トーゴ
2005.10.25(火)
ロメでいいように嬲られつくされた私だが立ち止まる訳にはいかない。
そう、冒険の締めが残っていたのだ!
熱にうなされた体を引き摺り起し、宿を出てバイタクを掴まえる。
『目的地は一つ』
そして速攻で国境に到着。
手続きは滞りなく終わる。
『よしっ!』
私は軽く手を握り、心の中でガッツポーズを決める。
思えば・・・
思えばこの冒険を志してから幾星霜の夜を越えてきたのだろうか?
ベナンに入ったのが9月19日・・・
そこから数えて一週間の大冒険・・・
そう、「ベナン・トーゴの完全横断」を今ここに成し遂げたのだ!
不可能を可能にした瞬間。
満ち足りた想い・・・
『だが我々はまだ何もつかんでいない(by ジョゼップ・グアルディオラ:バルセロナFCの監督)』
一つの冒険の終わりは新しい冒険の始まりに過ぎない
次の目的地はガーナの首都アクラだ・・・
ガーナ
こうして無駄にドラマチックに自分を盛り上げて国境を通過したら客引きが群がってくる。
ガーナは英語圏、フランス語も堪能な私だが英語の方が得意と言えば得意だ。少しほっとする。
しばらく色々な客引きと話しながら情報を集めていると声が聞こえる。
「ミスター!あんたが最後の乗客だぜ!!」
乗合のミニバスだ。先を急ぐ今、これは好都合だ。
『そうかい、それならあんたのにするよ!』
言葉が分かる今、何も騙される心配は無い。余裕を持ってミニバスへ向かう。
そして中に入ると・・・
まだ満席では無かった!
『あっ!あうっ!』
数えてみるとあと5人ぐらいは待たなければならない。
『だっ!騙されたぁ~!』
しかし後5人と言うのは微妙な人数だ・・・、待てばすぐに埋まりそうだしそうでもなさそうだし・・・
『降りるべきか、乗るべきか?それが問題だ(by ハムレット:シェークスピア)』
そんなこんなで逡巡しているうちに客が集まりミニバスが出発!
出発したバスの中から
『来た、乗った、勝った!(by カエサル)』
今の心境はこんな感じだろうか?
無駄に過去の名言を引用しつつミニバスはアクラに向かう・・・
これもミニバスの中から、一番後ろだったのでつい撮影・・・
バスは順調に進みアクラへ到着!
これが私を騙したミニバス
トーゴでの日々に終わりを告げ・・・
また新しい旅行が今、始まりを迎えようとしている・・・