04.01日...
インド亜大陸の最南端カーニャクマリ(別名コモリン岬)へと到着した...
ここでやることは決まっている。
「インドでただ一箇所、朝陽が登り、夕陽が沈む」
というこの場所で、朝陽と夕陽と拝むためだけである...
トリバンドラムという南端付近の街からバスで2時間半...
カーニャクマリに到着したのは1500時頃...
ホテルをとって、少し休憩する。いつもの私ならこのまま全てを観光してしまう所だが今日は違う!
今日は「夕陽を眺める...」
それだけだ...
そして明日、朝陽を眺めたら...
もうここは終わりだ...
それだけのために来ているのだから...
ホテルのレセに日没の時間を確認する。1830分頃だ...
なんでも「サンセットポイント」とやらがあり、距離にして2.5Km離れているらしい...
ちょっと早めにホテルを1700頃でる...
そらは晴れやかでこの先の日没の美しさは見ないでも綺麗であることを信じて疑わせない、そんな感じだった。
そしてサンセットポイントに到着...
岩場の一番いいところに陣取り日没を待つ。
「真っ赤に染まるアラビア海に沈んでいく夕陽...」
見ごたえはあるだろう...
時刻は1745...
日が翳り雲が赤く染まり始める...いい前兆だ...
日が落ち始めた頃のサンセットポイント...、次を期待させる色合いだ...
そして1830、ダイナミックに海を赤く染め、日が落ちていく姿を目にすれば終わりだ...
「んっ???????」
カーニャクマリの日没
「おっ、おい...、雲だらけで日没台無しかよ...」
まあいい、旅行をしていればこういったときもある...
すべてが自分にタイミングよくおきるわけではないのだ...
それにまだ朝陽が残っている...
私はただの「アマチュアのツーリスト」ではない...「プロフェッショナル」である...
朝陽に備えてホテルに大枚かけているのだ...!!(といっても1200円くらいが限界です...)
宿泊したホテルは海沿いで、私の部屋は屋上階、シービューにするとお金がさすがに持たなかったが
「玄関開ければ1秒で海」が視界に飛び込む部屋である...
宿泊したホテル、なかなかにエレガント...
普段朝寝ていて朝陽なんか見ていないのでここぞとばかりにアラームをかけ、そしてホテルのフロントにモーニングコールをお願いする。
一つだけでは不完全だ、”保険の保険”までしっかり掛けておく...
「人生にチャンスは2度と訪れない...」
そして「たった一度の機会を逃さずに捉える」からこそ「私はプロフェッショナルと自称」しているのである...
そして翌02日...
「んっ???空が明るいぞ...!!」
「あっああああ~...」
既に朝陽は登った後...
恐る恐る時計を見る...
「1300...」
そうだったのだ...
2重に防護措置をとったので安心しきってテレビで「トム&ジェリー」「プロレス」「少林サッカー」「フットボール」等を見まくっていたからだったのだ...
それに...
「モーニングコール...」
これは無かった様な気が...
このままでは終われない...
「チャンスは一度きりなんてわけじゃない、だめならまたもう一度チャンスを作り出すのだ!!」
それに「たった一度のミスぐらいでめげずに頑張る」からこそ「私はプロフェッショナルと自称」しているのである...
決意も新たにもう一泊することにする...
それにここは
「ベンガル湾、アラビア海、インド洋」の「3つの海が一同に会する場所」である。
さっそくホテルを出て最南端の岬へ行く...
インド最南端の場所、特に表示があるわけでないが一応ここと言われたので...
そして多分これがインド洋
これは間違いなくベンガル湾...
そしてアラビア海...
「...」
「...」
「さっぱり違いが分からん...」
こんな3つの海の違いなんてどうでもいい...
それに今日朝陽が見れなかったのは「天が我に今日こそは夕陽 を」と、言っているのに違いないのだ!
そうだ、夕陽だ!!夕陽を見よう...!!
今日は言い値でリキシャーを飛ばし、昨日のサンセットポイントへ...
時刻は1800時頃...昨日よりも夕陽感がなくなってるような...
そして日没...
今日も日没は見れず...
「ふぬぬぬぬぅ~...」
1度ならずも2度までも...
このプロフェッショナルに日没を拝ませないとは...
まあいい、今度こそは朝陽だ...
普段朝寝ていて朝陽なんか見ていないのでここぞとばかりにアラームをかけ、そしてホテルのフロントにモーニングコールをお願いする。
ここまでは昨日と一緒だ、しかし念をいれホテルに帰るたびに「モーニング・コール」をお願いする...
これで万全だ...
日の出は0610時頃らしい...
明日こそは...
そして翌03日...
今日は0530にしっかりと起こしにくる...
屋上に出て朝陽の上がる方向を眺める...
時刻は0600...
空が朝焼けがかっていい雰囲気を醸し出し始める...
朝日が出る直前...なかなかによい感じでは...
そして地平線から太陽が頭を...
「あれっ???」
「中々でないぞ...」
そして0630時...
「で...」
朝日
「もう出てる...」
雲のせいで登るところが見れないなんて...
「あっあんまりだ~...2日も泊まったのにぃ~...」
今回私は「朝陽と夕陽と拝むためだけ」にここに来ていたのに...
さすがに3日目を宿泊する気にはなれなかった...
カーニャクマリを鉄道で去ることにする。トリバンドラムに戻るためだ...
列車の中、ガランとして人一人乗ってない車両の中で今回の「最南端行」を振り返る...
「朝陽も夕陽もきちんと見れなかった...」
これじゃあまるで
「最南端行」
じゃなくて
「災難嘆行...」
であったと...