ヨルダン
2006.05.12(金)
昨日ペトラ・バイ・ナイトで弾みをつけ、今日はいよいよ本番だ。
野菜や果物の多い朝食は思った以上にパワーが出ないが必要最低限はしっかりと食べる事にする。
ホテルの朝食
ペトラ遺跡は広い、十分な観光をする為にはあらかじめ食べておくのにこしたことはない。
朝08:00時にホテルの送迎で出発という時間設定の早さからもこの遺跡の広さがうかがわれる事だろう。
入口についたら速攻で入場だ。
ペトラの入場口
21JD(ヨルダン・ディナール:日本円で約3500円)という破格な入場料を払わされている所為もあるが、それ以上に「入場料を払ったからには見れる場所はすべて見る」というプロフェッショナル・ツーリズムの鉄則に基づいて全てを見なければ気が済まないからだ。時間は1分1秒たりとも無駄にしてはならない。
中に入ると昨日は月灯りと蝋燭の中歩いた道だったが日中に歩くとまるで印象の違う世界がそこにあった。
ペトラ遺跡の中
この遺跡をくまなく見ようと思ったのは何も入場料を払った元を取ろうとしていた訳でも、中東3Pで最も評判の良い遺跡だと聞いていたからだけではない。
入口から宝物殿までの道。
その一番の理由は有名な映画「インディー・ジョーンズ 最後の聖戦」の舞台の一つがこのペトラ遺跡だったからだ。
チュニジアではスター・ウォーズ縁の地であるマトマタやクサルを訪ね歩いたほど映画に造詣の深いこのプロフェッショナルの事だ。
ここペトラでも映画の中の世界にどっぷりと漬かって骨の髄まで遺跡を味わいつくす積りだった・・・
そして狭い回廊を抜けるとそこにあったのは・・・
真ん中の写真はみんな撮るチラリズム写真、右は宝物殿(エル・ハズネ)
『おおぉぅ~・・・・』
遺跡を見るのに“入り“は重要な要素だ。定番中の定番だがチラリズムから徐々に姿を現すエル・ハズネ。ペトラ遺跡のハイライトともいえるべき光景。
ちょっと残念なのは入場して最初に目にする見所の遺跡がこのエル・ハズネであり「いきなりクライマックス感」が残るのは否めない事実だが、それでもここに訪れて良かったと思える瞬間だ。
エル・ハズネを下から見上げて、そしえエル・ハズネの中から出てきた隘路を眺めて
エル・ハズネとその周辺をある程度みたら私はどんどん奥に進むことにした。
経路上の遺跡すべてを見て最終的にはエル・ハズネの斜め上の崖から眺めるのが予定だった。
ファザードの道
エル・フブタの丘からの景色
馬を景色に入れて・・・
荒涼とした丘陵地帯に時折紛れる遺跡が景色にアクセントを添えている。
映画「インディー・ジョーンズ」の世界がここにあった・・・
高台からの景色は想像以上に見晴らしがよい。
丘陵地帯の上を周りこむようにしてエル・ハズネを目指す。
エル・ハズネまでの迂回路
そして夢に描いていた場所に到着・・・
斜め上から見たエル・ハズネ
まるで映画の中のワンシーンに自分が登場しているかの様な錯覚を覚えるこの景色・・・
そしてその風景の一部に溶け込むこのプロフェッショナル・デューク・東城。
ヨーロッパ・エレガント・ツーリストの名を欲しい儘にするこの私にに相応しい光景がそこにあった・・・
エル・ハズネからまた別の遺跡へ
崖の上からのエル・ハズネとその周りの景色を十分に堪能してからまた次の観光へと移動する。
高額な入場料を払っている今、いくら気に入った景色であってもずっと居続けるわけにはいかないのだ。
途中で見た遺跡
それに遺跡もまだまだある。足を止めるのは全てが終わった時だ・・・
後ろの山と一体化している。
こちらはローマ遺跡だったような・・・
これも有名なアーンの墓
何気に絶景
マップの一番奥の方にあったアーンの遺跡を観光したらまた入口へ戻る。大体の物はもう既に見れていたのであとは「帰りがけの駄賃」といった所だろう。
アーンから入口まで
こちらはローマ時代の遺跡。
異なった角度から景色を楽しみつつもう一度エル・ハズネへ。
そして最後にもう一度エル・ハズネ
最後にじっくりとエル・ハズネを眺める、この遺跡のハイライト、そして映画の中の世界・・・
今日の私はインディーだった・・・。
また狭い隘路を抜けて入口へ戻る。
ペトラ遺跡は満足だった・・・
規模の広さに見合うだけの遺跡がそこらかしこにちりばめられている。
中東3P筆頭というのも頷ける出来栄えだろう・・・
そしてそれ以上に「映画の中の世界」であるということはこのプロフェッショナルをすら唸らせるものであった・・・
ワディ・ムーサに沈む夕日
一日の観光のご褒美には綺麗な夕焼けが一番だとどこかのプロフェッショナルが語っていたが 、ヨルダンに来てから高確率でいい夕陽に巡り合えている。
そう、 旅行界随一のロマンティシズムを持つこのデューク・東城に夕陽、そして映画のワンシーンがちりばめられたかのような遺跡・・・
全ての要素がコンプリートした瞬間がそこにあった。
私はこの沈む夕日の移り変わりを眺めながら今日の成果に満足を覚えつつ、そしてまたこうも思っていた。
『そういえばインディージョーンズって見た事が無いからあの景色は果たして映画の中のワンシーンで本当に良かったのだろうか?』
と・・・