ガンビア



2005.12.30(金)－31(土)


　セレクンダに到着して取った宿はプライア・モーテルと言う所だ。１０００円以下で泊まれるシングルを探すのにさほど苦労しないこの国で私が泊まるこのホテルは１８００円もするが払った値段分のクオリティーのあるいい部屋だったので満足は満足だ。
　それに年明けのビザ取りも絡んでいたのでホテルを気に入った私はここで５泊する事を決めたのだ。

一応バンジュールよりは高級な地区らしい。






　所で、首都のバンジュールをさけてセレクンダに宿泊したのには以前書いた大使館が多くビザ取りに容易な場所という他にも別に理由がある。

　マリで訪れた「トンブクトゥ」、別名「ティンブクトゥ」とも言われる街・・・
　(※訪れた当時の記事は「黄金都市(トンブクトゥ：マリ)」にて)

　ある学説によるとそれは砂漠の中ではなく海にほど近いガンビアの中に所在すると言われているのだ。

　「そんな馬鹿な」

　と皆は言うだろう。

　あらゆる文献、資料はトンブクトゥの位置をマリの中としているし歴史的な考証も十分得られている。

　それが定説だ。



　あまり高級感を感じさせないセレクンダの街並


　だが、それはいままでひょっとして皆が勘違いをし続け、そう思い込んでいただけなのかもしれない。

　旅行中に様々な事象を経験してくると時として思いもよらない情報に出会う事がある。

　このプロフェッショナルが掴んだ「確かな」情報によるとトンブクトゥは実は砂漠のへりの内陸にある都市ではなく、このガンビアの、それもここセレクンダにあるというのである。


　もちろん情報はただ掴んだだけでは意味が無い、それを確かめて初めて真実が分かる、そういう種類の物だ。


ネットカフェから眺めたセレクンダの交差点



　
　だが、それがもし“真実”なら・・・

　
　かつて”黄金都市”と呼ばれた砂漠の中の交易都市が実は海の交易都市だったとしたら・・・

　
　この新しい真実に世界は驚愕するだろう！


　歴史に残る一大発見になる事は疑う余地も無い。


　旅行中にロマンを感じる事など皆無に等しいこのプロフェッショナルだが・・・

　
　歴史に名を残す発見、これは身も震えるような体験になるに違いないだろう。



舗装されている道路をみるとやはり高級と言っていいだろう。




　情報はもう手にしている。

　私はホテルをゆっくりと出て街中へ向かう。


　『今は自分だけが知っている歴史的な真実』

　こういったときに焦るのは愚か者のする事だ。

　これから待ち受けるのは世紀に残る発見、こんな時こそ落ち着いて冷静にやらなくてはならない。


お墓




　普段と同じように街並を見つつ散策する。

　心の中の高揚感はまだ押し潰したままの方がいい。


窓のデザインにいままで中々見なかったお金のかかり具合を感じる




　街並を、普段と同じように一歩一歩着実に歩んでいく。

　しばらく歩いていた頃・・・


　私は誰にも見られないように地図を広げ、マーカーペンでピンクに色をつけた、目的地を確認する。


　トンブクトゥ、別名ティンブクトゥとも言われた古の黄金都市、その真実の場所・・・


　今いるところからならもうすぐ近くで目にするはずだ・・・

　そして・・・


　路地を曲がり・・・


　入った道で私の目の前に・・・


　”歴史の真実”


　が飛び込んできた。


　そう・・・


　黄金都市、ティンブクトゥの本当の姿が・・・




　出し惜しみはしない。ここでその姿を皆に公開しようではないか！



　これがその・・・・


　『ティン・・・』







　『ブックトゥ・・・・』




　『・・・』



　『・・・・・・』


　『である・・・』



　もうこれで間違いないだろう。



　黄金都市、ティンブクトゥ。


　実はその本名は「ティンブックトゥ」であり、ガンビアのセレクンダに所在するということが・・・・



もう一度「ティンブックトゥ」を





　そして私はプロフェッショナルとしてこう伝えたい。


　このティンブックトゥ・・・・


　西アフリカで３本の指に入る良い本屋(甲乙つけがたいがラゴス：ナイジェリア、アビジャン：コートジボワールが残りの２本の指)であったと・・・



写真は良く食べていた屋台飯と年末に奮発してレストランで食べた食事。