カボ・ベルデ
2006.01.14(土)
カボ・ベルデに来た理由、それは首都狙撃だけではなかった。
世界遺産シダーデ・ヴェーリャ
それこそがカボ・ベルデを訪れた重大な目的の一つであった。
このシダーデ・ヴェーリャ、この都市はカーボベルデ最古の居住地で、かつて首都だったこともある。そして市の中心部は熱帯地方で最初のヨーロッパ人の入植地であり。緻密に計画された当時の遺構の中に、王の城塞、2つの塔を持つ教会、16世紀の町の広場などを持ち、今もなお損壊を免れているものもある。
そう、私はアフリカの地に足をつけた歴史と言う名の過去のかけらをここに見に来ていたのだ。
今までこそあまり公言してこなかったが私は”旅行界随一のロマンティスト”、ヒストリーと言う名のタペストリーに織り込まれた人類の足跡という物語、その太古のロマンを感じさせるのはカボ・ベルデではこの文化遺産以外に他は無い、いうことはいうまでもないだろう。
あまりそれを強く前面に出さないのは私があまりにも感受性が強くナイーブでセンシティブでありどうしても照れてしまって言えないからだけの事である。
旅行が強制的な旅に変わる西アフリカもほぼ終盤を迎えここカボ・ベルデはアフリカでありながらアフリカとは似ても似つかない穏やかさ、インフラの良さ、そしてミニバスには動くスピードメーターがついている国だ。
ここならば観光(注:他の場所ではセキュリティー上の問題があったりしたので)に全力投球することはさほど困難ではない。
こころゆくまで過去との対話を楽しもうではないか!
シダーデ・ヴェーリゃは首都プライアからたった15kmの距離だ。さっそくこの地を訪れる事にした。
市街の中心を離れると何も無い景色が広がる、そして道路は石畳というのがロマンを掻き立てる
と、思うがべつにコンクリートでもいいんじゃ・・・こっちの方が安上がりなのか??
15kmの距離だ、さほどかからずに到着。
一番の見ものである「王の城塞」は高台の上にある。そこまでは歩いていく算段だ。
上にあるのが世界遺産の城塞
しばらく上がっていくと眼下に海岸線が見渡せるようになる。”険峻”それなりに変化の富む形状をしているのが見ているものの目を楽しませる。
途中から眺めた景色
ちなみに眼下に見えているのは教会の遺構
そして街と反対方向には何もないただの海岸線が広がる
まだ王の城塞跡に辿り着いた訳ではない、だがこの景色、そして幹線道路とは違って整備が行届いていない石畳の道を歩いて行くと自分がどんどん過去にタイムスリップしていくかのような錯覚に陥る。これが文化遺産を訪れる醍醐味と言ってもいいだろう。
いちど高台に上がって、荒涼としか喩えようのない景色が広がっている
そして目を転じると城塞が・・・街と完全に隔絶されているのでここは別世界といった趣だ。
また別の方向に目を転じると山々が・・・、16世紀の人達はこれを見てどう感じていたのだろうか?
谷合には緑が・・・
こうやってみると実に景色が変化に富んでいる・・・
城塞にはいる前のウォーミングアップとしては最高に近いシチュエーション、周囲に人も居ない。何物にも煩わされず、過去への想いに浸るにはいい場所だ。
私は周囲の景色を堪能しつつ、いよいよ目的地へ入る事にした。
こういう角度で門が見えるのはかなり好み。
俗に言うトーチカ
城壁はかなり綺麗に保存(修復?)されている。
中の通路もこうやって少しさびれているぐらいが丁度いい。
訪れる者のあまりいないこの城塞、一人静かにただずむにはいい場所だ。
また別の角度から眺めるとかなりいい。
砲台跡
そして城の隙間からみた市街
街と反対方向は荒涼たる大地
海も勿論見える。
『充分だ・・・』
ここでは時間の流れはゆるやかだ、その”遅さ”を体中に感じるこの瞬間、これこそが私の常日頃から求めているものだった・・・
私は街に降り、プライアに戻る事にした。
再度城塞を見上げて。
プライアに戻るミニバス、スピードメーターは勿論動いている。
荒涼たる大地に海、ここを訪れたのは間違いではなかった。
心からそう思えていた・・・
プライアに戻る道中で・・・
シダーデ・ヴェーリャ、世界遺産とは言えここは確かに有名な場所ではない、ここで見た物は城塞、教会跡、そしてカボ・ベルデの大地、海、それだけのことだ。
だが・・・
私はここを訪れてこう確信するに至ったのだ・・・
ここをに来る事が出来て本当に良かったと・・・
そう、滞在日数を長めにとっていたのでやる事が無くなりつつあったこのカボ・ベルデで・・・
世界遺産を訪れたという実績が一つ出来たのと、そして何よりも『良い暇つぶし』になったと・・・
そしてこうも考えた
暇じゃなければ特に行くほどの場所ではないな・・・
と・・・
