フィジー
1FJD(フィジードル)=50円
2016.10.30(日)
ナウルでの出発が遅れたため、フィジーのヴィチ・レヴ島の西側にあるナンディ国際空港に到着したのは19:30時、完全に真っ暗になった夜空に雨が降り注いでいた。航空機が空港と直結していないため、タラップを降りて歩かなければならなかったが、傘をスタッフが取ってくるのを待って降着してからかなりの時間を機内で待つことになってしまった。
入国前にデューティーフリーに寄れたので煙草を買い足す。1カートン(10箱)で85FJD(4250円)と他の国より安かったが、日本で市内で買うのとあまり大差はない。そうなると街での値段は間違いなく日本以上だ。ほぼスルー状態の税関とイミグレーションを抜けて空港ロビーに出て、とりあえずATMでお金を下し、夜でも開いていたツーリストインフォメーションで市中までの出方を聞く。すると私の泊まる市の中心にあるナンディ・ダウンタウン・ホテルはフリーピックアップがあってドライバーも空港に来ている筈だと言う。ネット事情と単なる見落としでピックアップの手配はしてなかったので、『そんなことあるの?』と彼女達に言われるがまま、空港内を探すが見当たらない。もう一度聞くと、親切にもホテルに電話してくれたが、「もう空港からホテルに戻っているので自力で来て」という結末になる。空港タクシーのドライバーに値段を聞くと20FJD(約1000円)、街は空港から9Kmでガイドブックに乗っていた値段よりも上がっていたが、夜になると強盗が出るといわれるナンディに、この時間バスを探して歩いてホテルというのもしたくはないし、そもそも以前の様に”いつ終わるか分からないトラベル”をしているのではなく、”短期決戦のヴァカンス”が今回のスタイルだ。折からの雨も面倒くささを促進させ、タクシーに躊躇なく乗り込む。
『フリーピックアップかぁ~・・・』
パプアニューギニアは無料シャトル、ソロモン、ナウルは逆ヒッチとだったので空港からホテルに行くまでお金を払うのは今回が最初だ。
『そもそも無料というのに手配すらしなかった』というのは、ここが170ヵ国目という経験豊富さに反する海外ど素人っぷりだが、完璧すぎると形容されるこのプロフェッショナルでもこんなお茶目な一面があると識者の皆には思ってもらえば良いだろう。人間というのはちょっと隙があるくらいが一番魅力的なのだ!
ホテルに到着し、チェックインを済ます。出国が遅れたせいでおなかは減っているが併設のバーでは特に食事らしい物も無いので、一応治安を聞いてすぐ近くのスーパーでスナックとジュースを買って胃袋を誤魔化すことにする。
ホテル周辺の景色
トニックとお菓子
知らなかったが今日はディーワーリー祭というインドのヒンドゥー教の新年の祝日にあたり、インド系が人口の約半分を占めるこの国では花火がやたらと上がっていた。
ホテル併設のバーはフリーWi-Fiだったので雨の中打ち上がるこの花火の音を聞きつつソロモン以来のネットを少しして、そして就寝することにした。
ここに泊まるのは1泊のみ、明日は島の反対側にある首都のスバに移動だ。
2016.10.31(月)
朝のんびりしようと思っていたが予想に反して06:30時には起きてしまう。ホテルの朝食(込み)の時間までまだ時間があったので取り敢えず市内観光をすることにした。フィジー第3の都市と言われるナンディだが街の中心街はコンパクトでメインストリート1km程度を往復するだけでほぼカヴァー出来るので朝の散歩にはちょうど良い。
ナンディ市内中心部。左上は街のはずれのヒンドゥー寺院。
昨日スーパーに行ったときにも思ったが、これまで訪れてきた国とは物の豊富さも種類もこの国は1ランク上だった。要するに豊かなのだ。
ナンディー市内
ナンディ川、ここが空港から街の入口になる。
折り返して戻っている
途中バスターミナルによってスバ行きの便を確かめる。そこそこにエクスプレスが出ていたので困る事も無さそうだ。
左上はマーケット、右下は今回ミッション初のマクドナルドのある国だったので看板を撮影
アイスクリームありの食堂。一番下はクラフトマーケット
ちょっとした食事処が数件しか開いてない、朝のナンディーを見終わってホテルに戻ったのは07:15時、あっという間の一仕事だ。そして07:30時、ホテルの朝食(パンとコーヒーのビュッフェという軽い物)を食べ終わるころ、小さすぎるこの街を生きてからまた観光しなおす気もなくなっていた。
ホテルをチェックあるとして、09:00時発のバスに乗ろうと20分ぐらい早く言ったらもう出発だといわれる。同じバスが2台あったので、前の07:40時発の乗客が集まらなくてここまで引っ張ったのか?と思いながら、それでも満車にならずに窓際の席が簡単に確保出来たこのバスでそのまま出ることにした。
ナンディ発後のバスからの景色
結局フィジー第3の都市ナンディは見たのか見なかったのか自分では良く分からないままだった。これなら空港最寄りエリアでホテルにしても良かったのかもしれない。トランジット・タウン、ここは私に取ってはただ通り過ぎただけの街になってしまったのだ。
通り過ぎ行く車窓からの景色を眺めてそんな事を考えながら、私の中に湧き上がる疑念を拭えずにいた。そう、
『ナンディだけに何でぃここに来ちゃったのだろうか・・・・・』
と・・・。