の四駆




 4WDを眺めて一人自問する。

 『これ以上ここに留まる事は必要か?』

 シンゲッティ・・・

 「どうしても行きたい」と、このプロフェッショナルに思わせた街・・・

 ここに留まってさらに奥深くシンゲッティを堪能するのも一つの手かもしれないとも考えたが・・・

 
 『前に進むべきだ』

 私の中の内なる声が聞こえてくる。


 そう、もう十分満足したと思った今、これ以上ここで時間を費やす必要ないだろう。



 そもそもこのデューク・東城は飽き性だ。

 そういえばあの高名な某プロフェッショナルはこう述べていた。

 「二度三度とつづけて味わえる女は………そうざらにはいない…………」(第5巻 「飢餓共和国より・・・」)


 と・・・


 そこで私は同じプロフェッショナルとして彼の言葉を借りてこう言わせていただこうか・・・


 「二度三度とつづけて味わえる観光名所は………そうざらにはない…………」

 と・・・






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