ワン・ラブ(キングストン/ジャマイカ)

ジャマイカ国旗


ジャマイカ基礎データ(2019外務省HPより抜粋し一部加筆)
1.面積:10,990平方キロメートル(秋田県とほぼ同じ大きさ)(2017年 世銀)
2.人口:289万人(2017年 世銀)
3.首都:キングストン
4.民族:アフリカ系92.1%,混血6.1%,その他1.9%
5.言語:英語(公用語),ジャマイカ・クレオール語(いわゆる「パトワ語」を含む)
6.宗教:キリスト教(プロテスタント,英国国教会等)
7.通貨:ジャマイカドル 100JAD≒80円。ドル払いも併用しているので、ドルはアメリカと同様1USD=100C(セント) 1USD≒115円で計算。(換金レート考慮し、さらに分かり易くするためやや割り増し。クレジット払いで計算すると実質113円程度だった)

キングストン危険マップ(外務省HPより)


※この記事は 帰国後大分間隔があいた2019.11.24日にアップしてます。


2019.05.24(金)

 07:30時。昨日の夜は遅かったが朝は早く起きてしまう。
 ツアーは10:30時からで調整済みだった。

 『さて・・・』

 気になっている事があった。
 私は特にお土産品を買ったりとかはしないが、都市地図を記念に集めている。
 キングストンにも観光案内所はあるが、オーナーから地図は暫く発行されてないので行っても空振りになる可能性が高く、ツアーのルートから外れるので立ち寄るには他を削る必要が出てくると聞いていた。

 調べると観光案内所は08:30時から開いているらしい。
 観光案内所まで歩いて45分程度なのでツアー前に行って帰ってこれなくもない。

 『どうするかな・・・?』

 人に言われた事を鵜呑みにして確かめずにこの国を後にしたら、例えあってもなくても「あの時訪ねておけば・・・」と後悔するだろう。それが自分で確かめた結果なら諦めもつく。

 キングストンの治安に不安はあり、先にツアーである程度地理関係を把握してから行きたかったが、明日は土曜で観光案内所は空いていない。チャンスはこの朝の一度切りだ。
 逡巡はあったが、宿からの観光案内所のあるニューキングストン地区(上記地図だと日本大使館のある辺り)までの道中が「キングストン危険マップ」で危険地帯に入ってない事も手伝い、訪れることにした。

宿と宿から大通りに出た所


 宿を出て大通りを歩き始めて直ぐに気付いたのは「歩いている人が殆どいない」事だ。
 中心部だと少しは変わるのだろうか?
 車はバンバン走り回っていて、道路も工事の人が出ているので不安はそれほど感じない。

CONSTANT SPRING Rd.中段左が昨日夜訪れたガソリンスタンド

橋を渡ってサウスアベニューへ

WATER LOO Rd.からKNUTSFORD BLVDの観光案内所付近へ。


 09:00時頃、結局ここまでの間殆ど歩行者を見ないままJamaica Tourist Boardに到着

中段右:Jamaica Tourist Board入口。このビル内。バーガーキングも近くにあった。

 インフォのお姉さんに聞いてみると地図は2017年版ながらあっさりと入手。
 これだから自分で確かめる事は止められない。

 地図もデザイン性こそあまり無い物の、かなり詳細まで書かれていて実用的だ。
 わざわざ訪れて良かったと思えるレベルにはあった。

 最もスマホのアプリで地図を殆ど済ませているので、実際はコレクションにしかならないが、趣味なんてそんなものだし、そんなものだからこそ満足だった。

 ついでに危険な都市での定番である、治安も聞いてみる。
 危険な事で有名なトレンチタウンやダウンタウンも幹線道路を行き、路地に入らなければ今は問題ないそうだ。
 最もツアーで周るエリアに含まれているので実際に歩くことはないが、それでも全般的な治安が安全な方に動いているというのは有益な情報だった。

 さらにここから宿付近に戻るバスルートも調べてもらうと丁寧に調べて教えてくれる。
 こちらもまだ時間があるので利用予定は無いが、ある程度動けると最初から分かっていればもしもの時に別の手段の取りようも出てくるだろう・・・

キングストンマップ表裏の展開


 丁度良い頃合いになったので観光案内所を出てまた宿に戻る。

ニューキングストン地区


 相変わらず歩行者は殆ど見かけないが車通りは多いので危険とも感じない。
 
歩行者用のボタン、道路名を示す標識の上にスポンサーの広告がある。最下段は有名なホテル

CONSTANT SPRING Rd.に戻り、昨日夜訪れたガソリンスタンドのキオスクで朝飯を買って宿で食べた。


 趣味の地図を集めて一仕事終わり、朝食を摂り少し落ち着いたが、今日の本番はこれからのツアーだ。

 ツアーは所用6時間程度、複数名なら一人80ドル、一人なら140ドル(最新の情報はHPをチェック→アイシャハウス)

 周るコースは
 宿→タフ・ゴング・スタジオ→(トレンチタウン→ダウンタウン→市場:車窓から)→ボブ・マーリー像(ナショナル・スタジアム付近の)→昼食(ショッピングモール)→ボブ・マーリー博物館→ショッピングセンター(土産物屋さん)→宿
 と、この国の英雄的な存在であるレゲエ歌手、ボブマーリー所縁の場所が観光の中心というかほぼ全てだ。
 個人的にはレゲエにもボブ・マーリーにも興味はなかったが、都市としての見所はないので、おのずからボブ・マーリー観光=キングストン観光となるのは仕方が無い事だろう。

 今日は残念ながら同行者が居ないのでおひとり様コース140ドルとなる。
 長期旅行者時代なら尻込みしてキャンセルしかねないこの60ドルの差額も、「肩をすくめながら身を震わせ、目の前にあるありとあらゆるものを破壊するような衝動」を抑える程度であっさりと受け入れられるのが短期決め打ち旅行の強みだ。

 時間を金で買う

 フォース・ミッションで一番大事なのは何時だって時間なのだ。 

 オーナーに準備OKを伝え10:30時に出発。
 直後電話を忘れてとりに戻るプチハプニングはあったが、お目当ての地図をゲットした後だから少々の時間のロスも特に気にしない。

 案内してくれるのが在住の日本人というお気軽さもあり、色々と話を聞いている内にタフ・ゴング・スタジオに到着する。

タフ・ゴング・スタジオ

中段左は有名な「ワン・ラブ」の歌詞をファンがナンバープレートでつなぎ合わせた物。





 興味が無い筈のボブ・マーリーも、所縁の地を色々と訪れ、話を聞いているうちに、関心が湧いてくる。

 彼がイギリス人とジャマイカ人のハーフだったことも初めて知った。

 タフ・ゴング・スタジオの次は彼の生家のあったトレンチタウン、ダウンタウン周辺を観光する。
 ここは治安に問題のある場所なので車で走り抜けるだけだ。

トレンチタウン

ボブ・マーリーの生家がこの辺りにある


ダウンタウンにマーケット周辺

 
最下段は国立美術館


国立競技場とその前にあるボブ・マーリー像。市内にあるもので一番似ているらしい。

景色が良いと聞き寄ってもらったビバリー・ヒルズ。止める場所が無いので走りながら撮影

ショッピングモール、昼食はここで


 昼食を終え、次に訪れたのはボブ・マーリー博物館。
 治安の悪いキングストンで、腰を落ち着けて見れるのはタフ・ゴングとここだけだった。

ボブ・マーリー博物館


 博物館から出て、最後に立ち寄ったのはショッピングセンター
 お土産物屋もここにあり覗いたが、特に触手をそそられるようなものは無かった。
 取り敢えずスーパーで夕食を買う。

 そして宿に戻って今日は終わりだった・・・

ショッピングセンター。中段以下は宿


 宿に戻ると珍しいお客様が来ていた、オーナーの知り合いの日本人で元々日本のコーヒー会社に勤めていてここに出張で来て、そのまま諸々の事情で退社し、ここの、しかもダウンタウンに在住している日本人の男性だった。

 オーナーといい、この男性といい、海外に住み着いて一人でやっている日本人は持っている熱量が違う。
 1時間ほど彼らの熱気に圧倒されつつ、現地の話を興味深く聞かせて貰いながら楽しい時が過ごせたのは、幸運な偶然だった。

 
 そして部屋に戻り夕食の美味しそうに見えたけどあまりそうではなかったラザニアを頬張りながら今日のツアーを振り返っていた。


 1978年、いがみ合っていた二つの政党の党首に歴史的な和解の握手をさせた「ワンラブ・ピース・コンサート」

 音楽で国を一つにした漢、ボブ・マーリー

 キングストンの至るところに彼の足跡が残されていた・・・


 今迄興味の無かった筈のレゲエ、それが今鮮やかに私の目の前に浮かんできた・・・


 食事を終え、早速youtubeで検索する。

 これだけメジャーなジャンルでメジャーな人物だ、ワンラブも簡単にヒットする。

 国を一つにする音楽はどんなものだろうか?
 再生して深く聞き入る。

 「ああ、なるほど・・・、これがレゲエ、そしてこれがボブ・マーリーなのか・・・」


 それ以外にも数曲聞いてみる。

 たったこれだけレゲエを理解した、などと口が裂けても言えないが、私なりにはっきりと分かった事があった。

 
 アップップテンポなポップス好きな私には・・・

 スローなレゲエはどうしても間延びするように感じ、好みにはなれなかった、と・・・

 
 そして最後にこう言わせて頂こう

 レゲエ好きな皆さま

 ジャマイカの皆様

 国の偉大な英雄の音楽を好きになれなくて、大変申し訳ございませんでした・・・

 そしてどうやらこのプロフェッショナル・・・

 一つの愛も持てない持てない漢であった

 と・・・






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