モーリタニア
2006.01.24(火)-25(水)
ヌアクショットを出発してアタールへと向かう。
西サハラを目指すならそのままヌアディブ方面へ北上すれば済む事だが遠く迂回するアタール方面に進路をとったのには勿論訳がある。
「イスラム第7の聖地・シンゲッティ」
砂漠のヘリの街・・・
ここをどうしても訪れたかったのだ。
アタール行の4WD、ナビがついていてびっくり!
ヌアクショット郊外のタクシーランク、4WDの前座席を確保する。
出足は上々だ。しかも今回は何故か私と同様に乗っている現地人よりも安い値段。いつもボラれてばかりだったのでたまに「現地人より安い」となるとテンションもあがる。
4WDが一杯のタクシーランク
反対をみるともう砂漠は目の前・・・
出発までは大分待たされたが4WDは出発。
砂漠の中を走っていく。
道路はこんな感じ。
ところどころに草が生えている
砂漠に4WDは似合う。まあただのトイレ休憩だが・・・
期待のナビゲーションは特に使う気配もない。
まあただのルートで行っているだけだから必要無いのは分かるがちょっと残念だ。
途中の街の様子。
丘陵地帯に近付いていく、最初の目的地アタールにかなり近づいている。
平らな砂漠が好きだがこうやってみると見事と言える。
また丘陵地帯を抜けて・・・
このあたりは礫砂漠
もう夕暮れ時・・・
目指す土地はシンゲッティ、私の憧れの地でもある。
何故憧れなのか?
イスラム第7の聖地だからではない。
それよりももっと本能的な、直感的な物。
そう、その「名前の響き」が私の旅情を刺激するのだ。
ゲッツを売りにした芸人はいつの間にかすたれていたが「シンゲッティ」という言葉の響きに色褪せは見られない。
”観光マシーン”と呼ばれ”最も観光効率の良いルート”を信条とするこのプロフェッショナルだがたまには自分の感覚という奴に全てをゆだねてみるのも悪くは無いだろう。
最初の目的地アタールに着いた頃、あたりはもうすっかりと暗くなっていた・・・
泊まったホテルから眺めたアタール市街
なんの変哲もないただの地方街の夜。
こういったのも好きと言えば好き。
日が上がりまた新しい一日が始まる。
世界旅行などというと大層な物に聞こえるかもしれないが所詮は移動と宿泊の繰返しに過ぎない。
泊まって動いて、それが長期間続いていく、それだけの物だ。
朝のアタール
夜見えなかった街の顔が見えてくる
田舎でいてそうでないような・・・
アタールはそんな砂漠の中の交差点の一つだった。
シンゲッティまでの移動手段は既に調整済みだ。
07:00時にホテルに4WDが迎えに来る手筈になっている。
そしてアフリカの常であるように07:00時を大分回ってもアフリカの常識であるようにホテルに迎えは来なかった・・・
結構良さげなホテルに泊まっていた。
待つのもくたびれたので09:00時頃ジュースを買いにいってホテルに戻ると「昨日の男が来て待ってろ」と言っていたとレセの奥さんが伝えてきた。
『なんだ本当に来るのか』
来る来ないという話では半々ぐらいと勝手に読んでいたので少し安堵する。
『どうせすぐだろう』
と思いこんでしばらく待ち、実際に4WDが迎えに来たのが11:30時頃だった。
乗った4WD
車が来たから即出発といかないのがアフリカン・スタイルだ。
当たり前のようにさらに待つ事しばしで出発は12:45時。
『07:00時の予定が約6時間遅れの出発か・・・』
予定時刻は未定時刻であって決定時刻ではない。
とでもいう所なのだろう。
毎回付き合うと慣れるというが確かに慣れこそしたがそれを持って良しと全く思わないのはこのプロフェッショナルの性格だからだろう。
ようやく出発した4WDはアモガン峠を抜けていく。ヌアクショットからアタールまでは限りなく平坦な地を抜けてきたので起伏の激しく感じる山道は新鮮で楽しくさえもあった。
こんな感じの道を走る
結構いい傾斜がついていた。
崖道を通り抜け・・・
礫砂漠を横目に見て
比較的平坦な地へと抜けていく・・・
そしてようやくシンゲッティへ・・・
シンゲッティの入口付近。
アタールから約2時間。
4WDの出発を待っていた時間が6時間と考えると泣けてくるがようやくシンゲッティに到着。
砂漠の縁の街、わざわざ寄り道までして辿り着いたこの街・・・
ここがこのプロフェッショナルのお眼鏡にかなう場所かどうか?
これからじっくりと見る事にでもしようか・・・