シウダッド・デ・グアテマラ(グアテマラシティー:グアテマラ)

Category: 謎3rd 中米編

2008.02.13

 アンティグアに滞在を始めて1週間とちょっと、語学学校に通っているので時間が中々取れないもののそれでも土曜日には近郊のパカヤ火山等を訪れ、観光を楽しんでいた・・・


 パカヤ火山


溶岩が1mもしない間近で見れる・・・ 
 


 しかし・・・


 私がこのグアテマラに来たのはこの世界遺産の街アンティグアに滞在する事でも、スペイン語を学習する事でも、パカヤ火山を見る事等でもない・・・



 「首都狙撃・・・」



 これこそが・・・私の旅行の全てであろう・・・



 その私が何故首都のグアテマラシティー(以下ガテシティー)に泊まらずにアンティグアにいるかというと・・・



 ずばりそれはガテシティーの治安の評判の悪さからだ!



 今まで聞いてきた噂は碌な物ではなかったし、それを裏付けるかのように先週は市バスの運転手が7人も殺されているようである・・・

 治安の悪化はここ最近加速しているようだ・・・



 ちなみに今泊まっているアンティグアの治安は注意さえすれば問題の無いレベルである。

 ここからガテシティーまでは1時間程度、これなら十分に日帰りの範囲内だし、ここには日本人宿もあるので強盗に遭った時の取られ金さえ持っていけば後は貴重品も置いていける。

 
 評判の悪い場所は必ず理由がある。避けれる手段があるなら別に危険に遭う確率を自ら上げる必要は無い。

 何よりも私の売りは「チキン野郎!」であるからだ・・・


 「怖くて何が悪い・・・!!」

  

 そんな時・・・

 授業のある平日、水曜日。たまたま同じ語学学校に通っている知人の「放浪者」から

 「デュークさん、ガテシティーに行きますけどどうですか?」

 と誘われ、午後に取っていた授業を午前中に変えてもらい(朝8時からというのもあるが100%起きられない自信があったので授業は午後にしている)、一緒に行く事にした。


 朝8時の講義に間に合うようにするのは私にとってはある意味拷問だが・・・


 一人で行ってリスクを背負うより、2人のほうがトラブッてもなんとかなりそうだからだ。
 

 それに・・・


 彼と行けば彼が私を守ってくれる・・・





 水曜日、講義が終り、少し休んで1330時のバスに乗る。グアテマラシティーには1500時に到着。
 市の中心のパルケ・セントラル(中央公園)付近から郵便局に向かって南へ歩き始める・・・


 まあ日中だし危険といわれる所になぞ行く気はない。街の中心部、それも限られた安全な場所だけで別に良いのだ・・・

 街はここ最近の治安情勢の悪化を受け、大勢の警察官が道に溢れている。ここは中心部だし、これだけ過剰な警備で、それもこの昼下がりの時間にここで事件を起こそうなんて考える者はまず居ないだろう・・・


 私と放浪者もトイレに行きたかったのでパルケセントラルから5分も行かない大通りにあるバーガーキングに入ろうとすると・・・





 「パンッ・・・・」




 やけに乾いた音がする・・・・





 かなり近いが、直接我々にというものではないのでそのまま店に入りトイレで用を足し放浪者を待っていると・・・人々がバーガーキングに面した大通りではない方の東西に延びる路地にどんどんと集まってくる。勿論の事ながら警官の姿も多い。



 放浪者がトイレから出てきて私に「野次馬しましょうか?」と言うのでまあと見に行くと・・・



 そこから20mもしない洋服店の前に大勢の人だかり、そして中から足を撃たれた女性が担架で運ばれくる。
 足はかなりの至近距離から撃たれたらしく、赤い肉が目に見え・・・足の一部は欠けたように見え・・・


 「・・・」



 「・・・・・・」



 グアテマラシティーについてまだ20分も経っていない・・・

 ここが現場のストリート。





 「・・・」





 「・・・・・」



 
 「警官がそこらかしこにいる市の中心部の、それも日中で・・・」



 「ついてすぐ発砲事件に出くわすなんて・・・」



 「ガテシティー・・・・治安悪っ!!!」




 その後中央郵便局により中央公園付近を観光して戻ったのだが・・・

中央郵便局


中央公園付近

カテドラル、国立文化宮殿
 
 
中央公園




 当初予定していた郊外のショッピングセンターも、中心部を見終わる頃には1700時頃になっていてこれから行くともう暗くなるので今日は断念して・・・



 そのままアンティグアへと退散する事にした・・・



 夜日本人宿でその話をすると長期滞在で事件の起きた辺りに以前住んでいた人の話を聞くと夜なら銃声や悲鳴や引ったくりを追っかける声など聞こえるのは良くあるが、日中の市の中心でそんなことになるのは今までは殆ど無かったらしい・・・
 




 タイミングというものは当然にある。

 いくら危険に遭う確率を下げる努力を続けていても・・・

 安全かどうかは最終的には所詮、運の産物だ・・・

 今回はニアだったが直撃されたわけではない。まあ確率で言ったら我々が被害者にはまずならない確率だったが・・・


 改めてガテシティーの治安の悪さを再認識させられた・・・
 


 しかし、この先行く中米も南米も首都の治安の風評はこことあまり かわらないのは「首都狙撃手」を看板に掲げてしまった私には難点である・・・



 いつまで無事で居られるのか・・・???



 この「プロフェッショナル」、甚だ疑問であると言うしかないだろう・・・・




 「えぇ~ん、マミー・・・!恐いよぅ~!!助けてぇ~!!!」






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