2010.07.12(月)
決勝はスペイン対オランダ、延長後半でイニエスタが得点し1:0でスペイン勝利。
優勝はスペイン。
以上・・・
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・・・と、これで終っては芸が無さ過ぎるというものだろう・・・
そこで今回はこのプロフェッショナルが「何故ドイツを応援しているか?」ということでも説明しようではないか・・・
このプロフェッショナル、プロフィールをみてもらえれば分かるように1989年生まれ、2度目の成人式を一年過ぎた21歳。「世界で最もヨーロッパが似合うエレガントでワールドクラスなツーリスト」と高い評価を得ているが、その出自は「大福混血(注:大分県と福岡県)」が有力であり、パスポートは日本国籍のものを取得していると推測されている。
それなのに何故日本代表に熱くならずにドイツ代表を応援しているのか?
読者の中には怪訝に思う者もいるだろう・・・
そう、それは私の生まれる前の記憶にさかのぼらなければならない・・・
私が最初にワールドカップを見たの1986年、日本ではワールドカップなどさほど知られていなかった時代で日本代表が出場するなど夢にも思わなかった頃だ。
この大会は今回のワールドカップでも有名だったディエゴ・マラドーナ率いるアルゼンチンがイングランド戦での神の手ゴールや5人抜きをやって優勝した年だ。
それまで私はラグビーをやっていて簡単に倒れるサッカー選手を見て軟弱なスポーツと思っていたが・・・
この大会でサッカーに対するイメージが一変する。
世界を始めて身近に感じた瞬間、こんなにも多くの国の人達が熱狂するスポーツがあったのかという驚き、そしてそこで繰り広げられたのはワールド・クラスとも言えるべきスーパー・プレイの数々。
若かりしこのプロフェッショナルの目を存分に楽しませた。
中でも84年欧州選手権を制し、将軍プラティニを擁するフランスと黄金の中盤を擁するブラジルとの対決は今でも私の中でのベストゲームだ。
序盤にブラジルのカレッカが先制、フランスはプラティニのゴールで追いつく、そして途中出場のジーコがPKを引き出すスルーパスを交代直後にいきなり演出し、そのPKをジーコが外す・・・
延長を終え1:1、PK戦、ブラジル主将の名手ソクラテスがまさかの失敗、そして将軍プラティニも・・・
最終的にはフェルナンデスのゴールでフランスが勝利。
生まれて初めてサッカーに熱くなった、そんな名勝負だった。
それなのに何故ドイツか?
このときのドイツ代表の戦いぶりが気に入ったからだ。
この時のドイツ代表はエースのカール・ハインツ・ルムメニゲが故障で本調子ではなく、「史上最弱の代表」と言われていたのだが・・・
決勝トーナメント、モロッコ戦では後にキャプテンになるマテウスのロングフリーキックでからくも勝利、続くメキシコ戦はPK勝ち、準決勝フランス戦はブラジル戦で疲労しきっていたフランスにブレーメのラッキーなフリーキックもあり勝利。
史上最弱と言われながらも抜群の勝負強さを見せてなんと決勝へ進出・・・
相手は乗りにのっているマラドーナ率いるアルゼンチン。
前半で2対0、勝負あり・・・
と、思いきや・・・
後半、ルムメニゲがまず1点!
切れは無かったもののかつてミスター・ヨーロッパと呼ばれバロンドール(欧州最優秀選手)を2回獲得していたルムメニゲは正にドイツを体現するプレーヤーだった。本調子でないもののこの大事な試合で結果を出すとは・・・
そしてその後フェラーが追加点、これで2対2!
直後にまた一点取られて勝利はならなかったが・・・
史上最弱といわれたドイツ代表が見せた勝負強さと試合を最後まで諦めないという彼らの闘志(NHKではゲルマン魂と多用していたがドイツにゲルマン魂などという言葉はなく、実際は闘争心と呼ぶらしい)はこのプロフェッショナルの心を打つのに十分だった。
そして90年イタリア大会、この大会は最もつまらないワールドカップなどとも言われているがドイツが優勝。
応援し始めて2回目のワールドカップで優勝とは・・・
これで余計にドイツが好きになった・・・
その後ワールド・カップでは1994年ベスト8、1998年ベスト8
この時は優勝を狙える好チームだったし、今でも私の中で一番好きなプレーヤーであるアンドレアス・メラーはワールドカップでは最後まで輝けず、とても悔しい思いをした。
2002年、この年も前評判は低かったがカーンの奇跡のセーブとバラックの活躍で準優勝。これは驚きだった。
2006年、この時も評価は高くなかったがベスト4。
そして2010年、今回は直前に主力を欠きながらベスト4・・・
このように何時でもワールドカップで好結果を出し続けるドイツ・・・
サッカーは確かに面白くはないのかもしれない(今回はちょっと違ったが・・・)。
だが、この持ち前の闘争心、そして大舞台での勝負強さ・・・
ドイツ代表はいつでもワールドカップでこのプロフェッショナルを楽しませてくれる・・・
これこそが私がドイツ代表を応援する所以である。
そしてこのプロフェッショナル・・・
次回もまた引続きドイツ代表を応援する・・・