世界で一番ショボイ首都(ヌアクショット:モーリタニア)

 モーリタニア




2006.01.22(日)

 世界で一番ショボイ首都・・・

 ヌアクショットの風聞、その噂を確かめるため、そして西アフリカを終わらせる為、私は日本を遠く離れた遙かここまでやってきた・・・

 ロッソを抜けこの都市へ。

 砂漠に移り変わりゆく風景の中、街が徐々に近づいてくる。

 『いよいよご対面か・・・』

 そして私の目に飛び込んできた景色。

 それは明らかな違和感を伴うものだった・・・

ヌアクショット郊外



 舗装路が続き新築の建物が道路の両側にかなり多く建てられている。そして電柱に送電線。

 『ショボイ』という風評を覆さんばかりの光景だ。

 『これで世界一と例え噂でも立ち上るとは・・・!』

 私は目で見た”事実”がまだ信じられなかった・・・


 ヌアクショットに入り宿を取る、ロンプラに載っている宿でそこは部屋の間取りも広く、シャワー、トイレ、エアコン、冷蔵庫、そして衛星テレビも完備している。料金は5000UM(2500円)ぐらいと破格の高値だがいままで泊まり歩いてきた宿と比べると費用対効果で言えば最高クラスのクオリティーというぐらいの物だった。惜しむらくは隣に寝る美女がいないことぐらいだろうか?

 少し街を散歩する。

新築のモスク



 いままでブラックアフリカで見てきたモスク、その平均的なクオリティーを遙かに凌駕するこのモスクもここではそれほど珍しいとは感じない。
 
そして夜行ったレストラン・ストリート


 見ると分かるように規則的に街灯がきちんと点灯している。

 『これで世界一ショボイとは有り得ない・・・』

 私の正直な感想だ。

 まあいいだろう、明日この首都の実力を拝ませてもらおうか・・・


2006.01.23(月)

 あまりに泊まっているホテルが良かったのでのんびりしてから散策に出かける事にする。

 昨日一日であっさりと『世界一ショボイのは断じてここでは無い』と感じたこの首都。

 今日はそれを確かようではないか。

マルシェ付近


こちらはやや外れた所のマルシェ



 砂漠の中の首都らしく、砂に覆われているが市内の基本は舗装路だ。それだけでもこの首都の実力がかなりの物であると窺われる。
 そしてそれなりの喧騒を伴っている。例えばチャドの首都ンジャメナと比べると『秒殺で終わるメインストリート』を持つンジャメナの方が遙かにショボイく人の多さという点では中央アフリカの首都バンギの方が遙かに閑散としていた。

市中の景色、まだらの車も気になっていた。


ただ普通に新しい車も多く走っている。



こんなこ洒落たベンチ(バスストップみたいなのかな?)は殆どの国で見ていない。


そして何と信号まで!


中央郵便局、コンパクト


そしてやはり信号が凄い!でも動いてはいなかったような・・・



 最初に感じた違和感は既に確信に変わっていた。

 そう、ここはまぎれもなく『世界一ショボイ首都』等ではないことを・・・

 コモロの首都モロニ、ギニアビサウの首都ビサウは明らかにこれよりもショボく、ザンビアの首都ルサカやマラウィの首都リロングウェ等とはいい勝負かもしれない。いずれにしても既に私の中で浮かんできた『ショボイ首都トップ10』リストに入れるかどうかすら危うくなってきている。

 またしばらく歩いているとレジデンスタイプのホテルがみつかる。屋上に上がりたくなり頼み込んでみるとあっさりとOKが。せっかくの機会なので全景を拝ませていただく事にする。

これがそのホテル「シンゲッティ・パレス」
 


そして見た景色









 殺風景と言えば確かに殺風景なのかもしれない、だが・・・私にはっきりと分かっているのは「それを持ってショボイというのはお門違いだ」ということだった。


市中の看板にあった未来予想図、流石にこれは「調子に乗るなよ!」と言いたいが・・・




 また少し散策を続ける

博物館


 中の展示物にはそれほど興味をそそられなかったが入れ物は立派だ、ギニアの首都コナクリでこんな博物館は存在しない。

この様式のモスクはあまりみなかったのでついついパチりと・・・




 この首都の昼間の実力は分かった、となるとナイトシーンも見なければならないだろう。ホテル「シンゲッティ・パレス」にまたお願いして屋上から全景を眺める事にする。



ヌアクショットの夜景


この首都の夜景に興味を示す旅行者がそれほどいるとは思わないのである意味貴重なショット


ただ残念なことにその”貴重さ”は殆ど伝わる事はないだろう・・・



 メインストリートの一部だけではなく街全体に灯りが燈っている。ガンビアの首都バンジュールやリベリアの首都モンロビア、さらにシエラレオネの首都フリータウンでは全く想定の範囲外のこの光景。

 完全停電にすらならない首都。

 なにを持って『世界一ショボイ』というかどうかはあるのだろうが・・・

 

 モーリタニアの首都ヌアクショット・・・

 道路は舗装され、街灯が整備され、信号まであり(注:でも私の見たのは動いてませんでしたが・・・)、そして夜灯りが燈るこの街・・・

 私はプロフェッショナルとして敢えてこう言わせていただこう・・

 『この程度では・・・そのショボイ首都ランキングの土俵に上がる事すら叶わないだろう・・・』

 と・・・



注:街の見え方に限らす、物事の比較はそれまでどのような物を見てきたかに多く左右されるものであるので、ブラックアフリカをほぼ一周してきた私には『中々やるじゃないか』と見えたこの首都も、例えばヨーロッパ経由でモロッコに入りそして南下してきたのなら間違いなくぶっちぎりで『世界一ショボイ首都ランキング』のトップを取るではないかという事を併せて伝えさせていただきます。私の記事を読んで『ヌアクショットショボクない』と思っていきなり行ってガックリされても当方では責任を負いかねます。







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