第22話 魔の罠の潜む時・・・(舞台国:ボリビア→チリ)

Category: 激闘の記録!

あらすじ

南米観光のハイライトとも言えるボリビアのウユニ塩湖観光。

それに併せてボリビア→チリの国境越えを目論むデューク東城。

だが・・・ツアーを取っていたのにもかかわらず。そこには予期せぬ”魔の罠”が仕掛けられていた・・・!!

無事にウユニ塩湖観光を終えてチリ入国を果たすことは出来るのか??

どうする!ゴルコサーティーワン!!









第1章 その始まり・・・

2008.05.10(土)

ポトシを出てウユニに到着したのは1630時頃。

日本人に有名なホテルアベニーダに宿を取り外に出ると早速旅行代理店が話しかけてくる。



ウユニ塩湖・・・

南米を旅行する者で知らないものは居ない有名な観光地だ!!

標高約3700mにあるこの世界最大の塩湖・・・

あたり一面純白な塩の世界が見れる世界でも稀有な場所・・・

ここに来る旅行者は全てウユニ塩湖を目指してくるといっても過言ではないだろう・・・


私も例に漏れず、ウユニ塩湖のツアー、それも3泊4日で一日はウユニ塩湖で泊まれる物、そしてチリに抜けるものを取る気でいたのだ。


日本人に有名なその旅行代理店でそのままツアーを取っても良かったのだがここは慎重に行くことを大事だった。

なんでもたった10日ほど前にツアーを取った日本人観光客5名とイスラエル人7名、それに現地人ドライバー一人が自動車の正面衝突で亡くなったばかりだったからだ。

安易に代理店を決める訳には行かない・・・

それに私はツアー運というものがそれほど良くないのも問題だ。

古くは中央アフリカ共和国で面白いからバンギ市内の一日観光をツアーで頼んだのに結局迎えに来なかった所から始まり、インドのムンバイでは帰りに違う場所で下ろされ、それにゴルムドで申し込んだチベットツアーでは現地に着いたら話が全く変わっており、キューバでは帰りに空港までの迎えのバスが来ず、それについ最近ではポトシの鉱山ツアーミラドール(展望台)をカットされたばかりだ。


めったにツアーを取る私ではないが、ツアーを取るとどうもツキがないような気がしてならない・・・


さらに、私は現在チリのプエルトモンからプエルトナタレスへ抜けるフェリーを考え始めていた。ただ、そのフェリーは毎週月曜日のみの週一便、次の日付は5月19日、そうなると後9日あるが明日出発で3泊4日になるとチリに入るのは14日、またそこから1000km以上南下するのでサンティアゴに到着するのは早くて16日、こうなるとチリのメインである首都サンティアゴ観光をしてプエルトモンに向かうまでの時間的余裕があまりにもなさすぎる。

この際だからわざと出発を遅らせて、26日のフェリーに乗った方がその過程で余裕をもって全てがみれるというものだ・・・

ボリビアは南米でも有数に物価の安い国、チリは南米でも高い国。こうなってくると急ぐ理由はどこにもないのだ・・・

どうせなら物価の安いボリビアで少し耐久戦をしてみた方がよいのだろう・・・




しかし・・・


その後数軒旅行代理店を回ると、丁度明日発で3泊4日のウユニ観光のチリ抜け、それもすでに3人客を捕まえている(注:彼らはウユニに戻るが3泊のツアーを申し込んでおり、4日目チリ国境付近まで私を送ってから別れるから問題は無いと言われた)から後一人欲しいという所が現れる(ツアーの最小催行人員は4人)。ここも日本人に有名な「クリスタル・ツアーズ」だ。

代理店の人間も人当たりがよく好感が持て、また壁に日本語だけでなく世界各国からツアー客からの推薦状も貼ってある。

そして料金は90ドル、通常よりも若干安くしてくれるという。



もう一日ぐらいはここに居たかったが・・・

この会社なら問題は無さそうだ・・・


私は明日からのツアーに参加することにした・・・


写真はウユニ駅の夜





第2章 出発!


2008.05.11(日)

朝1000時と言うことなのでその時間に併せて旅行代理店に行く。

しかし、またジープは来ていない・・・

結局出発は1100時、1時間遅れだ・・・

後進国の象徴として時間に対するルーズさがあるが、まあ一時間なら許容範囲だろう。

このクリスタル・ツアーズへ参加する人間は結局私を含めて5人。

一組のドイツ人カップルにそのカップルの女性の母親、それに若いドイツ人女性が一人・・・私以外は全てウユニに戻る客だ。

ドライバーは勿論現地人、ガイドも兼ねている。

これで総勢は6人だ。Max6人の客を乗せるといっていた四駆でまあ5人なら全員窓際の席に座れるから文句も無い。

ただ、よくよく考えてみると私以外は全てドイツ人。英語が共通語ならなんとかなるがドイツ語が共通語になった時点でコミュニケーションはアウトだ!!若い3人は英語が喋れるとはいえ結局何かのはずみでする会話は全部ドイツ語になるので疎外感は否めない

まあメインはウユニ塩湖を堪能してチリに抜けることだからここは我慢するしかないだろう。


乗った四駆、トヨタのランクル



最初に訪れたのは鉄道の墓場。

古い鉄道が無造作に投げられている様はなんとも言いようがない見世物だ。




そして工房などを訪れいよいよハイライトのウユニ湖へ

しかし天気はあまり良くはない・・・雲が多すぎるのだ・・・

写真は塩の山


そして”日本人だけが宿泊することで有名な塩湖の中の塩のホテル・プラヤブランカ”へ。

プラヤ・ブランカ。テーブル、イス等全て塩で出来ている。



かくゆうこのプロフェッショナルも当初は泊まる気満々だったのだが・・・

現在乾季のこのウユニ、実は雨季に訪れると湖面に水が張って全面ミラー状態になりすさまじい警官になると聞いていた。

その湖面に水が張ってある場所がまだ北の方少し残っており、そちらの方に宿泊すると火山も見れるということなのでその火山の近くのホテルに取るツアーに変えたのだ・・・


その火山、ボルカノトゥヌーパに到着したのは1600頃。

これがその火山 



確かにこの付近には水が少し残っていた。

ただこの日は天気が悪かったので・・・夕焼けを見て明日に望みをつなぐ事にする・・・

水の張ってある湖面に映った夕焼け


火山にかかる雲、そして遠くを見ると太陽の角度ではっきりと線が出ている。






第3章 そして2日目

2008.05.12(月)

ウユニ観光の2日目、今日がハイライトと言って良いだろう。

天気も昨日とは打って変わって快晴に。

これも私がプロフェッショナルだからにちがいない。

塩の上に水が張ってあるウユニ塩湖。ミラーには少し遠い。



午前中は火山の展望台に登り、ウユニ塩湖を高いところから眺める。

トゥヌーパ火山の火口に後2時間ぐらいの所から眺めたウユニの全景





そしてウユニのハイライト中のハイライト、イスラ・デ・ペスカド(魚の島)へ

イスラ・デ・ペスカド全景。魚の形に見えるらしいがちょっと無理やりか??


塩湖の中のサボテンの島。不思議な感じ。



ウユニ塩湖・・・噂に違わぬ凄まじさだ・・・



あたり一面の塩の世界・・・

確かに数多の旅行者をひきつける理由が・・・

この首都狙撃手たる私を持ってしても納得行くほどである・・・



塩の水平線、そして目はこんな感じ!これが塩と考えると不思議。





この日は塩湖を抜けサンフアンへ、塩湖にもう一日留まって夕日と朝日を見たいという気も起きていたが・・・ツアーなので仕方がない。

それにチリに抜けなくてはいけないのだ・・・





第4章 そして3日目

2008.05.13(火)

サンファンを比較的ゆっくりと出発。この日にやる事は奇岩をみたり湖めぐりをする事だ。


写真はウユニではない他の塩湖、ウユニと違って塩の粗さが目立つ。


これはボルカノ・オラグエ。うっすらと煙が見える。


そして奇岩


立ち寄った湖で、フラミンゴが見れる。



そして今日の目的地ラグーナ・コロラドへ到着。


これがラグーナコロラド。赤い湖。右は近くの丘に登ってみた全景



プリモ(ツアーの四駆のドライバー)から明日は0500時に出発すると告げられる。

今までは比較的ゆっくり起きれていたのだが明日はツアーの最終日、午前中に温泉に行き、ラグーナ・ベルデという緑色の湖を見て、そしてチリとの国境へ、

私はここでマイクロバスに乗り換え、他の客はウユニへ戻らなくてはいけない。

まあ一日ぐらい早起きしたところで問題は無い。


しかし・・・


ここまでは順調に進んでいる・・・


これも私がプロフェッショナルだからに違いないだろう・・・



いよいよ、チリは目の前だ・・





第5章 魔の罠の潜む時・・・!!


2008.05.14(水)

今日の起床は0400時だ。最後の日はドミトリー、同じツアーのメンバーと一緒なので彼らの起きる時間に併せる形となる。

0500時までに全員準備を終える。後はプリモ(ツアーのドライバー)を待つばかりだ。

しかしそれにしても朝は寒い、部屋から外に出て吐く息は白い。

他のメンバーは部屋から出ようともしていない・・・

そして待つこと30分、プリモは来ない・・・

1時間・・・プリモはまだ来ない・・・

(どうした事だ・・・出発は0500時、遅くても0530時には出ると昨日プリモは言っていたのに・・・)

他の部屋に居る他の客を見ていると彼らも待たされているようで一組たりとも出発はしていない・・・


(何かトラブルか・・・私のグループでないことを願うばかりだ・・・)


朝の気温は本当に寒い、温度計は零下15度ぐらいになり、中にいてさえ足のつま先がどんどん凍っていくような感触だ。


さらに1時間、時刻は0700時・・・

ようやくプリモが到着する。

スペイン語が話せるデビット(同じツアーのメンバー、若いドイツ人男性)が彼によってなにやら話している・・・



ふむふむ・・・

なになに・・・


「仲間の車の一台が故障して、その面倒を見れる人間の一人が俺だから・・・ちょっと時間がいる・・・」

という内容だ・・・

とりあえずは私の車に問題は無いようだ・・・

そしてデビットがまた何かを問いただしていると・・・

プリモは「トランキーロ、トランキーロ(落ち着いて)」

といいながらなにやらふらふらとよろけている・・・

デビットの顔も険しく変わっている・・・


『???』


そしてなにやらデビットは怒り気味にこちらに来る・・・


私が彼に説明を聞くと・・・


「彼は他の車が故障して動けないといっているが・・・見ただろう?彼の足取りを・・・アイツは酔っているんだぜ!!それに・・・遅れたことに対して”落ち着いて”といってくるだけで全く謝ろうともしていない。俺たちはもう2時間、この寒い中待っているのに・・・!!」




『???』



『・・・!!!』



『へっ!!!???』



『そんなオチってありなんですか??』



さらに色々他の人間にも聞いてみると・・・


“何でもドライバーたちが集まってパーティーをして朝の0400時まで飲んでいたらしい”という事が判明したのだ!!



『・・・』




『・・・・・・・』



『おおっ!!プリモよ!!昨日までのあの素晴らしかったガイド振りは何処にいったんだ??最終日・・・それも一番大事なこの出発の瞬間に・・・酔っ払っていて運転が覚束ないなんて??そして私は・・・私は一体今日チリに抜けられるのでしょうか???』



しかし、ここまで順調すぎる程に順調に来ていたこのツアーに・・・


こんな”罠”が仕掛けられていたとは・・・


まさか最終日前日の、それも朝早くなる夜に宴会を開き、その挙句ドライバーが酔っ払って出発できなくなるとは!!



流石のこの”プロフェッショナル”も・・・


これは・・・こんな事は読めなかった・・・


ニューバージョンのトラブルだ・・・


恐るべしはボリビア・・・インディヘナの血か・・・!!


ここはある意味”アフリカ・スタンダード”と言っても良いだろう・・・



そうこの肝心な瞬間に・・・


恐るべき”魔の罠”が我々の前に立ちはだかっていたのだ!!





とりあえずデビッドは食事をして、ドライバーが落ち着いてから出発したほうがいいだろうと提案し朝食を摂る事になった。


これがそのキャンプ場


時刻はもう0800時近く・・・


プリモの様子を見に行くと椅子にこそ腰掛けているもののぐったりといった感じだ。


(これはまったく使い物にならん・・・)



しかしこうなってくるとここで更にもう一日滞在か??


それも馬鹿馬鹿しくて考えたくない選択肢だ・・・


だが・・・


私がそうこう思案しているとデビットが来て私にこう提案してくれる

「いま同じツアー会社の違うツアーで来ている他の車両を当たったら向こうは一人だけウユニに戻り、他の4人はチリに抜けるそうだ。そしてあっちのドライバーも酔ってるけど大丈夫そうだぞ。デューク、もし良かったらメンバーを交代して君はチリに抜けた方がいいだろう」

と・・・


渡りに船だ・・・


他に良い選択肢などありようもない・・・


私は彼の提案に感謝し、メンバーのスイッチを受け入れ新しい車に向かう。

時刻は0800時を少し過ぎたあたり、リカバーは十分利く範囲だ。

新しいメンバーに簡単に挨拶をして乗り込む。


ドライバーは駐車場から車道に車をバックさせて出す。


そして車道に出てすぐ・・・


「ゴンッ!!」


という鈍い音が・・・


後ろを振り返ると早速道路上に停車してあった車にぶつけていた・・・!!


『は〜ぁ〜・・・・・・・・・』


溜息しか出てこない・・・大丈夫そうといってもこのレベルとは・・・


だが・・・ここはあくまでも行くしかないだろう。コイツに託して・・・



最初のプチ衝突事故から少しは用心深くなったのか車は順調に進む。

遅れから観光地がカットされるのか?と懸念されたがそれも何とか立ち寄っている。


地面から噴出す”何か”(聞き忘れた、多分間欠泉??別府の温泉みたいなものかな)



そして今度は湖のへりにある温泉。つかれると言われたが別に温泉好きでないので見てただけ。




そして今日の観光のハイライト、ラグーナ・ベルデへ。

色が緑に見えるこの湖は写真映えがするので今日のハイライトと言ってもいいだろう。

ドライバーが国立公園の入り口で昨日買った入園のチケットを集めてオフィスに行って手続きをして、そして車に戻ってくる・・・


『これがこの観光で最後に訪れる場所・・・、最後の最後でやらかしてくれたが・・・まあ綺麗な湖でも眺めて心を洗い流してからいよいよチリか・・・』


私はツアー最後の観光に、この4日の全ての思いを込め、少し落ち着いて見ることに決めていた・・・

車は我々を乗せ・・・


何故か一目散に国境に・・・


『!!!』


慌ててドライバーに問いただすと

「もうチリ抜けのバスが国境で待機していて君たちをまっているからここで止まって観光する訳にはいかないと・・・!!」

『そうか・・・それならば仕方が無い・・・なんと言ってもチリに抜けないといけないからって・・・・馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿ぁぁぁぁぁぁ〜・・・!!』


自分で勝手にパーティー開いておいて酔っ払った挙句に出発が3時間以上も遅れ、そして観光地をカットとは・・・!!

だがこれまでにかなり湖を見続けていたので飽きていたことも事実だし優先順位は確かにチリに行く事だ。他のメンバーも不満は漏らしたが・・・しかたなくの同意といった感じだ。



そのラグーナベルデを車窓から。どう緑かは良く分からない・・・




四駆はそこから30分もしないでボリビア側のボーダーへ。もうすでに客を殆ど乗せたマイクロバスが待機して待っている。

これが乗り換えた四駆とチリに抜けるマイクロバス。



ドライバーは我々の荷物を四駆から降ろし・・・そそくさと逃げるように車を発車させ戻っていった・・・


そういえば最後の最後まで・・・


我々に謝罪の一言も言ってこなかったままに・・・


ボリビア・・・別に好きとも嫌いとも思ってなかった国・・・


諺に「終わりよければ全て良し」とあるがその逆を地でいった国・・・


私はどうやら嫌いになってしまったようだ・・・


チリ側のバスは素晴らしかった、添乗員の態度も良かったし、親切だ。

1時間ぐらいでチリ側の町、サンペドロ・デ・アタカマにある入国事務所に到着、入国手続きをスムーズに終え、そして税関へ。全員の荷物を一応バッグを開けて点検したが日本国籍のパスポートを持つ私にはおざなりの点検で終わる。

サンペドロ・デ・アタカマには1200時頃に到着・・


何はともあれこれでツアーは終わったのだ・・・



第6章 そして向かう場所・・・


サンペドロ・デ・アタカマに到着した時・・・

私はもう次の行動を決めていた。

『19日にプエルトモンを出発するフェリー、これに挑戦してみることにしよう。それには速攻でここを抜け、近くのカラマへ。ここはそこそこの都市だからサンティアゴにも多くの便が出ているだろう。それにサンペドロ・デ・アタカマはチリでも有数の観光地。物価の高いチリでさらに物価の高いここにいるより、今日サンティアゴ行きの便が取れなくてもまだカラマに一泊したほうがいいだろう。それにここはあまりにツーリスティック過ぎる・・・どうも気に入らない町のようだ・・・』


サンペドロ・デ・アタカマの中心、アルマス広場脇のカテドラル



さらに悪いことに町にあるたった2台のATMが両方とも使えない。一台は完全に故障、もう一台は動いているけどお金が下ろせない、お金が入っていないようだ。
ガイドブックにはここでの両替はレートが悪いと書いてあるので今後の動きも併せてここである程度のまとまった額をおろそうと考えていたのにあてが外れた感じだ。

仕方が無いのでカラマでお金を下ろす事にして、ここでは最低金額を両替。バス会社に行って1415時発のカラマ行のチケットを購入する。

現在時1300時、やる事も無く狭い町なのでぶらぶらと観光する。

ツアーが終わった直後に・・・さらに長距離を移動することになるがまあこのあたりはいいだろう。サンティアゴですこしは骨休めをすればいいだけの事だ・・・

今はとにかく急ぐ事、これが重要だ・・・


1400時には観光を終えバス会社の前に到着。

タバコをゆっくりとふかし、そういえばと荷物にいつも入れているメモを取り出そうとする・・・

そう、知る人ぞ知る「ゴルコノートミニ」。

これがその写真


殆どの人が今始めて知ったような気がしないでもないが・・・

私はパスポートサイズの薄いカレンダー形の手帳を常にサブバッグに入れ、日付欄にはその時いた場所や移動した時はその移動を、訪れた国やその日数、訪れた順序等も、そして両替やATMで引き出したときはその金額を、さらに知り合った旅行者からアドレスをもらう時など常に利用しているものだ。
ダイジェスティックとは言いながらも別につけている日記を最悪紛失した時にもこれさえあれば大まかに思い出すことは可能だし、それに一覧になっているのでいつ何処にいたのか一目瞭然であるので非常に重宝しているのだ。

そしてこれを小さい透明のチャック付のビニールケースにペンやメモ、電卓等と一緒に入れいつでも取り出せるようにしているのだ。

こんな感じです。




出発まで間がないとは言え・・・さっきまでのウユニツアーや今の両替など忘れないうちに記載しておいた方が賢い選択だ・・・





『・・・』





『・・・・・・???』





『あっ、あれっ???・・・ノートが・・・・ノートが・・・』





『どっ何処にも・・・なっ無いぃ〜!!』





私はひっくり返すようにサブバッグの荷物を全部出す。


左がサブ、右がメイン。もちろんキャスター付!だってエレガントですもの・・・


思い返すと今日サブバックをあけたのはチリ抜けのバスに乗ってからガイドブックを出した時、そして税関で見られた時、さらにそこからまたマイクロに乗って市内に着くまでの間、ガイドブックをしまった時ぐらいだ。そして私はその時確かに手帳を確認しているのだ・・・

ケースに入れているので・・・まずあれば気づかない訳が無い!!

だが、ポケットも確認したがそこにもない・・・バッグも再度見てみたが・・・やはり無い・・・


一瞬にして顔が青ざめる・・・

確かにこの手帳は日記から再度起こしなおすことも可能だが・・・今回については気が向いた時に切手をかってこのノートの上に貼り付けるという今までに無いことを始めていたのでそれが無くなるのも惜しいし何よりもまた作るのは面倒くさい。日本と同じクオリティーの物が手に入るかどうかもわからない・・・


しかし、こういう時こそ冷静になるべきだ。

紛失した場所を考えると先ほどのタイミングでしかサブバッグは開けていないし、そうなると考えられるのはミニバスに乗っている時にその中で落としたか、それか税関の時だ。これ以外にはありえない。

そうなると答えは簡単でとりあえずマイクロバスをあたり、それでだめなら税関に行けばいいだけだ。盗まれる可能性は低い、私にとっては大事なものだが基本的には価値の無いものだ。それにサンペドロ・デ・アタカマは物価の高さとツーリスティックなところは良くないが人は親切でまたチリは貧しい国ではないので盗まれる事もなさそうだ。

これも私の記憶力の確かさから来るものだ。ここまではっきりと憶えていられる私はやはりプロフェッショナルの名にふさわしい唯一のツーリストだろう・・・

私はとりあえずバスをキャンセルする。キャンセル料は払ったが大した事の無い金額だ。
出発が遅れるのは仕方が無いが、まあなくしたノートが見つかる公算が高い今、ノートの方が遥かに重要だ。

そしてマイクロバスの到着場所に行き、その代理店に聞いてみる。

だが、マイクロバスのドライバーは今休憩中で1600時になったらバスの所に行くのでそれまで待つようにといわれる。


『・・・』



まあいい、おそらく90パーセント以上の確率でバスにあるだろう・・・


それでダメなら・・・税関か・・・


1600時、代理店に行く。


代理店の人はドライバーに連絡を取ってくれる。バスはちょっと離れた場所に駐車しているようだ。


『ふぅ〜・・・』


見つかった訳ではないが・・・

ほぼ大丈夫だろう・・・






『・・・』






『・・・・・・』






『へっ??ないって???』





私の顔色が蒼褪める・・・先ほどよりも問題にならないぐらいにより蒼く・・・



そうなってくると・・・税関か??

でも・・・そう言えばドライバーがチェックしたといっていたが・・・

何処まで細かくチェックしているのか??

疑うことは良くないが、ここは自分でも確認してみなければ・・・


私は代理店に食い下がる。どうしても自分でも点検させてくれと!!そしてバスの場所を確認すると「待て」と・・・


なんでもドライバーに連絡してバスをここまで持ってきてくれると。




『・・・俺のミスなのに・・・なんて親切なんだ・・・(涙)』




バスは5分ぐらいで到着。早速乗り込みバスの座席の下を覗き込むように点検する。


だが・・・私の予想に反してノートは見つからない・・・



『ここでなければ税関に行くしか・・・』



私は代理店とドライバーにそう告げると「乗っていけ!」と・・・


入国事務所まですぐ近く(車で10分ぐらい)だが歩くとなるとやはり遠い、そこにこの一言はあり難い・・・

私は貸切になったマイクロバスで国境へ・・・

私は行きだけ乗せてくれるものだと思い、今回は完全に私のミスなのでドライバーに感謝の意味を込めて小額ながらもチップを渡そうとすると彼は笑顔で


「そんなのはいらないよ、無くした物を頑張って探してきなよ。ここで待ってるからさ!」


『・・・・』


『あぅぅぅぅぅ〜・・・(涙)』


『なんて・・・なんていいヤツなんだ・・・!!』


私は『グラシアス(ありがとう)』と答え税関へ。 


しかし・・・


そこにもない・・・



これで可能性は消えた・・・



どうやら私は大切にしていたノートを・・・失ったようだ・・・


ボリビア最終日でのトラブル・・・そして慌てふためくかの様にチリへ、そこで速攻で両替をしてチケットを買い次の場所へ・・・

私はいついかなる時も「自分を第一者的に主観的にみる」スーパープロフェッショナルの筈なのに・・・

こんな・・・こんな大事なものをなくすとは・・・


ドライバーの態度を見る限り彼が盗むなんて考えられない。そうなると税関で荷物検査した後で置き忘れ・・・誰かが持っていったとしか考えられない・・・


無くしようのない物が無くなった時・・・

誰かに持っていかれたぐらいしか残された可能性は無い・・・


それにこれだけ探して見つからないのだから・・・


もうう諦めるしかないだろう・・・


市内に戻ってドライバーと代理店にお礼を言う。

無くしたものは見つからなかったが彼らの態度は称賛に値する。こんな応対をしてくれた所は今までに無かった・・・



もう時間は1700時を過ぎている。これから移動するとカラマに着くのは1900時前後、その時間から宿を探してというのはちょっともうやりたくない。ツアー後動き続けていたので休憩が必要だ。


私は両替をして、ホテルを取る事にした・・・

アタカマは砂漠の町なので日中は寒くは無いが、これまでのツアーでろくにシャワーも浴びていないし、それに服も洗濯をしたい。それに大事なノートを無くしたショックもある。シングルでのんびりすることが必要だった・・・


ホテルはシングル・シャワー・トイレ付で値切って8000ペソ。大体1700円ぐらいだろうか?ボリビアでは800円ぐらいで同じクラスの宿に泊まれていたので物価の高さを感じる。

それにホテルの説明だとホットシャワーは1900時頃まででそれを過ぎると出なくなるということだ。
今の時間ならすぐに浴びるのが最善の策だろう・・・

そしてプエルトモン発のフェリー、今日中にサンティアゴまで行く夜行バスにでも乗れてればまだ望みがあったのだが・・・もう諦めてもう1週間後のやつにのるか?物価の高いチリを早めに抜けたかったが・・・あのノートを無くしてしまったから精神的ダメージは大きい。立ち直るには時間が必要だ・・・



しかしそれにしても・・・


『ふぅぅ〜・・・・・』



溜息しか出てこない・・・



私はゆっくりと服を服を脱ぐ。


『誰かが・・・誰かが私の大事なノートを・・・どうせ見てもすぐに捨ててしまうだろうに出来心でもっていったのに違いがない・・・』

そう考えなければこのマジックは解き様がないのだ。


しかし忌々しい、それもこれもツアー最終日の朝、プリモ達が酔っ払い出発がドタバタになったからその後の行動がどっかちぐはぐになり、この”ミスター・パーフェクト”と呼ばれる隙の無い私ですらどこか歯車が狂わされてしまったからこんな目に遭っているのだ!!


ボリビア人・・・インディヘナ・・・許すまじ・・・






そしてメインバッグを開け着替えを・・・











『・・・』






『・・・・・・』





『んっ??』







『ありゃりゃりゃ???』








『ノートが・・・ノートがメインバッグの下の方に・・・!!』







『あっ!あるではないか!!(嬉)』








しかし何故こんな所に・・・???






記憶の糸をもう一度手繰り寄せてみる・・・



そう言えば税関で荷物をあけた時に、メモを何気なしに開けたメインバックの上においてそのままチャックを閉めたような・・・


それ以外・・・それ以外に・・・


このマジックの解き様はないのだ!!



しかし、これは嬉しい出来事だ。今度は落胆ではなく安堵の溜息を大きくつき、そして顔はほころびシャワーを浴びる事となった・・・


全てが完全に私の自爆であったとしても・・・・


問題は・・・今完全に解決を迎えたのだ!!




シャワーを浴び終わる頃・・・私はこの町が好きになっていた・・・

サンペドロ・デ・アタカマのメインストリート






第7章 エピローグ・・・


それにしても・・・

今回のツアーからまつわる一連の騒動・・・

私のツアー運の無さを証明したかのようなボリビア人のチリ抜けツアー。

最終日の前日、それもよりによって朝早く出発しなければいけない肝心な瞬間に飲みすぎで動けなくなるまでパーティーするなんて・・・

他所では先ずありえない出来事だ。

恐るべし奴らよ・・・

ボリビア人、インディヘナドライバー・・・

やはり奴等はんぱねぇ〜・・・




そしてもっとありえなかったのは・・・


あった物を無くしたと勝手に思い込んでツアー会社や税関まで巻き込んで探し続けたこの「プロフェッショナル」にあるまじき”アルツハイマー振り”だったという事は・・・



なるべくは隠しておきたい事実であろう・・・






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