中華人民共和国
中国全図
経路図
2006.08.25(金)
フェリーはいよいよ青島に到着、左程苦労のいらなかった入国手続きを終えて上陸を果たしたのはまだ10時にならない頃だった。
首都狙撃手たる私の中国での最大の目的地は北京だ。それに合わせるには韓国から天津に行きそこからバスなり鉄道なりで行くのが最短だがわざわざ青島を中国最初の目的地にしたのには当然理由がある。
到着した港のターミナルとマックがあったので早速朝食を食べた
春秋5覇、戦国7雄といってピンとくるのならそれなりに中国の古代史に興味があるといっていいだろう。
私自身中国史には「項羽と劉邦」からはいり、ベタな「三国志」へと行き、その後興味を持ったのがこの時代だ。
紀元前770年に周が都を移してから、紀元前221年までの間の時代を指し、諸子百家による様々な思想の潮流の始まりもこの時代からだろう。
日本にも戦国時代があり、興味がある物なら例えば島津義弘といったひいきの武将があるのと同様に、私自身この時代の好きな国は斉と言う名の国だった。
大都市青島の街並
春秋時代にあっては春秋5覇の初代と言われる「斉の桓公」が好きだった。その時の有名な宰相である「管仲」の名は「管鮑の交わり」という諺から知っている者もいるだろう。
また戦国時代では田氏に国を奪われる形で代替わりしたが、田氏が勢力基盤を固めたのは国の危機の時に田単が「火牛の計」を用いて燕の国を撃退した事から始まっている。
大都市青海
この斉の国の当時の首都「臨輜(りんし)」の賑わいは色々な文献に書かれている。
その臨輜は今はただの史跡となってしまっているらしいがかつて斉の国があり、その縁の地を訪ねるとしたら地理的には青島が中国最初の地として最適であることは疑う余地も無い。
青島の鉄道駅
私は駅へ行く。鉄道駅は想像以上の混雑振りで立錐の余地も無い。人口大国中国に来たと感じさせられる瞬間だ。
『よし、これからだ!』
私は気合を入れ直し・・・
そして済南へと向かう事にした・・・
青島の市バスに済南行の大型バス
『・・・』
『・・・・・・』
えっ?青島観光は?って・・・
斉の国はいいのか?って・・・
『う~ん、ゴミゴミして面倒臭いんだもん・・・』
というのが当時の本音だろう。
確かに斉の国は好きだし興味もあるけど・・・
この雑然とした中で時間を使ってやってみようと思う程ではなかったのだろう。
バスの途中でとった青島北駅(バスターミナル)
去りゆく青島を眺めつつ古の斉の国に思いを馳せる。
『どうせただの通過にしてしまうなら天津入りしていれば良かった・・・』
と・・・