マリ
2005.11.21(月)
ようやく迎えに来た4WDに乗ってトンブクトゥを出発。
私の予約してたのは前座席だ。
聞いていたドライバー、車は全く別物だという影響か?早速オーバーブッキングになっていたがここは引くわけにはいかない。
支払った料金の事もあるし、何よりこれからモプティまでの道のりは長い。その道中が”ただの移動”になるか”観光”になるかがこれで変わってしまうのだ。
日本辺りじゃあ『沈黙は金』、『忍耐は美徳』と我慢するのがいいのかもしれないがここでは何か言いたいなら何か言わなければいけない。
それに何か言ったところで物事が成就しないケースのほうが多いのだ。
引かない私を見てドライバーは私を前座席に座らせることにした。私の払った料金を聞いて周りの乗客も納得はしてくれたようだ。
トンブクトゥを抜ける並木道
トンブクトゥを出てしばらくすると船着き場につく。
『?』
どうやら対岸に渡るらしい。
と、言うことは・・・
『ニジェール川を渡るということか!』
そういえばルートなど全く気にしていなかった、あらかじめ決まっていた事だろうが知らなかったのでこれはちょっとしたラッキーだ。
4WDに積んだ荷物をおろしてピローグへ積み替える、車はというと車用のボートが別に待機している。
出発したピローグから
砂漠の中の川をピローグで渡る。
なかなかに出来ない経験だろう。
空の青が澄んでいる
水辺には木々がある
水面の光の反射が眩しい
しかし空の淡い色がよく映える・・・
ニジェール川の上にいたのは30分ぐらいだろうか?
そんなに長い時間ではない、だが・・・
私にとっては十分な長さだった。
『ニジェールの川下り』
「ザイールの川下り」に続く新たな勲章がたったこれだけの労力で、それも予期しなかった形で手に入れる事が出来たのだ。
対岸が見えてくる
車用のボート
そして私が乗ってきたピローグ
対岸の船着場
あまりの暑さに対岸に着くころには喉が渇ききっていた。こんななにもなさそうなところでもキオスクはある。
私は袋入りの水を買うことにした。
普段よくある工業製品のミネラルはなかったがビニール袋に無造作に入った素晴らしく冷えたその水は・・・
ニジェール川の水だった!
ちょっと飲んで中を見ると白いふわふわが下のほうに・・・
『うーむ・・・』
『飲んで大丈夫か?』
当然のことながら疑問をもったので上澄みだけ飲むことにした。
そうこうしている内に4WDに荷物が積み込まれて・・・
『???』
『あっ!また車が変わっている!』
『それにドライバーも!!』
最初の車は写真に撮らず、これがこれからの移動で乗る車。乗客には欧米人観光客もいた。
『・・・』
私の予約してたのは前座席だ・・・
聞いていたドライバー、車は全く別物だという影響か?早速オーバーブッキングになっていたがここは引くわけにはいかない。
―この記事の最初とかぶるので中略―
引かない私を見てドライバーは私を前座席に座らせることにした。周りの乗客も納得はしてくれたようだ。
しかしここで確認とか調整とか予約とかってのは一体何なんだ?と、思わざるを得ないだろう・・・
4WDは出発。
ニジェールのほとり
そして内陸部へ
見舗装路なので砂塵が舞い上がる
なだらかな丘陵地帯
道路というより轍
途中休憩で、道のだんだんが見事!
さっき追い越したバス
私の乗っていた4WD、結構いい車。これだけみるとサファリツアーっぽい、前座席も後ろも詰込式だが・・・
なにもない草原をしばらく走り続けた後・・・
急に予期しなかったものが現れる
遠くに・・・
見事な断崖地帯が・・・
『おおっ!』
断崖の間近を通る
麓には集落が・・・
日はもう落ちる頃だ。
一緒に乗っていた欧米人の観光客はこの付近で降りていく、バンディアガラの断崖、そこのトレッキングに向かうそうだ。
私はそのままモプティを目指す。
日が落ちかけていたのではっきりと撮れなかったがこれはこれで幻想的かと・・・
日が暮れるまで景色を十分に楽しんで4WDは進む。
そしてモプティに・・・
到着した道路
到着しない!
『???』
聞くとセウアレというモプティの一つ手前の町らしい・・・
『・・・』
『・・・・・・』
『私が予約したのは間違いなくモプティ行だ、ドライバーに聞くとこの4WDはここで終わりということだ、そしてほかの乗客から確認した話だとトンブクトゥからモプティまでは15000CFA(約3000円)、このセウアレだと13000CFA(約2600円)らしい・・・』
『・・・』
『・・・・・・』
『いいよな、今度は怒っても・・・!』
ちょっと話を整理しよう。
私の予約してたのはモプティ行だ。
聞いていたドライバー、車は全く別物だという影響か?目的地が私の知らない間に変わってしまっていた。
支払った料金の事もあるし、何よりも今日の目的地はモプティだ。その道中がこのままだと”ただの途中下車”になってしまうのだ。
日本辺りじゃあ『沈黙は金』、『忍耐は美徳』と我慢するのがいいのかもしれないがここでは何か言いたいなら何か言わなければいけない。
それに何か言ったところで物事が成就しないケースのほうが多いのだ。
しかしこの無法をまかり通らせるわけにはいかない・・・
私はドライバーに強硬に抗議する。
一人の乗客が私をアシストする。
そして10分ぐらいの交渉の末にモプティーまでの差額をキャッシュバック!
『ふぅ・・・・』
しかしトンブクトゥからここまでの道のりで何度こういった無駄な労力を使わないといけないのか・・・
キャッシュバックした私を見て私をアシストした男が「じゃあそれで一緒にタクシーに乗ろうぜ!」と言ってくる。
『一緒に??』
聞けばシェアではなく完全に私の奢りになるらしい。
『???なんで???』
彼は確かに私に助け船を出していた。だが実はそれほど効力のある助け舟ではなかった。
キャッシュバックにいたった最大の理由は私が『このまま4WDでモプティに行くか?それともここで下してモプティまでの差額を出すかどちらかに決めろ』と私が強硬に言い放ったからだ。
『・・・』
『俺は乗合で行くよ!そっちが安いしね』
彼がアシストしたのがただ私にモプティまでの足代を出させようとしていたのがはっきりと分かったので彼にそう告げて「モプティ!」と叫んで客寄せしているシェアタクを捕まて乗る事にした。
彼は当てが外れてバツが悪かったのだろう、私が乗るシェアタクには乗らなかった・・・
そして夜21:00時・・・
今度は本当にモプティに到着
到着したモプティ
それほど苦労せずに目星を付けていた旅行者に有名な安宿を見つけ宿泊することにした。
トンブクトゥからモプティの今回のこの移動・・・
変な所で妙に疲労した、そんな移動だったと言わせてもらおうか・・・
ニジェール川を越えて・・・(トンブクトゥ⇒モプティ:マリ)
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