カツアゲ・ロードを抜けて・・・(カンカン⇒ディエケ:ギニア)

ギニア




2005.12.04(日)

 朝早く起きて06:30時にチェックアウト、こんなに早くホテルを出たのはリベリアの首都モンロビアまでは大体500Kmあり、アフリカローカルでは一日で到着出来る距離ではないが可能な限り早く近くに進んでおきたかったからだ。

 国境であるディエケまでのダイレクト便は無いので最初の目的地はンゼレコーレという途中町だ。チケットを買うと「まだ乗客が集まらないのでしばらく待っててくれ」と言われる。これは予想の範囲内(早く行ってチケットを抑えるのは可能な限り前座席に座りたいからでもある)だ。時間がまだありそうなのでバイタクも利用して昨日夜到着して見れなかったカンカンを観光することにした。

バスターミナル付近の朝


カンカン市内、中央はマルシェ




地方都市にしては立派だったモスク


廃駅





 朝食もすませてタクシー乗場に戻ったのは08:00時、結構良い頃合いだろうと思いきや乗客がまだ集まらない。
 ただこれ以上ここから動くわけにもいかないのでバスターミナル周辺で時間を潰す。

バスターミナル付近の景色、左下の人達は洗濯している


こんなところにも橋があるとびっくりして撮影


川の静けさと手前にちらかっている大量のゴミとの対比が印象的


上をも歩いている棒を持った少年が気になって撮影。



 そして11:30時・・・

 人が集まりようやく出発に・・・

乗ったミニバス



 しかし朝07:00時にはバスターミナルに居て出発が11:30時なんて・・・

 毎度の事ながら悲しくなる。


出発したカンカンの街並、車中より撮影、右側の建物はマーケット
 


 途中町であるンゼレコーレまでは約250Km、距離としては大したことがないが待ち受けていたのは悪路だった。

ンゼレコーレまでの道


途中通過した集落


こちらはただの道



 この悪路を進むのに相当の時間がかかり、外はいつの間にか暗闇に・・・





 ンゼレコーレについたのは結局日付変更線を越えた深夜の03:00時、こんな時間に到着してもやることはない、ガソリンスタンド横のベンチで空を見上げながら体を横たえる。

 エレガントな私にこうも野宿を頻発させるのはここがアフリカだからだろう。


2005.12.05(月)

 ンゼレコーレの出発は07:30時、今度もまたミニバスだ。

 カンカンの時もそうだったがギニアのミニバスは乗車賃の他に荷物代がかかる、毎回現地人の荷物を指差して『俺のはこんだけだから少しは安くしろ』と交渉するのだがそれも大分うっとおしい手順だ。

ンゼレコーレからディエケまでの道、これも悪路


今度乗ったミニバス、しかしどんなところでも走るトヨタ・ハイエースは凄い



 50Kmも無いはずの道のりに3時間という不自然な長さがかかり、10:30にようやくディエケへ到着。

到着したディエケの町並、まあ町と言うよりは完全に村だが・・・




 ここから国境までは歩いて行ける距離ではないのでシェアタクシーだ。またしても荷物代がかかったのでそれも値切って乗車する。

 シェアタクは15分待って出発、これはいいペースだ。

 そして出発して最初のゲートで検問がある。

 ここで軍人らしき人物が寄って来ると同時にドライバーが乗客からお金の徴収を始めた。

 払っている乗客たちも「いつも通り」といった雰囲気だ。

 『???』

 どうみてもこれは賄賂だろう・・・

 私が『なんでだ?』という顔をしているとそれが当然だと言わんばかりだ。

 こういったケースはタチが悪い、ローカルの人間が払うのに慣らされているとたとえ不当なものであったもそれが当然となる。

 料金が1000ギニアフラン(約30円)だったので揉め過ぎてもと思いとりあえずは払うことにする。

 そして最初の検問がすぎてすぐまた別の検問が。ここでも先ほどと同じように賄賂の徴収が・・・・

 『うーん・・・』

 久しぶりの賄賂攻勢だが、ここも支払いの一手とする。

 国境までに検問はもうこれえ終わりだろう。という気持ちもあったからだ。

 だが、それを出発するとすぐにまた新たな検問が・・・!

 『なんなんだ?ここは?』

 ある程度進んで検問なら分かるがこうも立て続けだと検問やってる意味なんか無いだろう!

 流石に3度目ともなると多少揉めてもいいだろうと思い始め、とりあえずお金を徴収しにきた軍人に直接『俺は旅行者でビザもある、それにこのお金は本来払う必要なんかないだろう』と訴えてみることにした。

 向こうはすげなく『1000GFr(ギニアフラン)」と答えるだけだ。

 『よーし、それなら少し長期戦を・・・』

 と、考えるいとまもなく「それなら俺が払う」とばかりにドライバーが支払おうとし始めた。

 『うーむ・・・』

 流石にそれは申し訳ない、仕方なしに1000GFr払うことにする。

 『はぁぁぁぁぁ~・・・』

 旅行者などめったに・・・というか全く通らないこの道路、軍人たちが自分の小遣い稼ぎの為に”自主検問”を開き通行車からかつあげする。

 世間一般でいう軍人の正義などというものはここにはない。

 軍人たちにしても給与遅配や未払いは起きているのだろうが権力にかさをきて弱い所弱い所からお金を巻き上げているのはいただけない出来事だ。


 そして出発してまたすぐに新しい検問が・・・

 『ふぅぅぅぅ・・・・』
 
 同じことなので以下略で・・

 結局この後さらにもう一回、国境に到着するまでに都合5回の検問が・・・

 到着したのが11:30だから1時間以内に5回もカツアゲ検問を仕掛けてくるとは・・・

 『やつらはみんな腐ってる、腐っているから駄目なんだ』

 これが私の正直な感想だ。

 シェアタクを降りてから歩いてイミグレへ向かう。

 リベリアはもう目前だ。

 そして手続きの為によったカスタム(税関)で・・・

 荷物を前開封させられた挙句にまた賄賂請求・・・

 予想通りと言えば予想通りだが・・・

 『中央アフリカか?ここは?』

 と、思わざるを得ないだろう。

 だが、さっきと違って今は私一人、他の乗客に気兼ねする必要もない。

 ビザとビザ取得時のレシートを見せて相当強気に主張して賄賂を拒絶する。

 そして最後出国スタンプを貰うイミグレで・・・

 やっぱりの賄賂請求・・・

 同じく強硬に拒絶したが・・・


 この短い距離、短い時間で計7回も賄賂請求があるとは・・・


 先ほど出発したディエケからこのボーダーまでの道のり・・・


 国家権力による「カツアゲ・ロード」であったと言わざるを得ないだろう・・・



 そしていよいよリベリアは目の前だ・・・
 






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