湖の町(バハルダール:エチオピア)

エチオピア





2005.01.06(木)


ゴンダールの次はバハルダールへと向かうことにした。

この時採り得るルートは
1.ゴンダール→バハルダール→アディスアベバ
2.ゴンダール→アクスム(世界遺産)→ラリベラ(世界遺産)→アディスアベバ
の2つがあった。
2のルートで行くと世界遺産が2つ見れる、エチオピアに入る前は『行ってみたい』と思っていたがメテマやゴンダールでの経験からエチオピアがそれ程好きになれず、このルートで行くとアクスムまで2泊、アクスムからラリベラまで2泊、そしてラリベラからアディスまで2泊と随分と時間がかかってしまう。地図で見る限りはそんなに時間がかかりそうには見えないのだが、これは各都市を結ぶ直行便がないという貧弱なインフラのせいからきているのだが、私の目的は首都巡り、アスワン以降に栄えている都市を見ていなかった(スーダンの首都ハルツームも都会と言うよりちょっと栄えた田舎といった程度だった)事もあり、都市に飢え始めてきていたのでそのまま南下して首都のアディスを目指すことにした。

出発は朝0600時。相変わらず早い。
5時に乗り場に向かうと中にいたセキュリティーが「外にいると危険だから中に来い」とゲートをあけて私を手招く。 
そして、なんだかんだ話していると「中に入れてあげたのにチップもくれない。日本人は卑しい」等と言ってくる。
彼の言い方は高圧的だった。そちらが言うから素直に従って中に入ったのにそれで「卑しい」呼ばわりしてくるというのは理解に苦しむ。私は『お前が勝手に言い出した事だろう。こっちはそれに従っただけだぜ』と答えて適当に受け流す。

そうこうして待っているとバスが準備に入る。見えているバスにこのセキュリティーはわざわざ案内して、私がバスに乗ろうとするとバスの屋根に荷物を積んでいる人間にチップを払う様にと忠告してくる。『ここでは荷物は有料なのか?』疑問は残ったが周りをみていると大体の人が払っているので今度は払わなければいけないのだろう。持ち合わせが10ブル札一枚しかなかったのでしょうがなしにこのセキュリティーに2ブル(約30円)借りて払う。
彼はさらに私をバスの中の私の座席まで案内してこう一言

「俺のサービスには幾らだ?」

『・・・』

『・・・・・・』

『ハァ・・・・・』

彼が私を案内していた時から最後はこのオチがつくとは見えていたが・・・
最初に毅然と断らなかった私にも問題がある。しょうがなしに『2ブル』と言って、彼に持っていた10ブル札を渡す。お釣りの6ブルをきっちりと返してもらった事は言うまでもない。(後で気付いたがこういったことには大抵の場合1ブルで十分だった)

だが、それにしてもチップの習慣が無い国から来たこちらにとっては価格が適正がどうかなど分からないのは難点だし、そもそもチップというのは「快いサービス」を受けたときに払うものだ。荷物代がかかるのならレシートを出して欲しいし(これも後で考えるとお約束みたいな物だったのでこんなのにいちいち領収証をきるというのは馬鹿馬鹿しい考えだった)、純粋なチップなら気持ちよく払わせて欲しい、彼のように「半ば強制」というのはどうも気分が悪い。

バスは順調に出発してバハルダールには1130時に到着する。所要は5時間半、どうしてこれだけしか所要時間がかからないのに出発が朝0600時の一便しか無いのかは疑問だ。もう少しゆっくりと出てもいいだろうにエチオピアのバスは不可解に感じる。

バハルダールに到着すると若い男が数人私を取り囲む。賑やかな事この上ない。

それにガイドブックによるとこの町は「エチオピア旅行者の中で人が最も悪い」という評判を持っているそうだ。
その名に恥じずこの客引きたちは結構しつこい。

そんな所になんで来たかというとゴンダールからアディスまで一日で行くバスの便が無く、経由地として選ぶのなら一応見所として「タナ湖」があるここしかないという消去法によるものでしかなかったのだからこれはしょうがない決断だった。(注:私は行かなかったがここから35km離れた所に「青ナイル滝」という見所もなる)

そんな理由で来ていたので、客引きを相手にしているうちにどうでもよくなって最後には私も根負けしてしまい。その中の一人トーマスという男についていってホテルを取ることにした。

話してみる彼は英語、フランス語、イタリア語、スペイン語まで話せるという事で少しびっくりする。それに中々頭の回転も速い。私は彼が気に入ったので折角だから彼をガイドとしてバハルダール市内の観光に雇うことにした。
彼の勧めにそってレンタサイクルを市内を回る。

高台から眺めたタナ湖


途中で現地人がトーマスに何やら話しかけた後で私に向かって何か言ってくる。
訳も分からず彼に確かめると「君はいいガイドを雇ったね」と言ってくれてるよ。と答えてくれた。
確かに彼と一緒にいる限り、人が悪いという評判のこの町で誰かが私に変に絡んでくる事は無かった。
まあ一番最初に私に絡んできた一人が彼で、その彼にそのまま捕まったのだが・・・

タナ湖の湖畔から



ガイドのトーマスは私の質問やリクエストに良く答えてくれて色々と案内してくれたのはヒットだ。

ただ、一つびっくりとしたのは彼に案内してもらっていった観光案内所でそこのスタッフは私にすごい親切だったのに何故かトーマスを露骨に邪険にあつかった事だ。私が『彼は俺がガイドとして雇っているから問題ない』と言っても聞く耳を持たなかった。

私は彼の仕事に満足したのでホテルに戻ってガイド料を払うと共にお礼にジュースを奢る。

夜はレストランへ、7ブル(100円)のフライドフィッシュの定食は思いの他味が良く、エチオピアで最初に満足出来た食事となった。

人の悪さで評判のこの町でそれ程ストレス無く過ごせたのは「トーマス」の力も大きかったのだろう(後で他の旅行者に聞くとバハルダールではいい思いをした人は少なかったし、人が悪いと言っていた人も多かった)。

明日はいよいよ首都が拝める。


(このトーマスとはこの後アディスで1回、そしてザンビアの首都ルサカで2回、ばったりと会うことになる。記事としてはその時にあわせて書くが彼とは何かしら縁があったのだろう。)






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