旧社会主義国の首都アデン(アデン:イエメン)

 イエメン




2006.04.15(土)

 散々な目に会ったメゾン・ランボー、旧南イエメンの首都アデンは流石に日中だけ見て夜間抜けれるほど規模は小さくなく、次の目的地も2,3時間の距離なので今日もう1泊の予定だ。

 ガイドブックを読むとそこそこに見所はありそうなので取り敢えず街に出る事にした。

クレーター地区の郵便局


丘?の上の教会


クレーター地区の街並







クレーター地区のマーケット


マーケット付近の食堂で。飯はワンパターン



 最初に向かったのはアデン・タンクと言われる貯水池だ。
 1世紀に建てられ4500万トンというでか過ぎどのくらいか全く良く分からない規模を持つこの場所はちょっと訪れたいと思わせる名所だった。


アデンタンク




 



 


 貯水池でありながら庭園の趣もあり、クレーター地区で一番緑の多い場所と言われるこの場所は散策にもうってつけだった。

 ぐるっと見所を一周して外に出て見上げると高台に「沈黙の塔」という名所がある。

 私は間髪いれずにそこに向かう事にした。

 

高台へのぼる途中の景色




丁度よさそうな見晴らし台の突端


つい先ほど緑と満面の水を眺めていたとは思えない原野の風景。確か壁で囲まれている部分が沈黙の塔の場所だったような・・・



 高台に登る、と街の全景を眺めるは私の中にあるパッケージだ。オートマティックに動くその風景を記録と記憶に納めていく・・・


アデン・クレーター地区の全景


その一部をアップで・・・


ちなみに移っているのはアデンで随一(唯一)のショッピング・センターー「アデン・モール」




 眼下に広がる街並を眺めるこの瞬間、旅行していて良かったと思える最大の一時だ。

 しばらく目の前の景色を楽しんでこんどは今見た街の中に自らを溶け込ませるべく突入することにした。


 麓におりて真っ先に探したのは市内のダッバーブ(乗合のバスやシェアタク)だ。

 アデンは旧南イエメンの首都だけあってそれなりの規模がある、今日中にその内の見れる地区全てを見たかった・・・


旧社会主義的な街並が残るマッラ地区、ちなみにアデンの旧市街はイギリス植民地時代と社会主義国時代に取り壊されて残っていないのは残念



 まず向かったのはタワイ地区、コロニアル風の街並があると言われる場所だった。

タワイ地区の海沿い









 コロニアルな建物はともかく、プリンス・オブ・ウェールズ埠頭と英国式の名前を色濃く残すこの場所から眺めた海は同じアデンでもクレーター地区の沈黙の塔から眺めた海に比べて穏やかに見える。アデンはイエメンの南端に位置する都市、紅海を眺めていると私はつい数週間まえまではこの海を渡った対岸にいた事を思い出す。

 大陸は当然見えないがそれでもこの先にジブチがあると考えると・・・・

 『やめよう、あの国では碌でもない思い出ばかりだった・・・』(※参照は「激闘の記録!」の「第3話 獣達の宴(舞台国:ジブチ)」、「獣達の宴 続編(舞台国:ジブチ)」)

日陰でくつろぐ猫たちに萌え燃え


丘の上の砦がちょっと気に行って・・・



 私は埠頭を離れて今度はゴールド・モア・ベイへ向かう事にした。


途中にあった商店、浮輪の大群につられてパチリと・・・


ゴールド・モア・ベイ









 イエメン、この国は日本でどのように知られているのだろうか?

 政情不安定で外国人観光客の誘拐も定期的に行われている。部族主義がまだ幅を利かせ中央政府の取れない国というのがちょっと調べてみて目に付く一般的な感想ではなかろうか?

 だが、私の目の前に広がる砂浜はその危険さを微塵も感じさせない。


 私は海岸沿いを歩いて目に付いたホテルで休憩する事にした。


ホテル



 敷地内と外のギャップはすこし激しく感じたがそこにあったのは世界的なホテル、シェラトンだった。

 分かりやすく言えばこのエレガントなプロフェッショナル・クラスのツーリストが良く利用するホテルだ。(※利用と宿泊はまた別の問題です。悪しからず・・・)

 中のカフェでやはり特注になったアイスコーヒーをゆったりと飲み干してゆく。

 


 シェラトンの優雅なロビーにエレガントなこのプロフェッショナル

 時が止まるような感覚が心地良く私を包み込む・・・


 しばらくゆったりと過ぎゆく時間に身を任せ、心身共にリフレッシュしてまた街に戻る事にした。


戻る途中で


お魚ゲート、海のある国を感じさせる。



 私が戻りながら向かったのはマッラ地区、社会主義国の面影を強く残す場所だ。


マッラ地区




日が陰り始めた頃。




 イエメンで最初に見たサユーンとも・・・訪れたシバームとも・・・途中で寄ったムカッラともまるで違う街並。

 旅行の良さは変化のギャップとバリエーションで生み出される場合が多い。その面ではイエメンは3都市目にして来て良かったと思える国となっていた・・・


 私は宿のあるクレーター地区へ戻る事にした。

クレーター地区


 




 それほど珍しい街並とは思えない、だがこれまで見たアデンの地区との対比がクレーター地区の散歩を楽しい物にさせる。

 私は昼アデン・タンクからみたクレーター地区にはりつくようになっている島?へ訪れる事にした。この場所からの海も見たくなっていた・・・

シーアイランドでの印象的な夕景



 シーアイランドと呼ばれるその場所には小さな遊園地があった。


 『一人遊園地なんて・・・』


 アマチュアのツーリストなら敬遠するだろう、だが私はプロフェッショナル、世界中のどこにいてもエレガントに振舞える漢だ。

 入場券を買って中に入っていく。


シーアイランド


 
 高所から街を見下ろすという最早習性とも言えるオートマティズムを発揮して観覧車にのる。当時のカメラでは移動中の撮影はブレ過ぎて撮れなかったが見た景色は私を満足させるものであった。

シーアイランドからの景色






 『・・・』



 『・・・・・・』



 『ふぅぅぅぅ~・・・・』



 私は景色を見終わるとその足でアデン・モールへと向かう。

 夕食は?

 そこと決めていた・・・

 新築で綺麗なこのモールにはフードコートがあった。

 なんとなくピザ、そしてラザニアを頼み、食事が終わるとチョコアイス。


 プロフェッショナルならではの鉄板パターンだ。


食べたのは写真のピザのほかにラザニア。そしてデザートにはアイス!
 



 食事を終えゆっくりとホテルへ戻る、昨日撒いた殺虫剤の効果は残っていたがそれでも少しは新たなゴキ群がいて再度散布する。

 部屋の雰囲気は旅行ながらこれさえなければというのが正直な気持ちだ。


 アデン、南イエメンの首都・・・

 最後の最後で私の満足を阻んだこの街・・・

 私のプロフェッショナルとしての感想はこれだ!

 そう、

 『ゴキブリさえ出なかったら良い都市だった・・・』

 と・・・・






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