イエメン
2006.04.17(月)
内陸の都市タイズ、ここを訪れたのはその都市の規模がイエメン第2という事だけでなくここが旧イエメン王国の首都であった事もその理由の一つに挙げられる。
私は首都旅行者であくまでもメインターゲットは”現在の首都”ではあるものの、当然機会があれば過去の王国や帝国の首都も訪ねるようにはしているのだ。
そしてタイズはそれだけではなく近郊にも見所を備えているのだ。
ここは2泊してすこしのんびりとばかりにまずはタイズそのものではなく近郊のジブラと言う名の町を訪れる事にした。
イッブまでの道程
最初に向かったのはイッブという町だ。そこから4駆のダッバーブに乗換える
イッブの街並
乗換えて25分程度、ジブラに到着
到着したジブラ
ジブラと言えばアルワ女王が支配していた11~12世紀頃の面影が残る町で中でもアルワ女王のモスクのペルシャ様式で建てられたミナレットはイエメン一の美しさを持つと言われている。世界一美しいツーリストと呼ばれるこのプロフェッショナル程ではないだろうがそれでも見逃してはいけない建物だろう。
外から見たアルワ女王のモスク
どうペルシャ様式なのかは全く分からないしそう美しいとまでは思わなかったが「イエメン一美しい」というのならそうなんだろう、それともここがそれ程美しく感じないのはこの私が美し過ぎるからなのだろうか?
いずれにせよ、古都の雰囲気が残るこの町は散策するには向いていた・・・
ジブラの町並
町としてはちいさな町だ。ほどなく散歩を終え、また4WDに乗ってイッブへと戻る
イッブの町並
イッブに決して見所が無いというつもりはない、ただ私は今日中にタイズに戻ってみたい場所があった。
イッブについてからほどなくダッバーブに乗ってタイズに戻る。
タイズのダッバーブ乗場
向かう先はタイズの南にあるサビル山、そのピークだ。
標高3006mと言われるこの山の頂へは一発では行けない。
山の途中で
山頂付近にたどりつく頃には4WD、ヒッチ、また4WDと都合3度の乗り換えをした後のことだった・・・
そしてまた少し歩いて頂点を目指す
山頂付近
標高1400mと言われるタイズからさらに1600mもの高度を上げる。眼下にタイズの街並を抑える絶好のポイントに違いない場所だ。
そして頂へ・・・
ピークとそこからの眺め
頂点から見はらすパノラマの景色。
タイズは米粒のように眼下に広がる・・・
頂上からの風景
『・・・』
『・・・・・・』
『薄々感づいてはいたが標高が上がり過ぎたのと見下ろす角度でタイズが全く見えない・・・』
まあいいだろう、漢として生まれたからには頂点を目指すのは当然だ。
そこで何が見えるかでは無い、そこに辿り着く事が目的だ。
そして私は『タイズが全く見えない』というごくごもっともな理由で速攻で下山へかかる。
生きはダッバーブを使ったが帰りは完全に足で降りるき満々だった。
下山中の風景
段々畑が山の斜面にこれでもかという感じで目に入る
下り始めてしばらくたつとようやくタイズの市街が視界に入ってくる。
タイズ市街
ちなみに下山といっても山道を下っているのではなく、日本で言うならいろは坂の様な曲がりくねった道路をひたすら歩いている。
タイズをアップで、でもまだ遠い・・・
これぐらいになると街の輪郭が分かってくる
山にある小さな集落をなんとなく・・・
夕日が沈むころ、道路途中にあった展望の良さそうなレストランに入る事にした。
道から眺めた沈む夕日
レストランに入りしばらくすると街に灯が燈り始める。
タイズの街並
街が大分明るくなっていく・・・
そして・・・
レストランというゆったりとした空間で眺めるタイズの景色、山の頂点を訪れたと言う満足感も手伝って格別のものとなる。
レストランと食べた食事
食事を終えしばらくしてから、また私は歩いて降りる事にした。
道中変化する街の景色を眺めたかったからとそれ以上にダッバーブがもう捉まらない時間になっていたからだ。
タイズの夜景
ホテルに辿り着いたころにはもう21:00時を過ぎていた。
一日中動きまわったお陰で少しぐったりとはしていたがそれも体には心地良い。
タイズでは後一日残っている。明日は市街でも眺めに行こうか・・・