栃木県旗 宇都宮市章

2019.04.05(金)

 昨日は泊まり、そして今日は居残りのまま夕方まで勤務。
 実に37時間(休憩時間を足して)も職場に拘束された状態から解放され疲れている状態ではあったが足取りは軽い。

 目的地は2月の同窓会であった級友、エスロク(仮名)が住んで居る宇都宮。
 2009年の帰国以降、首都圏外に出るのは群馬、山梨に続いてこれが3県目だ。
 この彼に会いに帰国後訪れる初めての県を訪れるという高揚感が、疲労の蓄積を覆い隠しているのだろう。

 乃木坂を出て千代田線に乗り、国会議事堂で銀座線に乗り浅草へ向かう。

浅草


 東京から宇都宮へは東武の特急で行くことにする。
 これならJRの在来線と所要時間と料金が左程差の無く、在来線と違って座席指定も出来るのが魅力だ。
 私は大分前に特急券の予約していたので、指定席は1号車1Aとトップナンバーをゲットしていた。
 テンションも上がる。

浅草駅と特急しもつけ


 そして1号車1Aの目の前はただの壁だった・・・・・・

 『・・・』

 『・・・・・・』

 まあ良い、どうせ疲れているから寝るだけだし、進行方向に向かって座っていた方が、JRの在来線みたいに横掛けで座るより疲労も少ないだろう。

 18:20時、しもつけは浅草を発車。

 幸いにして全く混まず、2座席を完全に占拠した状態で東武宇都宮駅には20:20時に到着。
 この快適な移動は、在来線を選ばなかったこのプロフェッショナルの慧眼さを物語る一つのエピソードだろう。

東武宇都宮駅


 宇都宮には東武とJRの2つの駅がある、それも徒歩だと20分程度離れた場所にあった。
 宇都宮での行動をどうするか決め兼ねていたので、なんとなく便利そうだと感じていたJR宇都宮駅に近い所にしていたので歩いてそこまで行く。

東武宇都宮駅からホテルまでと、ホテル付近。


 ホテルにチェックインしてからまた直ぐに出る。

 宇都宮といったら餃子だ。
 夜景散策でもしながら空腹が満たせる餃子屋を探すつもりだった。

JR宇都宮駅



 気になった健太餃子はもう閉店の場所が多く、空いていた駅前の一軒は相席と言われ断念。
 ネットで調べた宇味屋に訪れる。

上が健太餃子。中段以下が宇味屋


 確かに旨かったが餃子は餃子だった。

 エスロクと会うのは明日、予め餃子の美味しい所で昼飯でもとメールしている。
 その時にまた別の餃子を楽しめば良いだろう・・・

 ホテルに戻り、ユニットバスに入浴剤を入れ、のんびりと浸かる。
 そして風呂上りに普段はコンビニで買った全く飲まない金麦とクリアアサヒを嗜みながらおつまみを食べて寛ぐ。

 明日の再会を楽しみにしながら味わう至福の時。
 そしてこの時の私は・・・
 今日の餃子が今回の宇都宮行で食べる最後の餃子になるとは・・・
 まだ知る由も無かった・・・


2019.04.06(土)

 朝07:00時に起きてビュッフェスタイルの朝食を楽しむ。
 レストランの窓の外に突如現れた「作新学院」のスクールバスが、栃木に居る事を如実に物語っていた。

 栃木・・・
 家康公ゆかりの日光東照宮を筆頭に日本中に知られている県ではあるが、「栃木と群馬とどっちが右?」と聞いたら、大抵の人は一呼吸おいて「右でいいんだよね?」と疑問形で答えられ、また関東ではありながら群馬、茨城と一緒くたにされ北関東として扱われているそんな微妙な位置付けの県だ。
 
 それに宇都宮と言えば「餃子」は即答出来るかもしれないが、それ以外に何があるか?
 答えられるものは誰もいないだろう。

 かく言うこのプロフェッショナルも、友人の存在の後押しが無ければ、ここに今回来ることもなかっただろう。

レストランのビュッフェと部屋。俗にいうビジネスホテルだが、この形式が一番落ち着く。


 12:00時チェックアウトののんびりと出来るホテルを予約して友人には事前に「遅れても気にしないよ」とメールしていたが、エスロクは予定通り10:00時にロビーに到着。

 『お~、おひさし!』

 の挨拶もそこそこに「じゃあ行こうか?」

 と早速観光に向かう。

 最初に訪れたのは歴史は平安時代にまで遡ると言われる宇都宮城址公園だ。

宇都宮城址公園


 再建されているのは一部だが、全体として良い雰囲気だ。

宇都宮城址公園

最下段は宇都宮市役所、土曜日なので休みだった


 事前に宇都宮に行くのならと名所をリスト化して送っていて、ジモティーのエスロクがアレンジしてくれていたので動きに迷いもない。

有名な大いちょうと松が峰教会

市街とオリオン通り


 Webサイトですぐに引っ掛からない見所に県庁と支庁舎があった。
 両方とも無料の展望台を備えて見晴らしが良いが、残念ながら市庁舎は今日は土曜日で休み。
 そこでサービス良く開いている県庁を目指す。

中段以下:栃木県庁

15階が展望台。いちご生産量日本一のアピールのダジャレでいちご書かれていた。



 宇都宮市は人口50万人を超える。
 隣県の群馬の高崎、或いは前橋といった都市より一回り大きいだけあって市街の景色も広がりが見える。
 近くに川が無いのが少し残念だが、それを除けば良い見晴らしだった。

 県庁から戻りがてら二荒山神社を訪れる。
 第10代崇神天皇の御代にさかのぼることができる由緒ある神社だ。 

二荒山神社



 これで中心部の見所の半分程度は終えたので一旦昼飯にする。

市街


 餃子を・・・
 と、思ったが、彼がおすすめする蕎麦が気になり、そちらへ向かう。
 
蕎麦屋


 エスロクにごちそうになった蕎麦は確かにお勧めするだけあって美味しいかった。
 これで小腹を満たしたので今度は一転して近郊の見所へ向かう。

若竹の杜 若山農場



 ここは映画やPVのロケ地にもなっている大規模な竹林だ。
 中に休憩処があるのでそこでお茶とお菓子を頂く(入場時に入場料と別途チケットを購入。) 

若竹の杜


 そして次は大谷資料館

大谷資料館


 ここは数々の映画やプロモーションビデオのロケ地にもなった、地下神殿のような大谷石採掘場の跡地だ。

大谷採掘場

現代アートも置かれていた



 内部は広く、昔訪れたポーランドのヴィエリチカ岩塩抗を思い出す。
 種類は違えど鉱山なので似た雰囲気が出るのもさもありなんという所だろうか?

 さらに付近の大谷公園と大谷寺を訪れる

大谷公園


高さ27mある平和観音

大谷寺。中にある日本最古の石仏、大谷観音は写真撮影不可



 大谷3点セット(資料館、寺、観音)を終えたのでまた中心に近い所へ戻る。

 途中にある百穴古墳はエスロクが「ただの穴だぜ」
 といった言葉に違わず、ただの穴だった・・・

長岡百穴古墳


 目まぐるしく観光を続けもう16時を過ぎていた。
 この後は飲む予定だったので、エスロクが一旦家に車を置いてまたこちらに戻ってくるという。
 彼の居ない間、残る見所で一番見たいのが八幡山だったので入口で降ろして貰った。

八幡山公園



宇都宮タワー



丁度桜も咲き誇り、屋台も出てピクニック客で賑わっていた

無料の動物園


 17時を過ぎてスマホにショートメールが入る。
 予想以上に早く彼はこちらに戻ってくるようだ。
 『まだ八幡山』
 と返信を打つと、「のんびりしてなよ」と返ってくる。

八幡山から中心部へ、また県庁前を通って。


 速足で歩きながらも結局彼の到着より少し遅れて合流。
 『さて、どこで飲むか・・・』
 こんな時に偏食だと選択肢があまりないのは残念だ。
 御徒町で以前旅友に薦められて行って悪くなかった安酒場に訪れる事にする。

一見め酒場


 昼は蕎麦だけだったのでお腹は大分空いていた。
 ビールを頂きながら、おつまみをガッツリと注文してお腹を満たす。
 2月の同窓会では十分に話せなかったが、今回は2人きりだ。
 お互い空白だった30年間が、どんどんと埋まっていく。
 分かったのは何年たってもエスロクはエスロクのままで、そして私は私のままだったという事だった・・・

 夜20時、私の帰りに合わせて解散。飲みは彼の奢りだった。
 エスロクはそのまま家にバスで、私は夜景見に県庁へと立ち寄る。

栃木県庁



 エスロクは「大したこと無い」と言っていたが、その通り東京の夜景と比べると「大したことは無い」
 ただ、その「大したことは無い」を確認するのが私の旅行だ。
 百聞は一見に如かず、その一見の為、動き続けいくのだ。

東武宇都宮駅周辺


 帰りは敢えて東武線の鈍行にしてみた。
 3時間程度かかるコースでかつ最寄駅から家まで30分程度歩くルートだが、帰るだけだから急いでいる訳ではない。
 JRで上野まで出て帰るのは、高崎に行った時とそれ程変わりが無いので、気分を変えて帰るにはこちらの方が良いだろう・・・

東武線の途中駅


 最寄り駅に到着し家まで歩く。
 4月に入っているが夜は流石に少し冷える。

 宇都宮
 エスロクと会え、市内の見所も大半を周れたから満足な訪問だった。

 じゃあ心残りは?
 ある、餃子の街と言われる宇都宮で、その餃子を心ゆくまで味あわなかったことだ。

 だが、それでよい。
 すべてをやり切ったら訪れる理由が無くなってしまう。

 旧友エスロクのいる宇都宮、また彼に会う事を口実に餃子でも食べに行こうではないか・・・

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