世界遺産・ゴンダール城(ゴンダール:エチオピア)

エチオピア




2005.01.05(水)


メテマは実に腐りきった町だった。
スーダンを抜けた事により、いよいよこれから東アフリカが始まるというのに出足は最悪だ。

エチオピアはサハラ以南の国、イメージするブラックアフリカの始まりと思いきやそうでもない。ここの主要民族はアムハラ人(エチオピア全体の話なら少数民族の宝庫でもあり、独自の風習を持っている部族も多く特に唇に皿を挟むムルシ族等が有名である)で彼らの外見は黒人というよりも色の非常に濃いアラビア人という感じだ。人は腐っているが女性は美人が多い事でも有名である。

それにエチオピアはイタリア統治下が5年程度あった事はあるが基本的にアフリカで唯一植民地にならなかったという歴史もあり、独自の文化や風習、そして宗教があることでも有名だ。

しかし旅行者にとっては迷惑なのがエチオピア歴にエチオピア時間だ。特にえエチオピアでの時間は我々の時間とは違う計算で1日24時間が朝昼と2分されていて大雑把にいうと彼らの朝の1時我々の朝7時となり彼らの朝の9時はこちらの午後の3時といったようになるからややこしい。バスのチケット等はエチオピア歴でかかれているので買うつど確認しなければ行けないのは面倒だ。彼らの中でもそれを分かっていて外国人には「インターナショナル」では何時と教えてくれる事も多いが油断をすると足元を掬われてしまう。

メテマを朝の0600時に出発してゴンダールへは1330時に到着する。7時間半かかった計算だ。これなら夜行で走らせてくれて朝早く到着出来ない物かという疑問は残る。

バスターミナルに到着すると同時に大量の子供に取り囲まれる。
ここでも挨拶は人を指差して「ユー、ユー」だ。子供のうちから可愛げの無い事この上ない。彼らが「ハロー」という言葉を覚える日はくるのだろうか?メテマでの経験でエチオピアの印象はかなり悪くなっていたがこれでまた一段階パワーアップしたようだ。
こちらが『あっちへいけ』と態度と言葉で示してもしらんぷりだ。無視して歩くとぞろぞろとついてくる。うっとおしい事この上ない。だがガイドブックに載っている地図を読み間違えたせいか直ぐに行き止まりにぶつかる。そこで私が急に反転して子供を睨む様にして逆進を始めると、これでようやくついてきていた子供たちがパッと散っていく。

子供からは開放されたので、ホテルを数件当たってから決めることにした。

ここで見たかったのは世界遺産である「ゴンダール城」だ。そもそも私は城好きだし、ガイドブックに載っていた写真も良かったので実際にこの目で見たくなっていた。それにアフリカで見る最初の城だ。テンションも上がるという物だ。

宿を決めたら早速見学に向かう。入場料は50ブル(約700円)だった。コーラ一本2ブル(約30円)で買える国で外国人料金とは言えこの値段は破格に高く感じる。

そしてはやる心を抑えながら城に飛び込んでいく。

ゴンダール城




中はガランドウだった・・・。


城からは離れた離宮も訪れる。入場料は城に込みだから行かない訳にはいかない。


ルックスこそなんとなく離宮だったが、中はそれ程たいした事はなかった。


私にとっては悪くない見物だ。それに外に出ていると何かと現地人が絡んできたが、遺跡の中ではここでは完全に一人になれてのんびり出来る。
城はそれ程凄いという物ではないがアスワン以降に久しぶりに訪れた史跡なので私は十分に楽しむことが出来た。

『エチオピアでの旅行もこれからは楽しく変わっていくかも?』
と期待をしたが、その願いは夜あっさりと裏切られる。

ホテルで夕食をと思いメニューを見る。かつてエチオピアはイタリア統治下だったことだけあってイタリア料理が豊富に載っている。
エチオピアでの主食は「インジェラ」だが、ガイドブックを読むと酸味がとても強く、受け付けない人も多いとある。
いずれは挑戦するにしても、今日の所は無難に済ませたい。それにスーダンではシンプルに屋台で肉を食べていただけだし、そして移動中はパンばかり食べていた。豊富なメニューから選べるというのはこの時の私にとっては何よりも嬉しい出来事だったしここで贅沢をしてもバチが当たる事はないだろう。
だが、私はウエイトレスを呼んで注文をしようとすると、私が頼もうとしている料理が無い、それならばとメニューを見て次を頼むとそれもない。品を変えて繰り返しても一緒だ。『じゃあ何があるの?』と聞くと彼女はシンプルに「スパゲッティー」と答える。どうやらインジェラ以外で置いてあるのはそれだけらしい。
『それなら始めからそう言ってくれればいいのに・・・』
期待が膨らんでいた分落胆も大きい、私は止むを得ずこのスパゲティーを注文する。

しかしこれしかないなら「メニュー」の意味はなんなんだろうか?
それよりもメニューなんか見せずに最初からインジェラかスパゲティーしかないと言ってくれた方がよっぽど良心的という物だろう。


エチオピア、まだ私に気分良くは過ごさせてくれないらしい。

ホテルから見たゴンダールの街並







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