スペイン語学校に通って1ヶ月・・・
28連泊という自分の中での一箇所滞在の新記録を更新して・・・
ついにアンティグアを旅立つ時が来た!
出発はホテルからシャトルで朝の0500時。
美人の日本人女性3人と同行という華のある旅立ちだったが、残念ながら彼女たちは空港で降り、そして私はそのままグアテマラシティーのバスターミナルへ・・・
美女3人の内、せめて一人、いやいや二人、どうせなら三人、エルサルバドルに向かってくれれば両手に花の挙句、ストーカーも大成功、優しく守ってもらえるというツーリスト冥利に尽きるのだが・・・
このあたりは「プロフェッショナル」を名乗り、旅行を始めた時からの宿命だ。
甘んじて孤独の道を歩むしかないのだろう・・・
「えっえ~ん(涙)」
しかし・・・
実を言うと空港で別れた3人はスペイン語堪能。私はと言えば学校には通っていたとはいえ、アンティグアで日本人宿に止まっていた為にスペイン語はまったく必要なく来たので・・・・
この先、私のスペイン語が実戦でどれだけ通用するかが不安である。
そうこう考えている内にバス停に到着(注:バスターミナルというわけでなく、バスを持っている代理店が小さなバス停を持っている)
料金は既にホテルで支払っている・・・
後は乗り換えるだけだ・・・
バス停付近・・・

しかし・・・
何やらおかしい・・・
どうやら私の乗るバスは出発してしまい、次のバスは1230分らしいということだ・・・
そしてスタッフが何やら話しかけてきているが・・・
分からん・・・
スペイン語の研鑽を積んで約1ヶ月間・・・
辿り着いた現在の境地、それなりの自負はあるが・・・
どうやら奴等は20年以上は話し続けてきているような堪能さだ・・・
どうやらこの差が縮まる事はないらしい・・・
それが悔しい・・・
しかし・・・
私に残された道はただ一つ・・・
私の習ったスペイン語・・・
その全て等出さなくてもいい・・・
この先は捨てた!!
今、この場で・・・
奴が何を言っているのか分かるための・・・
その為だけのスペイン語でいい・・・
免許皆伝の私には・・・必殺技「後の先」がある・・・・
相手のどんな問いかけにも・・・文法的には100%正しく答えられる技術を修得しているのだ。
ただし、出すにはタイミングが必要だ・・・
心を殺して・・・・
彼のスペイン語に集中する・・・
そして・・・
周りの音の全てが消えた・・・
彼の質問に答えるために・・・
体の全て、心の全てを集中する・・・
最早・・・
自分で流している涎すらも気付いていない・・・
口元には自然と笑みが浮かぶ・・・
「うわぁ~・・・この男に・・・俺の習ったスペイン語の全てをぶつけてもいいんだ・・・・」
そして・・・奴が何か聞いてきた・・・
「○×△■◎◇△○■△○×△■◎◇△○■△・・・・・・」
彼の問いかけに併せて私の口から自然と言葉が発せられる・・・
違うのは背負った物の重さ・・・
そう、答えはいつでも体が知っているのだ・・・・
そして出た言葉は・・・
「ジョ・ノ・セ(I don’t know:分かりません)・・・・」
・・・
・・・・・・
プロフェッショナル・デューク東城・・・・
・・・
・・・・・・
ガテシティーにて散る・・・・
・・・・
・・・・・・・
その後、英語の話せるものが助け舟を出し・・・
朝0630時に発車する、1等バスに15ケツアーレス(約220円、予約していたのは2等だったので)に乗ってサンサルバドルに昼ごろつくように出発することが出来たのだが・・・
これが追加料金を払って乗った1等バス、ぼろいけどエアコン付。

これで私はこう決意した・・・
「スペイン語の螺旋から・・・・俺は降りる・・・・」
・・・・
・・・・・・・
そして・・・
「もう俺には・・・・旅行しか残っていない・・・・」
と・・・(涙)