ジンクスを破れずに・・・(EURO2012)

日本


2012.06.29(金)


 天敵


 一言で表現するとこうなるのだろうか?

 相性は確かに存在する、17年間未勝利の相手イタリアがドイツにとってのそれだった・・・


 その日、私は全てを目にした訳ではなかった。

 
 連日の勤務に支障が出ないように早めに睡眠をとって目が覚めたのは4時半過ぎ。


 まだ準決勝だ。それに今回のチーム事情を考えるとドイツに分があると珍しく思っていた(大体ドイツは前評判は悪くてもいつの間にかベスト4に行くので)。


 『どうなってるのかな?』

 軽い気持ちでテレビをつけるとドイツ 0:イタリア 2という数字が目に入る。


 『あっ・・・・!』


 眠たい目をこすってもう一度画面の隅にあるスコアを見直しても結果は同じだ。そして時間を見るともう後半の40分を過ぎていた・・・


 『このチームでもダメなのか?』


 PKで何とか1点は返したもののそのままホイッスルが吹かれ試合終了、ドイツはユーロ2012、ベスト4で姿を消すこととなった・・・


 試合は全て録画していた、勤務を終え帰った後、私は負けた試合の全てを見る気はどうしても起きず、ダイジェストを見る事にした。

 序盤に猛攻を仕掛けたドイツをイタリアが凌ぎ悪童・バロテッリが2ゴール、ドイツは前半で最も乗せてはいけない男に決められていた。両ゴールとも世界最高と言われるノイアーが反応できないほどの素晴らし日ゴールだった。後半前掛りになるドイツにイタリアが効果的にカウンターを仕掛ける。スコアは動かず最後の最後にPKを決め何とか1点を返したのがドイツの精一杯の反撃だった。


 この試合を私なりに解釈してみるともちろん結果論でしかないが、まず違和感があったのはスターティングメンバー、右サイドのミッドフィルダーにはミュラーではなくクロースだ。
 トニ・クロースは私の一押しのタレントで先発起用は嬉しいがそのポジションには疑問符がつく。ダイジェストでは効果的なプレーはしていたが右で起用するなら大一番に強く、クロースよりスピードのあるミュラーの方が適任だ。事実予選リーグはミュラーのポジションだった。そしてクロースを起用するなら今大会効果的な活躍を見せていたケディラかもしくは大黒柱のシュバインシュタイガーのポジションになる、そうなるといくら私が好きでもクロースをスタメンの右で使う理由はあったのだろうか?
 それに左ミッドフィルダーはポドルスキー、今大会も決して悪くはなかったが・・・、ミュラーとのダイナミズムの連携を図るならシュールレを出すべきだったのではないだろうか?

 2点ビハインドの場面、後半でまず投入されたのはロイスにクローゼ、ロイスの起用は分からなくもないがクローゼがワールドクラスのストライカーと言えども得点率の高いゴメスをもう少し引っ張れなかったのだろうか?それにミュラーが出てきたのは後半20分を過ぎた頃だった。右サイドバックのボアテングとの交代だがフィールドにスペースを必要とするミュラーが前線の人数が多くなるとそのダイナミズムを存分に発揮は出来ないだろう。

 そして試合中、ドイツのディフェンダーは失点のシーンでは余りにも軽かった。ドイツ最高のDFであるフンメルスのまさかの軽率なプレー、ドルトムントのプレーヤーである彼はヨーロッパでの経験が足りない、それがこの舞台で出てしまったのだろうか?これまでの4試合で良いプレーをしていただけに残念だ。そして2失点目の時、名手ラームがまさかの判断ミス。

 ドイツの事ばかり書いているがイタリアについても少し述べるとキーパーのブッフォンは素晴らしいの一言に尽きる、もしイタリアのキーパーが彼でなかったら・・・。それにピルロ、やはり彼はキーマンだった。そしてバロテッリ・・・ここにきて一番活躍して欲しくないプレーヤーの2ゴール・・・。イタリアのディフェンダーもここ一番での集中力は凄まじかった。もうちょっとで・・・、と思うシーンは何度か出ていた。


 実力的には互角、それか今回はやや有利なはずだったが・・・


 今日はドイツの日では無かった・・・


 いずれにしても17年未勝利のジンクスは破れず、今回もまた2006年ワールドカップに引き続いてドイツはイタリアに苦杯を舐めたのだった・・・。




 まだ気持ちの整理はついていないが、生きている限り前に進まなければいけない。


 ドイツは若いチームだ、今回の主軸も半分が23才以下でまた若いタレントもどんどん育ってきている。ぎりぎりのラインでの経験さえ積めば今度こそ・・・


 そう、まず最初は2年後のワールドカップ、そしてまた次のユーロ。リベンジの機会はまた訪れるしジンクスもいつかは必ず破られるだろう。


 私の中で今回のユーロはこれで終わった。


 だがドイツ代表の今回の戦いを讃え、そして次回に雪辱を果たす事を期待してこう言おう。


 『次こそは 頼む』


 と・・・






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