ヤウンデへの道のり(リーブルビル:ガボン→ヤウンデ:カメルーン)

ガボン





2005.09.07(水)

 このリーブルビルでやる事を終えた今、ルートは2つあった。

 ガボンから赤道ギニアの大陸側に入ってそこから空路(もしくは航路)で赤道ギニアの首都マラボへ、そしてまた空路(もしくは航路)でカメルーンのドゥアラに向かうというのが一つ。

 そしてガボンからヤウンデへ直行し、そこからドゥアラ、そして赤道ギニアへはここから往復するというのが他のもう一つだ。

 伝え聞く難易度で圧倒的に高いのは賄賂請求が極悪と噂される赤道ギニア大陸側ルートだ。


 このプロフェッショナル、ザイールの川下りをも完遂した男・・・


 選択するルートはもちろん後者だ。


 「ルートが2つあるのなら・・・もちろんその易しい方を選ぶ」


 これがこのデューク・東城のやり方だ。


 朝早く起きてタクシーを捕まえる、北の町ビタム行のミニバスが出るPK8(ペカ・ウィット、旧フランスの植民地圏の街の作りでは街の中心からの距離で地点を呼ぶ場合が多い、この場合はリーブルビルの中心から8Kmにあるということ)まで早く行くのが目的なのでこの際はタクシーでいいだろう。


 そのタクシーは300mも走らずにホテルから近いミニバス乗り場に乗り付けて、凄い笑顔で私の荷物をおろしてミニバスに詰め替える。

 『へっ???』

 「おい、兄さん、タクシーなんかで行く事ないぜ!これならたった100CFA(20円)、俺のタクシーなら1000(200円)するからこいつで行きなよ!」

 『えっ?』

 「じゃあな~、いい旅を~・・・!」


 『・・・・』


 『・・・・・・』


 早く到着したいからタクシーに乗った俺の気持ちは???

 確かに財布はセーブ出来たが・・・

 一体何の優しさだったんだ??

 
 私の気持ちとは関係なく、ミニバスはPK8に到着。

道中の景色と到着したPK8
 


 ビタム行のビタム・エクスプレスのチケットオフィスを無事に見つけてチケットを買う。

 チケットは15000CFA(約3000円)、マスターKと一緒にいた日本人から教えてもらった値段だ。
 彼は12000CFAまで値切れると言っていたが・・・

 それが定額ならいいだろう。

 私はチケットを買ってオフィスの中にはいると・・・

 そこには値段表があり10000-12000CFAと・・


 『???』


 俺の代金が15000、この値段表のマックスが12000として・・・残りの3000って何??


 慌てて確認すると”荷物代”という答えが・・・


 『そうか・・・それならば仕方ない・・・』


 でも・・・


 ちょっと気になって私よりはるかに巨大な荷物を積み込んでいた他の乗客に値段をリサーチする。


 彼らは荷物代を・・・


 「払っていない!!」


 ということは・・・


 チケット・オフィスの野郎どもは・・・


 『ギルティ・・・!(有罪!)』


 私は激しく抗弁する、相手も辟易としたのか?3000CFA(約600円)のキャッシュバックに成功させる。


 しかし、それにしてもなんでこんなに簡単にバレるぼったくりを平気で仕掛けてくるのか?


 アフリカの交通は良くわからん・・・(後でさらに調べたら10000CFAが適正であった、結局ボラれてた・・・)


出発後は特に問題も無く、ミニバスは順調に進む。


道中の景色
 

 

 





 08:30時に出発したバスは18:30時にビタムに到着。


到着したビタムのミニバス乗場
 



 『ここで落ち着こうか・・・』


 そんな気持ちになりそうな所、シェア・タクシーの運転手が声をかけてくる


 「旦那!今日カメルーンに行けますぜ!」


 ということだ。


 私のモットーの一つに「物事を成功させる秘訣は限りなく待ち、限りなく急げ」というのがある、なんかの本で聞きかじったのを思い出したから書いているわけではない。

 リーブルビルでは待ちの時、いまはヤウンデへ向かっている時、となるとこの好機は逃してはいけないだろう。

 チャンスは何時でも目の前にぶらさがっている訳ではないのだ。

 そして「ガボン⇔カメルーン」ルートなら間違いなく毎日出ているから今日でなくてもかまわないという事実を無視して取り敢えず先を急ぐことにした。


出発したビタムの町並



 

 シェアタクは順調に国境付近のイミグレへ。

 スタンプも問題なく貰え、ガボンとはこれでお別れすることになる・・・

 次はカメルーンだ・・・
 
 
カメルーン



 
 ガボン⇔カメルーン間のボーダーには橋がかかっている。


 その橋を渡ろうとすると入口の金網が閉鎖されている。


 国境は18:00でクローズ!

 そういえばビタムを出発したのは18:30時。


 どうしてこれで入国できるなんてシェアタクのおっさんは誘ってきたんだろうか?


 疑問に思っても仕方ない、それに私よりもここまで同じシェアタクに乗ってきた同乗者たちは不思議とやる気が満々だ。

 しばらく思いあぐねてみんなで1000CFA(200円)づつ集め、賄賂を払って欄干を超える事に・・・

 どう考えても密入国だがボーダーのクローズ時間を超えているから仕方ないだろう・・・


 仕方ないのかな??


 そして橋を越えてカメルーンのイミグレへ。


 国境閉鎖後だが、イミグレの係はいる、だが・・・

 シェアタクに同乗していたガボン人、カメルーン人達は3000CFA(600円)払っている。

 と、なると・・・


 日本国籍のパスポートはハウマッチ??


 「5000CFA(1000円)・・・・」


 来たっつ!5000セーファーいただきました~・・・!!


 って法外だぞ!

 おいおい、そいつはやり過ぎだぜ・・・

 私はイミグレの人間に激しく抗議する。


 すると彼らの言い分はこうだ。


 「今は国境のオープン時間を過ぎているからスタンプ代がかかる、明日の08:00時以降ならタダだぜ・・・」


 その時私の腹は決まった。

 彼らにこう申し立てる。


 『分かった・・・それなら仕方ない、ただ外国人の俺がこんな国境町で危険な目にあわされたらたまったもんじゃないから明日の朝までここで寝かせてもらう・・・』

 と・・・


 これには向こうが根負けし、肩をすくめて私のパスポートにスタンプを押す。


 『なんだ、出来るじゃねえか・・・』



 取り敢えずは賄賂請求という名の悪との戦いは正義の名を持つこのデューク・東城の勝利となった訳だが・・・


 よくよく考えるとオープン時間をオーバーして密入国した挙句、時間外に入国スタンプを押させるという”悪人は実はこのプロフェッショナルではないのか?”という疑問はあえて突っ込まないでおこうか・・・





 国境からシェアタクを捕まえ、最寄りの町エボロワには00:00時に到着。


 その時間では当然もうバスは無い、ヤウンデ行を待つためにこのままバス停で野宿することとなった・・・




2005.09.08(木)

 チケット・オフィスは03:30時にオープン、とっととチケットを買い待っていると04:00時にミニバスは出発。

待っていたエボロワのバス停、そういえばこんなところで野宿なんてこのプロフェッショナルのエレガントさには反するが・・・
 


出発したミニバス



 バスは2時間でヤウンデへ。


到着したヤウンデ郊外の景色



 到着したのは朝の06:00時、どうするかと思案しているとリーブルビルから一緒で何かと私に気をかけていたカメルーン人がタクシーをつかまえて私が行こうとするホテルまでほぼ同行してくれる。

 私にお金を払わせようとまったくしなかったので半ば無理やり彼に代金を渡してタクシーを降り、目当てのホテルの部屋を取る、朝早かったらどうかと心配していたがすぐにチェックインさせてもらえたのはラッキーだ。

 これで中部アフリカ6カ国目の首都・・・

 中部アフリカの国の半分は越えたが・・・


 まだまだ予断は許さなさそうである・・・

 

 


 






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