ファイブ・ワン(日暮里:東京)

日本


2011.01.11(火)


 12月終わりに急遽9日から13日までの連休が決まり、諸処の事情により(金にセコクなっただけとも言う)台湾狙撃を諦めたこのプロフェッショナルだが旅行に行かないからと言った所でそれをもって暇と決めつける訳にはいかないだろう。

 通常の2連休さえ月に一度来るかどうかわからない変則勤務を繰り返しているこのデューク東城にはまとまった時間が持てたらやりたい事、やらなければいけない事が山積みしているのだ。

 一例を挙げると7月に購入したテレビ付きのパソコンはまだテレビのセットアップをしておらず、また色々と実験してチューンアップもしたいし、部屋の整理もしなければならない。それに過去の旅行の整理、そしてこのホームページを楽しみにしてくれている数少ない読者の為に記事をある程度書きだめしておくこと・・・

 まだまだ他にもやる事はある。

 遊んでいる暇などないのだ。

 そして9日から10日までほぼ全てをウイニングイレブンのマスターリーグをやる事についやして何一つ進まないまま11日を迎えた。

 この11日と言う日、2011年1月11日と1が5つ並ぶ「ファイブ・ワン」の日・・・

 特別な日であった。

 2006年の1月にセネガルで出会い、その後も日本で半年、一年に一度くらい会い続けている強敵(と書いて友と呼びます)、アンチェインこと「ビスケット・コミネ」氏と会合が決まっていたのだ。

 もう5年来の付き合いになる彼とは実は同じ宿に泊まった事は無く、また旅行もセネガルで日帰りのごく簡単なものしか共にしていなかったが当時私はアフリカを下から上へ、そして彼は上から下へ、旅行者で周っている地域の国を全て訪れようとする人間には中々会えないが彼もその一人で意気投合してその後ずっと付き合いを続けてきたのだ。

 そして何よりも出会った地域、あのあたりを旅行している人間はそんなにいないので彼と出会うと当時の事を思い出し、そしてお互い何故か「無責任な悪口」を話す事に終始するというあの地域をほぼ全域周った者ならではの会話が楽しめるのだ。

 その彼はまだ旅行の現役、これからまた「アフリカ」に旅立つと言う。

 そんなにアフリカが好きなのか?

 それは違う、彼はいつもクライマックスにかかると不慮の事態に遭遇してついぞブレイクスルーに至らないという不思議な引きを「持っている」のだ。

 格闘技を修め、英、仏、西、日の4ヶ国語を操る優秀な頭脳を持ち、世界各国でハードな旅を繰り広げる彼はまさに心技体備わったスーパーツーリストの筈の彼だがこのあたりはどうも巡り合わせとしか言いようがないだろう。

 「君子危うきに近寄れず」

 というまさに護身の奥義を極めた感のある彼だがそれでも4度目になる「ラスト・チャレンジ」を目指すその姿勢には感銘すら覚えるだろう。

 彼の話の詳細は無駄に完成度の高い文章を気まぐれでアップする「ゲームセンター・コミネ」(ツボです、まだの方は是非「事件簿」をお読み下さい)に譲るとしてその彼と半年ぶりくらいに会う事になっていたのだ。


 この日にしたのには勿論理由がある、お互いの誕生日が1月、そしてこの「ファイブ・ワン」という数字が特別な意味を持つこの日・・・

 この「ファイブ・ワン」の日にお互いの誕生日に縁深いということは何も無かったがとりあえずは休みの絡みで

  「お互いが都合が良かったから」

 に他ならない・・・

 

 場所は当然日暮里だ。

 
 そして2人がであった5周年を記念して「牛角」の食べ放題を堪能する事にしたのだ。


 時間はこれも綺麗にそろえて11時11分11秒、「テン・ワン」に合わせる。

 のは、焼き肉にはあまりにも馬鹿げた時間なので普通に18時に設定する。


 出会って久しぶりのあいさつもそこそこに牛角に入り食べ放題、2980円コースに飲み放題をつけ注文する。


 食べ放題と言えば常識的に言ってアルゼンチンだがそこで奥義を極めた私には怖いものはない、当時と違うのは90分間という時間制限がある事と、飲み放題の存在だが恐れるには値しないだろう。

 「食べ放題、満腹よりも満足を(当時の記事は⇒「駆け抜けた戦場の街(ブエノスアイレス:アルゼンチン)」を参照)」

 を合言葉に矢継ぎ早に注文する。


肉です、誰がなんといおうと肉です。





 久しぶりに出会う友、積もる話はいくらでもあるがそんなことはお構いなしに肉を注文する。

 友と会い、会話を楽しむことはいつでも出来るが目の前の肉は待ってはくれない。

 「時間制限」という名の制約が我々に重くのしかかっているのだ。

 フィジカル・コンディションは悪くない。

 昼の食事を軽く取り、ウイニング・イレブンでサッカーを数試合こなして体を慣らしてからこのん日暮里の地に乗りこんでいるのだ。

 相方のコンディションは「全く分からない」が私と同じペースで食べ続けているのを見ると彼も中々いい仕上がり具合なのだろう。





幸せの七輪



 
 90分という食べ放題の時間のクライマックス、あと僅かに入る胃の隙間、その間隙をぬってラスト・オーダーをする。

 締めはカルビ、焼き肉の王道だ。

 そして時間・・・


 やはりアルゼンチン時代とは少し趣が異なっていたのだろうか?

 時間制限という名の脅迫状はじわりじわりと我々の首を絞めていた・・・

 最後は若干無理に詰め込んだ事もあり腹9.8分目で終えるこの「プロフェッショナル・スタイル」に誤算を生じ腹11分目で完了する事に・・・


 だがあの時と違ったのは今回は「強烈な満腹感」と共に食べきったという「満足感」その2つの感覚を充足させる事に成功したのだ・・・


 勿論キャパシティ・オーバーの体になった事は言うまでも無い。

 「このままでは帰れない」

 我々は当社比10倍スロー再生でしか動けなくなった体を無理やり動かして店を後にし、近くのマクドナルドで大休止を取る事にしたのだ。

 
 ここでした事は他愛もない会話の繰り返し、元々その為にあっていたようなものだったので出会った目的の本道はここで果たしたと言っていいだろう。


 マクドナルドでのんびりとコーヒーを飲みながら3時間半、そろそろお互いの終電を気にしなければいけなくなり名残は惜しいものの別れを告げる事に。


 彼も満足そうだ。


 方向が違うので日暮里の駅で別れ帰宅への道路につく。


 家に帰り風呂に入ってさあのんびりとラップトップを開いてメールを見ると先ほど別れた彼からのメールが・・・


 こういった気遣いをしてくれる友は貴重な存在だ。


 外は一月の寒さなのに彼の温かさが身に沁みる。


 彼からのハートフルなメッセージを開くとこう書いてあった。




 


 「不覚・・・終電無くなってました、満喫行き決定です」




 『・・・』



 『・・・・・・』



 彼は3月に4度目のラスト・チャレンジ(ちなみに単体で訪れた国もあるのでアフリカ大陸と言うと4回以上行ってます)にアフリカに向かうと言っていた。



 このプロフェッショナル、別れ際に「12時くらいまで終電があるから何の問題も無いですよ」と笑顔で語っていた彼を思い出し、てこう考えざるを得ないだろう。


 『彼のアフリカ・ラスト・チャレンジは一体後何回やれば本当のラストになるんだろうか?』


 と・・・
 
 
 






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