日本
2018.08.27(月)
この日の仕事は泊まり勤務明けの朝上がり。
翌、翌々日休みと好条件だったのでちょっとしたお泊り旅行に行くことにした。
目的地は言わずと知れたグンマーだ。
職場からそのまま上野へ向かい、高崎線に乗る。
籠原駅を通過すると、扉が自動から手動に変わる。
ここはまだ埼玉だが、もう間もなくグンマーに入るという合図だ。
心のスイッチも旅モードへと切り替わる。
10:42時、高崎駅へ到着。悪くない時間だ。
左上:籠原駅。右から他:高崎駅
駅に着いて「ビスケット・コミネ氏」にピックアップしてもらう。
いつものパターンだった。
彼が空いているのは日中だけなので、早速最初の目的地である榛名山へ向かう事にする。
今までは高崎、前橋とグンマー内でも屈指の大都市を中心に訪れていたが、本日は初観光地宿泊となる伊香保に泊まる予定だ。
そこでそこから左程離れておらず、榛名富士とも呼ばれる名勝の地、榛名山を訪ねてもらうことにしたのだ。
約40分、11:30時前に到着。
早速全景が眺められるロープウェイに乗ることにした。
左上:高崎-榛名山までの道中。他:榛名山
空は雲こそ多い物の、快晴だ。
標高1391mから望む関東平野の眺望は中々に良い物だった。
左上:躍動感溢れるビスケット・コミネ氏の後ろ姿。他は榛名山山頂。
山頂の次は湖を一周する。
ここは榛名山のカルデラ内に生じた火口原湖で周囲は約5kmあった。
榛名湖
そしてそのまま榛名神社へと向かう。
左上は簡易郵便局。定額貯金を看板にしているのがツボ。他:榛名神社
榛名神社は第31代用命天皇(585〜587)の時代に創建されたと言われ、本殿、神楽殿、額殿、双龍門、矢立杉、随神門などが、国指定重要文化財となっている由緒ある神社だ。
珍しい「ハケ、ブラシ塚」
表から縦長のやや奥まった所に本殿があり、その裏に奇岩がある。
「良い所ですよ」
とコミネ氏が薦めるのもむべなるかなという感じだ。
最下段が本殿、その裏に奇岩(御姿岩)
滝の様な物がやや遠目に見えたので少し奥まで行ってみる。
あったのは砂防ダムだった。
ここは砂防ダム
取り敢えず、ここで戻る事にする。
榛名はこれで満足だった。
入口付近
時刻は13:30時過ぎ、丁度良い時間になっていたので伊香保へと向かう。
榛名→伊香保の道中。男根岩に高根展望台からの景色
一度石段街を通り過ぎ、宿泊予定の伊香保グランドホテルで降ろしてもらいコミネ氏と別れを告げる。
それにしても・・・
有難いことにいつもの事ながら一緒にいる間は
「折角グンマーに来たのだから・・・」
と、彼がロープウェイ代から足代まで全て彼持ちなので、私はただ助手席に乗るだけの大名旅行だ。
感謝しかない・・・
伊香保グランドホテル。右上はホテル併設の日帰り温泉
時刻は14時、本来15時からだが、もう部屋の準備が出来ていたので無事にチェックインを果たす。
『さてと・・・』
コミネ氏と別れたが、メランコリックな気分に浸っている場合では無い。
温泉か?それとも観光か?
明日の出発が遅いので、今日はこのままのんびりとして明日の日中に観光をとも考えたが、今日の晴れが明日の晴れを保証はしない。
早速伊香保観光(渋川伊香保温泉観光協会)へ繰り出す事にした。
最初に目指したのは有名な石段街ではなく、全景が見られるロープウェイだ。
石段街側から行かず、迂回路でロープウェイへ
ロープウェイの下側の乗場であるまちの駅もある程度高い所にあるので眺めも悪くはない。
まちの駅内の展望室からの景色とロープウェイ
ロープウェイからの景色と上の見晴駅
見晴駅とそこから最寄りのプチ展望台
展望台から
『今日来て良かった・・・』
明日ひょっとしたらこれ以上良い景色になるかもしれないが、少なくとも十分な眺望は楽しめた。
『さてと・・・』
実はロープウェイは片道だった。下のまちの駅にある観光案内所で、ここから歩いて石段街の一番上にある伊香保神社へ行ける事を教えてもらっていたからだ。
まだ時刻は15:30時。ここの眺めをある程度楽しんでからのんびりと神社へ向かうことにした・・・
見晴駅→神社へ。イノシシ注意と書かれているが対策が書かれていないのは片手落ちでは?
見晴駅から20分程度下ると伊香保神社だ。結構あっけない。
そのまま石段を下ろうとも考えたがまだ時間は十分にあったので、湯元付近の河鹿橋を目指すことにした。
伊香保神社と河鹿橋。
ちょっとした散策を楽しんでからまた伊香保神社へ。
頂上から石段街を降りていく。
石段街
石段街を通る頃、天気はやや崩れ始めて曇になっていた。
そうなると余計にロープウェイと展望台からの展望を最初にしたのは良い選択だった。
石段街
ここは石段はそれなりに整備はされているが、建物は老朽化した物と雰囲気のある古い物がないまぜになり、雑多な雰囲気を醸し出している、何とも言えない空間だった。
石段街の入口とホテルに戻る途中にあった廃鉄道の車両
寂れた感じのある寂れていない温泉街
とでもいうのだろうか?
石段街からやや離れた街中にあるホテルに戻る道中、そんな事を考えていた・・・
宿に戻ると早速温泉に入る。1時間ほどのんびりとつかってから、大勢な人でにぎわうホテルのレストランでバイキング形式の夕食をとる。味はそこそこだが、偏食家の私は食べれる物だけ取れば良いので気楽だった。
食事を終え、少しどうするか考えたが石段街の夜景を見に行くことした。
左上:バイキングの一部。今度は石段の下から
石段街を下から上まで往復する。
下る途中に雨が降ってきた
夜の石段街。右下はお茶請けと、自分でかった饅頭。ちなみに温泉饅頭発祥の地は伊香保と言われている。
ホテルに帰ってから大浴場でまた1時間ほどのんびりと。
元々風呂に入る時間が短く烏の行水だった私が、入る浴槽を変えたり途中シャワーを浴びたりしながらではあるが、風呂で1時間過ごせるようになったのは、老いたからなのか?それとも進化したからなのだろうか?
特に答えの出ないまま、眠りに落ちていった・・・
2018.08.28(火)
朝食の時間が9時までと決まっていたので8時に起きて食堂に向かい、バイキング形式のブレックファーストを食べてから2度寝する。
チェックアウトは12時、そして上野行の無料ホテルバス(※シーズンや宿泊プランによるので必ず無料ではない)は16時20分とまだまだ先の話だった。
結局ギリギリの時間にホテルを出る。
バス待ちの間、併設の「黄金の湯館」が使えるチケットを貰えるのは良心的だ。
だが、ちょっと行きたいところがあったので、大きな荷物だけ黄金の湯館のロッカーに置いて外に出た。
目指したのは水澤観世音だ。
ホテルから大体3km強、歩いて往復すれば見学する時間も入れて大体2時間の見積もりだ。
微妙な雨が降っていたが傘は差さない。
歩き始めて20分ぐらいたつとちょっと変わった建物が見えてくる。
下にある看板には「佛光山法水寺」と書かれていた。
佛光山法水までの道中。敷地内に鍾乳石が沢山置かれていた。
頂上には大きな本殿があり、中には大きな大仏が鎮座している。
広場に入ったころから、建物から私を眺めている人に気付いていたが、敢えて知らないふりをしつつ観光客らしく振舞う。
そしてじゃあこれから降りようかといった頃、建物から出てきた中年の女性が、やや訛りのある日本語で見学できますよと話しかけてきた。
ちょっと立派そうな中身も少し気になっていたが、ここが目的地ではない。
私以外に客は居なさそうなので下手したらエスコート付で見学に長時間かかってしまう恐れがある。
『たまた建物が目を惹いたので見に来ただけで、そこまでは良いですよ』
と答えて『ここは何のお寺で何時出来たんですか?』と聞くと
台湾の仏教寺院で今年の4月に完成したばかりですよ」という事だった。
(時間があれば見るのも悪くなかったな・・・)
とは思ったが、『ありがとうございました』とだけ告げ、後にすることにした。
佛光山法水寺
それた横道でそれなりの逸品に出会えたが、本筋である水澤観世音へと向かう。
水澤観世音
ここは千三百有余年の昔、推古天皇・持統天皇の勅願による、高麗の高僧恵灌僧正の開基とされる、坂東三十三番札所中第十六番となる歴史ある天台宗の寺院だ。
水澤観世音、中はコンパクトに見て周れる。
ここは伊香保からならタウンバスや渋川行の路線バス等を利用する方が定番だが、夕方までの時間潰しに昨晩今日とバイキングで食べ過ぎた身体の腹ごなしをするには往復歩くのが丁度良い選択だった。
またテクテクと歩いて戻る。
水澤→伊香保へと。途中の展望台
伊香保に戻ったのは14時頃。まだ早かったのでホテルにほど近い食の駅に寄ってから、迂回路で石段街の長城の伊香保神社を目指す。
左上:グリーン牧場の看板。右上:食の駅。下:石段街の裏手
今日は朝から雨または曇だ。
石段街もまた昨日とは違い、霧に包まれた趣のある感じとなる。
石段街
石段街
旧ハワイ王国公使別邸
『ふぅ~・・・』
時刻は15時前。
周辺全ての見所を終わらせたとは言えないが、少なくとも自分の見たい物は十分に見れた。
一度ホテルの別館に戻り、折角なのでバス待ちの間に最後の温泉に1時間程度浸かる。
昨日から数えて3回目の温泉だった。
16:20時、バスの到着を告げる館内アナウンスが流れる。
予約を取ったのが比較的最近で、かつプロモーション期間にもあたっていたために乗客が多かったらしく、事前に補助席と聞いていたが、それが先頭のだったので景色が楽しめ、それ程悪いとは思わなかった。
大体3時間程度で上野へ到着
上段:水澤を少し過ぎた万葉亭。左下:高速の上里。右下:上野。
降車は駅から5分程度離れた上野公園内の道路上だったが、そもそもタダなので別に文句はない。
それに高速バスは新宿行ばっかりだったので、上野行は好都合だった。
『今回のグンマーも無事終わったな・・・』
日帰りも併せると、帰国以降少なくとも5回以上はグンマーを往復して、そして全て無傷で生きて帰ってきている。
”初級サバイバリスト”程度なら名乗っても良いだろう。
それにしても2009年に長期旅行を終えて以降、プチ国内旅行はほぼグンマーだけだ。
それもこれも友人コミネ氏が居て、常にサポートしてくれるおかげだろう。
『また次も・・・』
いつとは言えない。
ただ、これだけははっきりとしている。
『私のグンマーはまだ終わっていない』
と・・・
次回作に乞う!ご期待!!
―未完―