レバノン国旗

アレッポ(シリア)→ベイルート(レバノン)

基礎データ(2018外務省HPより抜粋し一部加筆)
1.面積:10,452平方キロメートル(岐阜県程度)
2.人口:約598.8万人(2016年国連)
3.首都:ダマスカス 171万人(2009年度)
4.民族:アラブ人(95%),アルメニア人(4%),その他(1%)(2016年CIA The World Factbook
5.言語:アラビア語(仏語及び英語が通用)
6.宗教:イスラム教70%(シーア派,スンニ派,ドルーズ派等)、キリスト教30%(マロン派,ギリシャ正教,ギリシャ・カトリック,ローマ・カトリック,アルメニア正教)
7.通貨:レバノンポンド(LP) 。1000LP≒85円で計算。

※ブログの日付は旅行当時に合わせてますが、帰国後10年以上経てから記事を書いているので実際のアップ日は2018.10.です。

2007.01.05(金)

 アレッポを出発して3時間、13:30時に海岸沿いの国境に到着、手続きが終わって出たのは1時間後の14:30時。
 いよいよ100ヶ国まで後ひとつとなる、99ヶ国目のレバノンが始まった。

左:国境付近。右:途中のドライブインとトレイ


 首都ベイルートには、もう日が落ちた17時に到着した。
 歩き方にも載っているバックパッカー御用達のタラルズ・ニュー・ホテルにチェックイン。

 お腹が減っていたので夕食に出る。
 首都なのに薄暗い街の中心部を歩き、何とかマクドナルドを探し当て、フィレオフィッシュのセットを頼む。
 偏食の私には、確実に食べれる物が置いてあるファーストフードは、いつだって大きな味方だった。

夜のベイルート


 宿に戻るとイスタンで見た顔がいる。
 明日出発という彼からそれまでのベイルートの情報を教えてもらっている内に、睡眠の時間となった。


2007.01.06(土)

 この日はメインターゲットである首都観光に一日を費やすことにした。

ホテルの窓からベイルート市街を眺めて


 ただ、街自体はコンパクトで、さらに今日が土曜日だという事も追い打ちをかける。
 グダグダとして宿を11:00時に出た物の、サブウェイでサンドイッチを食べたりして結局観光をスタートしたのはようやく12時になった頃だった。

 昨日は夜だったので良く見えなかったが、この街の臍ともいえるエトワール広場に向かう。
 お洒落な時計塔や教会、モスクに囲まれるこの場所は、かつて中東のパリと讃えられた面影を残していた。

エトワール広場


 レバノン、この国は長く騒乱に巻き込まれていた、そして現在も巻き込まれている国だ。
 記憶に新しい所では昨年(2006年)、イスラエルによるレバノン侵攻があったばかりだった。

 そして現在もまだ全くこの街が落ち着いてない証左としては、このエトワール広場を閉鎖するようにバリゲードが張られ、装甲車や兵士が展開している事からも分かるだろう。

市街を西に向かって。


レバノン内戦時に廃墟になったまま放置されているホリデーインホテル


ハムラ地区周辺

ベイルート・アメリカ大学


マクドナルドに海岸通り



 西の端辺り、ルナパークという遊園地があった。
 オープンタイプの観覧車が気になっていたが客は私以外誰も居ない。
 乗れるかと聞いたら、定額で載せてもらった上に、何故かサービスで明らかに早く、それも2周まわしてもらった。

観覧車


 ルナパークの次は鳩の岩だ

中段が鳩の岩


ベイルート市街


 
 市の中心部を隈なく観光し、夜はレバノン1大きいと言われるシティモールを訪れる。
 夕食はまたしてもマック、セットも昨日と同じフィレオフィッシュだった。

シティモール



2007.01.07(日)

 この日は一転して郊外に出る事にする。

  世界遺産バールベック

 今日のメインターゲットは、こことその付近のプラスアルファだ。

 宿を9時に出たところまでは良かったが、乗ったミニバスにエアポートブリッジで降りるつもりが何故かエアポートまで行かされ、またそこからバールベック行のミニバスがあるエアポートブリッジに戻ったので無意味に750LP余計に支払う羽目となる。
 実に幸先の悪いスタートだ。


左:宿付近。右:エアポートブリッジからバールベックに向かう途中。


 10時に出発したミニバスは2時間ほど経過した12時にバールベックに到着。

 そこで最初に私が見に行ったのはプラスアルファの方だった。

 世界一の切出し石

 バールベックの南西1kmの石切り場にはその名も何の捻りも無い南の石と呼ばれる巨大な切石があり、高さ4.2m、幅4.8m、長さ21.5m、重さは2000tとも言われる巨石だ。

 見た感想は当時の記事「世界一の...!!(バールベック:レバノン)」を参考にしてもらうとして、取り敢えずはその全景をみてもらおう。

南の石


 『・・・』

 『・・・・・・』

 だからどうしたという事も無い、この巨石を後にしていよいよバールベックとご対面だ。
 
バールベック


 友人が中東3P(ペトラ、パルミラ、ペルセポリス)より、こちらが好みかも?と、評していた巨石をふんだんに用いたバールベックの神殿は確かに迫力があった。

メインのバッカス神殿


中段は6本の大列柱が残ったジュピター神殿



 迫力はある物の、遺跡はコンパクトで見終わるのにそれほど時間はかからなかった。

 バールベックをミニバスで出発したのは13時。
 15時にはベイルートに到着

バールベックからベイルートまで


 帰ってから宿で休み、夕食をハムラ地区まで歩きながら、ダンキンドーナツ、バーガーキング、チョコクレープとジャンク祭りを実施する。

 そしてここから海岸沿いに出ようとすると、車が止まってクラクションを鳴らしてくる。
 私向けで無さそうだったので無視してそのまま前に歩き去っていくと、少し経ってから車から白髭のアラブ系の男性が下りてきて、その斜め向かいの車にいきなりピストルを3発、発砲する。

 『!』

 私はその場から少し離れていた所に居たので、その車から見えない位置に退避し、その後も事なきを得たが・・・

 もし、警笛が私あてだと思い、その場に留まっていたら・・・

海岸沿い


 私はこれまでの99ヶ国、特に大きな事件に合わずに来た。
 それは自分自身を、そうならないようにコントロールしてきたからでもあるが、それだけはなく、強運もあったと思わなければいけないだろう。

 一歩間違えば、悲劇的な結末になる。
 今自分が足を地に着けている場所は、その確率の高い場所だ。

 特にベイルートは今まさにモスクの近くで反政府派の集会が開かれ、ホテル近くのレストランは少なく、また近くのサブウェイも18:30時には閉まってしまうという治安の悪さだった。

 今回の発砲を契機に、もう一度気を引き締めなければならないだろう・・・



2007.01.08(月)

 今日でこの国を出る予定だが、次の目的地はダマスカス(シリア)、3時間程度の距離だ。
 どうせ日中の移動になり、向こうについても動くには中途半端になるので、ベイルートの見残しを午前中にやってから出る事にした。

 ミニバスに乗って各所行のミニバスが出るエアポートブリッジに行き、ハレット・ハーレク地区行のミニバスに乗る

ベイルート市街


 ハレット・ハーレク地区。
 ここをわざわざ訪れたのは、つい昨年、ヒズボラの本拠があるという理由でイスラエルの空爆を受け、多くの建物が破壊された場所だったからだ。

 ヒズボラは居るのか?

 答えは居るの一択だ。

 実は当時、レバノンに訪れるツーリストで、このハレット・ハーレク詣は定番となっていた。

 ここに訪れ写真を撮っているとヒズボラに不審がられて質問され、ツーリストだと分かると、ヒズボラ側としてはここの惨状を世界に伝えてほしいから特に拘束することも無く返されるという、お決まりのコースが出来ていたのだ。

 宿にもつい2,3日前にここを訪れて、ヒズボラと接触した日本人旅行者も泊まっていたのだ。

 ミニバスを降りて爆撃により廃墟になった建物を、結構目立つ形で撮りながら散策する。
 そして1時間かけて大体のところを見終わったが・・・

 何故か私にはヒズボラ一人寄ってこなかった・・・
 
ハレット・ハーレク地区


 えっ?
 昨日の発砲で褌を締め直す話は??

 まあ、どうせ私なんてノリと運だけでいままで無事になっているだけだからこんなもんで良いんじゃ・・・

こちらもハレット・ハーレク地区


 ハレット・ハーレク地区からまた中心に戻り、次はハムラ地区の観光案内所へ向かう。
 今日はようやく月曜日、やけに親切な美人の職員さんと、ツーショットを撮って、コレクションしてる観光マップも無事ゲットする。

ハムラ地区


 そろそろ昼時
 サブウエイで昼食、ドーナッツにアイス。
 それにコーラも足してまたしてもジャンク祭りだ。

旧市街


エトワール広場


 一度ホテルに戻り荷物をピックアップして、エアポートブリッジに向かう。
 バスなら8000LPだったが、他の旅行者から料金は倍近い(15000LP)が時間は早いと聞いていたセルビス(乗合タクシー)に乗ることにする。

エアポートブリッジにタクシーターミナル


 セルビスは14時に出発、15時にはボーダーに到着。

ベイルートから国境までの


 99ヶ国目の国レバノン
 首都ベイルートの中心部は、パリと呼ばれたころの面影を残してはいたものの、長く続く騒乱の所為か?どこか薄暗く感じる街だった。

※旅行当時の記事は「謎の日常」の「世界一の...!!(バールベック:レバノン)」を参照
 

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