首都アルジェ(アルジェ:アルジェリア)

 アルジェリア



2006.02.20(月)



 オランを朝早く出発してアルジェへと向かう。

オラン鉄道駅の朝
 



 今日は月曜日、アフリカ大陸では私は大抵の場合効率やビザの取得を考えて首都にはなるべく月曜日、そうでなくても平日入り出来るように移動を組み立てていた。


車窓から眺める朝日



 険峻な山間を抜けて海岸沿いに出る。首都アルジェへの道中、いよいよアルジェリアで最大の目的地へ向かうという事でテンションも上がっていく。それに今回は1等席だった。

アルジェまでの道中。そして1等席、乗客は殆どいなかった。
 




 アルジェへの到着は正午過ぎ、街が近付いて目に飛び込んで来たのは地中海の陽光に映える白い街並だった。


車窓からアルジェを遠目に眺めて、窓越しなのであまり綺麗さは伝わらない・・・





 『これがアルジェ・・・』

 トレムセン、オランでもそうだったが未知の物、それが自分の想像を上回る良さであるなら街の好感度は赤丸急上昇だ。

 アルジェの白い街並を遠目に眺めた瞬間から私はこの街が一発で気に入ってしまっていた・・・


 到着は12:30時、2つある鉄道駅の街の中心からほんの少し外れた場所が終着駅だった。

 持っている地図は古いロンリープラネットの大雑把な物、以前モザンビークで出会っていたチャリダーの藤氏がアルジェリアを訪れていて彼の宿泊していた旧市街にある安宿がお目当ての場所だ。それまで少し距離はあるようだがこの街並ならキャリーバックを引き摺りながら歩くのも悪くはない。

終着駅のGare Agha



 
 遠目で見た街並、その一部に溶け込んで歩く首都アルジェ・・・

 ここも想像以上の都会だった。

アルジェの街並
 


 以前フランスの植民地であった事、街並もなんとなくフランスを彷彿させる。

 アルジェリアと言えば治安の悪さやテロのイメージが強いが私の目の中にあるアルジェはこれまで見た都市の中でも最上級の輝きを放っていた・・・
 
海岸線沿いを歩く



到着した鉄道駅とまた別の鉄道駅



 
 旧市街の中にあるお目当てホテルは改装工事中で外側に覆いが掛かっていた為に前を2往復ぐらいしたが何とか辿り着く。そこで早速見かけたホテルのゲスト・ブックに藤氏の書き込みが見える。アフリカの南で出会った彼の足跡を北のアルジェで目にするとは何とも言えない感覚だ。

 だが、休んではいられない、次の目的地の為のアクションを起こさなければいけない。

 私は宿を出てまずリビア大使館へ向かう事にした。


旧市街からすぐのMartyrs広場


市内各地へ行くバスもここから



 行き先を運転手に聞きながらバスに乗る。近くにいた若者が私のズボンの前ポケットのチャックを開けて掏ろうとしていたがその手を払いのけて睨みつけると次のバス停であっさりと降りて行った。

 リビア大使館について必要な書類を聞くと日本大使館にも行かなければならないようだ。外に出て警官に道を尋ねるとそこらへんの車をいきなりヒッチして載せてくれる。イスラム教徒の親切さ、最初の乗ったバスでスリに出会った首都アルジェでも変わらない。それにヒッチした車は偶然にもロンドンに3年いたという男だったので英語もあっさりと通じる。

 日本大使館には17:00時、滑り込みセーフで必要な書類の申請を済ます。

 個人旅行者でアルジェリアを訪れる人間は稀なので大使館の職員はびっくりしていたがそれ以上に過去の治安の悪さ(一年ぐらい前はテロの関係で大使館員は大使館に寝泊まりしていたと言っていた、それにこの日本大使館はアフリカで今まで見てきた中で一番厳重だった)から個人旅行者が長期滞在するのを明らかに好まないといった雰囲気も見てとれた。治安の悪さを知った上で入国している身としては今までの経験上それは織り込み済みだが「自己責任」といいつつそれを許さない日本人のくだらない国民性から考えるといたしかたないのかもしれない。治安の悪い国で政府機関の人間が奥地に入り込む、あるいは入り込むのを支援するといった形を取るのは見た事は無い。「事無かれ主義」を悪いとは言わないが「チャンスを手にするのには何かしらのリスクを伴う」のは当たり前だし少なくとも旅行に伴うリスクは私は十分に承知はしていたのだ・・・


 夜宿の近くを少しで歩いて夜景を眺める。泊まっているのは旧市街、だが私の宿の奥は夜は危険と言う事なので新市街側から周りこんでの散策だ。

 いままで危険な所を数多く出歩いてきたが私は一度として本当に危険な目にはあっていない、それは泊まっている地域の情報を必ず現地人に聞いてその情報に従うようにしてきたからだ・・・。

 旅行に必要なのは好奇心。だが注意一秒怪我一生ではないが不用意な好奇心は時として致命傷を与える事も十分に理解していた・・・


夜の広場


海岸線に鉄道駅



2006.02.21(火)-23(木)

 またリビア大使館に書類を持って言ってコンタクトを取る。リビアに行ければ現在入国可能なアフリカの国全てに行く事が出来ると言う事をパスポートを見せて伝えて何とかならないだろうか?とお願いしてみると、本来はツアーのみでの入国もしくは現地人(現地に滞在する外国人からの招待も可)インビテーション(紹介状)が必要だがそういった事情なら本国照会して聞いてみるから1週間ぐらい待ってくれというのが回答だった。

 アルジェが気に入っていた私はどうせもう先を急ぐ旅でも無くなってきていた事と首都アルジェを想像以上に気に入ってしまっていたことから「それならば・・・」と待つ事にした。


あまり写真は撮らなかったが左は世界遺産にも指定されているカスバ(旧市街)、そしてその外れのモスク
  

近代建築に噴水



 
 しばらくここに留まるとなると色々と見てみようという気も湧いてくる。観光案内書を首尾よく探し当て後は街をぶらぶらとする。


瀟洒な建物が立ち並ぶアルジェの市街



やたらと立派な中央郵便局、ちなみにここからも荷物(集めている地図)を日本に送っている。



 郵便局が面している広場


それを上から眺めて



 たまたまだが市街の中にあるネットカフェで日本語可能な所も見つかる。
 そうなってくるとよりくつろげるようになっていった・・・

新市街にあったモニュメント
 


街の中心から少し離れた所にある巨大なモニュメント、中は博物館、上には登れず・・・


モニュメント前の広場、右の立派な建物は軍事博物館




 気に入ったピザやや日本で買う物に比べると遙かに甘ったるいがケーキショップも多いこの街(注:もともとイスラム圏はケーキ屋が多い)。

 そして地中海の陽光に映えるこの白い街・・・

 私はここが完全に気に入ってしまっていた・・・

 

こちらは観光案内所付近の道。突き当たりのモスクが気に入って撮影した一枚



 ビザ待ちの関係でまだしばらくは滞在が続くが・・・


 私は今プロフェッショナルとして確信を持ってこう言えるだろう。



 アルジェリアの首都アルジェ・・・


 『ここには訪れるだけの価値がアルジェ・・・』


 と・・・


 『・・・』


 『・・・・・・』


 あっ!前回のオチと変わらん・・・






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