ポトシに到着して「世界最高のツーリスト」となった私だが・・・
物語はそれだけでは終わらない・・・
何故なら私は「プロフェッショナル」だからだ・・・
きっかけはひょんな事からだった・・・
昨日行った「鉱山ツアー」でミラドール(展望ポイント)に寄るといっていたのに省略され、それでクレームをつけて再度今日、ミラドールだけ行くことになったことから全てが始まったのだ。
これがとった「シルバーツアー」。
鉱山ツアーだけでよいなら値段も安くしてくれたので十分だったが・・・
これは昨日訪れた鉱山ツアーで坑道の中に祀られていた物(説明は聞いたがなんだか不明)
このご神体?の印象に残ったのはとにかくデカかったこと!男として敗北を感じる瞬間・・・
そしてミラドールに到着、街の全景を見る・・・
しかし・・・ここはミラドールというよりただの見晴らしのいい場所だった。
街の全景。
そこから少し上がれば・・・またもっといい、そしてよりミラドールにふさわしい場所が見えているのだ・
私はここから歩くと告げ、ツアー会社と別れを告げる。
20分ほど上がったのだろうか?
ミラドールに到着。
教会がある。
ここにはガイドブックにのっているような有名な旅行会社も来ていて、まさにポトシの街を眺めるには格好のスポットと言った所だ・・・
標高は4250m、4070mあるポトシの街より200m程上に上がった計算だ。
ミラドールから見たポトシ市街
私はこれで満足して・・・
んっ??
そう言えば「セロ・リコ(鉱山の名前。富の山という意味)」の頂上が・・・やけに近く見える・・・
ミラドールから見上げたセロ・リコ
そういえば・・・ポトシを語るとき、誰もが「鉱山ツアー」にいって暗い坑道を歩いた話はするものの・・・
ついぞ、この山を登ったというツーリストの話は聞いていない・・・
頂上に建物やアンテナがあるから行けるのには決まっているのだが・・・
何故誰も行かない・・・??
ここは・・・
どうやらこの私の出番がやってきたようだ・・・
なんといっても今の私は「世界最高のツーリスト」だ。
ただ鉱山ツアーに参加するだけでなく、その鉱山の頂点を見るというのはこの「プロフェッショナル」ならではの着目に違いないのだ!!
そう、この私、「目の付け所が”デューク(公爵)”」なのである・・・
頂上の標高は約4800m
高度差にしたらここから約650m。幸いにして時間はあるし道も続いている。
登山なんて苦しいだけだから別段興味はないが、頂点から見る街の景観には惹かれるものがある。
よし、そうと決めたら後は登るだけだ・・・
私は足取りも軽く、頂上を目指し始める・・・
道はダート、結構高い位置まで車が通れるようになっていた。
道はたいしたことが無いものの、高度の高さが私を苦しめる。
天気は快晴なれど吹き付ける風は冷たく、また一歩一歩大地を踏みしめるたびに深く深呼吸をしなければならないほどだ・・・
時折道中に坑道の入口をみかける。
登り始めて一時間半・・・
道が獣道に変わり、一段一段の高さがまた私を苦しめていく・・・
頂上付近になると道が獣道に変わっていく。
はるか下に見下ろす街並が、私の今いる高度を教えてくれる・・・
そして街がどんどん遠くに・・・
結局歩き始めて2時間ぐらいたったのだろうか・・・
私の目の前に「セロ・リコ」の頂点が・・・
ついに頂上が・・・
高度4800m、下のミラドールから見た街も大分芥子粒のように見え・・・
そして辺りは360度のパノラマに・・・
頂上からの街の景色
私はついに・・・
ついぞ他のツーリスト達が踏みしめたことのない・・・
このセロ・リコ(富の山)の頂点を極めたのだ!!
頂点を極めたデューク東城。写真は3脚撮り
「・・・」
「・・・・・・」
この先に私が何を言いたいのか??
つい先のブログでも書いたばかりだからもうバレバレかもしれないが・・・
「プロフェッショナリズム」とは、一つの道を究めし者にのみ与えられる称号なのだ・・・
ここで後に引くわけにはいかない・・・
誤解を恐れずにこう言わせて頂こう・・・
このプロフェッショナル・デューク東城
世界一高い都市にある富の山(セロ・リコ)の頂点を極めたツーリスト・・・
略して
「世界の富を極めたツーリスト」
であると・・・
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