国境線の攻防(チェトマル:メキシコ)

Category: 謎3rd 中米編

2008.02.01

 カンクンを夜行で出発し、国境の街チェトマルには0630に到着。
 バス停でスイス人女性のカリン氏と知り合い、彼女もベリーズシティーへ向かうという事でそこまで同行する事にする。
 彼女はスペイン語が話せるので私としては有難い事この上ない。
 いくら「心眼に開眼している」とは言え、言葉は全く別である。
 彼女が色々と確認してくれて、0830まで待ってベリーズシティー行のバスに乗り換える。



 そう言えば「パレンケ(メキシコ)⇔フローレス(グアテマラ)」間のメキシコ側国境で嫌な噂を散々聞かされていた。
 なんでも外国人がメキシコを出国する際に「ツーリストカードを返納して、再入国時にまた取得すると200メキシコペソ(約2200円)だが出国時に100ペソ(約1100円)払えばツーリストカードをこのまま返す」というもので、本来なら全く必要の無いお金を賄賂として支払わされる。という、物である。

 欧米人は疑いもせず比較的すんなりと払ってしまうらしいが、これは単なる賄賂である。役人が彼のポケットにしまい込むだけの事だ。

 日本人宿に泊まればそういった情報は耳にするし、対策としては「だったらレシートをきちんと出せ!」とやればいいだけだ。それに私はもうメキシコには戻る予定が無いのでそもそもツーリストカードなど最早不要の産物である。

 この「プロフェッショナル」相手に・・・


 いまさらそんな「初歩的な技」など通用しよう筈も無い!!



 とは言ってもここは別ルート、そんな事を心配するだけ時間の無駄である。

 それ以上にカンクンからチェトマルまでの夜行バスに乗っている時間が短く、十分に睡眠が取れなかったので異様に眠い・・・

 いつしか私はバスの中で眠りに落ちていってしまっていた・・・・


 そしてメキシコボーダーへ、

 寝ぼけたままの私よりカリンの動き出しは早かった。荷物を纏めてイミグレへ。
 私もちょっと遅れてカリンの後ろに並ぶ。

 それにしても・・・眠すぎる・・・

 カリンの手続きが終わる間際、イミグレから
 「100ペソ」
 の声がする。

 カリンが「100ペソ」渡し、パスポートを手にしてベリーズのイミグレへと向かう。

 そして私の番、パスポートにスタンプを押す場所を指定してもらう。
 返す間際、「100ペソ」と・・・
 そう言えばカリンも何の疑いも無く支払っている。出国税かなんかだろう。

 私も同様に「100ペソ」支払い、パスポートとツーリストカードを受領してベリーズ国境へと向かう。

 しかし・・・それにしても眠すぎる・・・

 ベリーズの審査は簡単だったが手続きに時間がかかる。50ドルと久しぶりにビザ代を支払い入国。カリンとミニバスを乗り換えてベリーズシティー行の発着場に向かう。

 そこでバスを乗り換え、ベリーズシティーへと向かう・・・


 「・・・」


 「・・・・・・」



 「そう言えば・・・・」



 「何でメキシコ出国時に100ペソ支払ったんだろうか??」


 「それに、もう全く必要の無いメキシコのツーリストカードが何故私の手元に・・・???」



 「あっ!!」



 「やられた・・・・・」



 「何の気もしないでワイロを払ってしまった・・・」


 「メキシコ国境での賄賂の話は散々聞いていたのにぃ~・・・!!」



 どうやらこの「プロフェッショナル・・・」


 海外120カ国目にして・・・


 まだまだ「旅行初心者」のようである・・・





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