フランス
2009.04.06(月)
リバプールでバイトを終えてパリへ(雇い先がパリにあってリバプールからパリまでの移動費が出るので)、そして足早に向かったのはモン・サン・ミッシェルだ。
グレーの砂地に浮かぶ島に建てられた修道院・・・、干潮の差が激しく満潮時にはほぼ島の全体が水に囲まれて孤島となる。写真にすると実に見栄えのするこの修道院は日本人の訪れたい世界遺産に例年トップ5に入る人気の観光地である。
私も以前から訪れたいとは思っていて、この機会に是非とばかりに行く事にしたのだ。
当初は島の外側(島と本土は道路で結ばれている)に宿泊する予定でバスを降りたが、外から見た修道院の景色は素晴らしく、この際だから島内に泊まる事を決意する。
バスから降りて島につながる道路で最初に見たモン・サン・ミッシェル
島内への入口を入ってすぐにある門、そして狭い路地に観光客がひしめき合う。
私はここでこの路地沿いにある宿を取る事にする。決して安くはないが私はエレガントだ。薄汚いドミトリーを泊まり歩くようなバックパッカーではない。どんな状況であれ宿は「ただ寝るだけでいいからドミで安いやつ」等という探し方をするような男では無い。プライベートが確保されたシングルルーム、それが基本中の基本だ!
決して昨晩パリでついた時間が遅くなるからと、リバプールで予めネット予約して一番安いただ寝るだけのシーツも貸出有料になるショボイ2段ベッドの8人部屋のドミなんかには泊まっていないのだ!
まぁ、モン・サン・ミッシェルの中に安宿が無く、一番安い宿をとっても高かったという説もあるがこの際だからそれは忘れて“このプロフェッショナルはエレガントである”とだけ覚えてもらえればいいのだが・・・
宿も確保した事なのでさっそく本丸の観光に行く事にする。
チケットを買って中に入ったすぐにある回廊。
そして修道院付属教会
西側テラスからの眺め、午後はまだ潮が引いている。
北面の最上階にある回廊。
柱が2列に互い違いになっているのは修道士の歩くリズムに合わせて作られたらしい。
ちなみに今回のタイトルである「ラ・メルヴェイユ」はフランス語で「驚異!」の意味でこの回廊のある北面の3階建ての建物部分を指し、ゴシック建築の傑作と言われている。
修道院の中も見応えは十分。期待を裏切らない良さだ。
私は中の見学を終えると城壁を歩きながら下る事にした。
城壁から見た修道院、それに島内。
城壁から外に出ると外をぐるっと回って様々な角度から楽しむ事にする。干潮時だからこその遊びだ。
外を回りながら見たモン・サン・ミッシェル。
潮の引いた海の上を歩く。何とも言えない感覚だ。
確かに満足だ。ラ・メルヴェイユというのは北面の建物だけではない。神秘的なこの島全てが『驚異!』と表現していいだろう。
それにここに1泊したのにも訳がある。そう夕方から夜にかけての景色も堪能したかったからだ。
夕方の市街、日中の賑わいが嘘のように人が減っていく。
裏通りに狭い路地
そして少し離れた所から見たモン・サン・ミッシェルの夜景。
「・・・」
「全てが驚異だ・・・!!」
だが、この島の本当の驚異はこれではなかった・・・
実をいうとこれらの景色を見ている最中の全てに・・・
どこかしらで必ず日本人の声が・・・
最近ヨーロッパ各地で韓国人や中国人の旅行者が増えてきていて「旅行する東洋人はもはや日本人だけではなくなってきている」今日この頃でも、ここではツアー、個人含めて圧倒的な数の日本人がいたのだ・・・!
そう、このモン・サン・ミッシェル、海外No.1とも言えるのではないかというほどの「日本人率の高さ」こそが「本当の驚異」であったのだ・・・