日本
2010.06.01(火)
あの漢が帰ってきた・・・
そうかつて「狂犬」と呼ばれた男(そう呼ばれるようになったはいきさつはこちら「エースを救え!!」にて)、そして私の旅行史の中で最も長くストーカーを続けた男・・・
その名は「エース」
キルギスで出会い、あの辛かった・・・ほどでもなかった中央アジア・カフカスでの道中を共に楽しんだ強敵(とも)。
それが日本に帰国したのだ。
再会の場所は日暮里、彼の住処と私の住処から同じくらいの時間で行け、そして通勤経路でもあるのでこれほど待ち合わせに都合のいい場所はないだろう。
尤もそのチョイスはその名の響きとマイナーさから「なぜ日暮里」という疑惑は尽きないかもしれないが、この辺りはこのプロフェッショナルならでと納得していただくより他はないだろう。
その日の私はハードだった。
24時間勤務を終えて朝10時に上がり、その後一緒に上がりとなった会社の年上の同期を同僚3人で「給料はいったばかりだからみんなにおごっても大丈夫ですよ!」等と言って(注:同じ会社の同じ職場の人なので勿論みんな給料は同一日にいただいてます)で乗せに乗せ、奢ってもらう約束を取り付けたため、サイゼリアで3時間、4人で13000円という豪遊(注:奢ってもらった為このプロフェッショナルは一銭もだしておりません)を繰り広げてアルゼンチン以来の超満腹状態となり、またアルコールも微妙に入った為にほろ酔い加減でこのエースとの再会場所へ向かうこととなったのだ。
そして午後2時、日暮里駅の改札口を出た所で彼の登場を待つ。
やがて現れた彼・・・
3年ぶりの再会・・・
肩までかかる髪を無造作にたらしていたころの彼とは違って今は後ろで束ねている。時間の経過を感じる瞬間だ。
そして目と目が会った瞬間、お互いの脳裏に様々な思いが浮かび上がる・・・
かつて同じ空間で同じ時を過ごした仲間・・・その濃密さは家族以上の物がある・・・
彼の口が開く、あの時、あの場所で出会って、そして別れてから・・・
お互いが言葉を交わすその第一声は・・・
何よりも重い一言だ・・・
「あっ!トイレってどこですか?」
『・・・』
『・・・・・』
『あっちですよ~!』
『・・・』
『・・・・・』
まあこんなもんだろう・・・
そしてトイレから戻った彼とようやくの再会。
会えなかった3年の歳月、こうして出会ってしまえばそんな物は一瞬で氷解する。まるで昨日別れたかのように挨拶を交わす。
今はまだ午後2時・・・
これから何をするか?長い道中をともにしてきた我々には答えはもう見えている。
『じゃあ・・・飯食うのもまだ早いんで・・・それまでネットカフェでも行きますか・・・』
うなずくエース、完璧なコンビネーションだ。
そしてネットカフェに5時間も・・・
特にたいした話もせず、ただ色々とダウンロードしてみたり、漫画を読んだりして・・・
その後は牛角で焼肉を・・・
特に旅行の話もせず・・・どちらかというと漫画の話で盛り上がり・・・
午後2230・・・
昼から食べ過ぎていた私はさらに食べすぎ状態となり折角のダイエット計画も頓挫したことを思い知らされ、エースと別れを告げたのだ・・・
3年ぶりに出会った彼・・・その去り行く背中を見てこう思う。
ダイスケ・D・エース・・・
そしてこのプロフェッショナル・D・東城・・・
ミドルネームに同じ“D”の名を引くこの二人・・・
DはDでもこのDはどうやらただの「ダメ人間」のDであったようだと・・・