カナダ
カナダ
カナダ基礎データ(2019外務省HPより抜粋し一部加筆)
1.面積:998.5万平方キロメートル(ロシアに次ぐ世界第2位,日本の約27倍)
2.人口:約3,789万人(2020年1月カナダ統計局推計)
3.首都:オタワ(人口約99万人)、最大の都市はトロントで約273万人
4.民族:アフリカ系(90.6%),欧州系白人(4.7%),混血(2.1%),その他
5.言語:英語,フランス語が公用語
6.宗教:国民の3分の2以上(67.3%)がキリスト教徒(国民の約39%がローマ・カトリック),約2割(23.9%)が無宗教(2011年カナダ統計局)
7.通貨:カナダドル ※1CAD(カナダドル)≒85円で計算。(換金レート考慮し、さらに分かり易くするためやや割り増し。キャッシュカードでの引き出しは手数料込みで換算して約83円だった)
※ブログの日付は旅行当時に合わせてますが、しばらく経ってから記事を書いているので実際のアップ日は2020.06.12です
トロント地図+地下鉄マップ(観光案内所で入手)
2019.06.04(火)
オタワを出てカナダ最大の都市トロントへ向かう。
約4時間の道中、隣の老婆が話しかけてくれたので、珍しくボッチではない。
聞けばオタワ在住で90才になるらしい。
トロント在住の子供が彼女の誕生日祝いで招待したので一人で向かっているそうだ。
彼女は笑顔がチャーミングで 快活な事この上なく、スマホでブリッジを嗜み、大きなスーツケースまで持っている。
16:05時、トロントに到着。
少し手伝おうかと声を掛けたが「大丈夫よ」と軽く答えられる。
そして荷物を転がしながら移動する彼女に乱れは全く見えなかった。
年を取るならこうでありたいと思いつつ、そう言えば結婚していない私に子供が招待してくれるシチュエーションはありえないのだとちょっと羨望の眼差しで後ろ姿を眺めていた。
トロント郊外、ユニオンステーション、そしてメトロに乗換
早速観光案内所に向かい観光地図と地下鉄マップを入手する。
モントリオールでは問題なく使えた「メトロ」では通じず、「サブウェイ」と言って漸く理解してもらえた辺りが、異なる文化圏に入った証左の一つであろうか?
次の移動も気になっていたので少し混雑の見えるVIAのカウンターで待ってスマホのチケットを見せると「これはここじゃないわよ、GO TRAINっていう別の列車になるの、下に降りていってそこの人に聞いてね」と素っ気なく答えらる。
言葉に従って下に行くとスタッフが立っていたので聞いてみる。
今迄はVIA(カナダ国鉄)で時間や座席指定のチケットだったが、このチケットは郊外列車とバスの組み合わせで、日付が会っていれば時間は特に気にしなくても良いらしい(※チケットには時間が書かれていた)
ユニオン駅→カレッジ駅
次の移動の疑問が解決したのでサブウェイでユニオン駅から宿に近いカレッジ駅へと向かう。
宿はユニオン駅から3km程度、歩けなくもない距離だ。
それに最寄りのカレッジ駅はサブウェイのイエローラインとグリーンラインの乗換駅だ。
モントリオールに引続き、立地条件は抜群だった。
カレッジ駅からアラン・ガーデン北側の宿(最下段)へ
17:30時
宿は1軒屋の一室で、玄関キーを暗証番号で解除。
部屋はドアの横に着いているキーボックスを暗証番号で開けて鍵を取り出す仕組みだったが、暗証番号を入力すれば扉が開くものだと勘違いした為に開けられず、リビングからオーナー直通の無料電話で聞いて漸く分かる有様だった。
中段がそのキーボックス。ダイヤルを合わせれば如何にも開きそうに見えてしまった。
入室に手間取ったが、休んでも居られない。
近くのLOBLAWS(カナダのスーパーマーケットのチェーン、オタワもここで買った)で滞在分の食糧を買い込む。
宿近くのLOBLAWS
これで18:30時。
このまま食事してのんびりと寝ても良いのだが、そうは問屋が卸さない。
日没は20:30時、それまでの2時間が「観光せよ」と告げていた。
宿から西へ
「可能な時に可能な限りの観光を!」ツーリストの鉄則だ。
幸いな事にトロントはカナダ一の大都市だが、見所は中心部にコンパクトに纏まっている。
宿の立地も考え、今日は明日ちょっと面倒だと思う所を数点片付けられればそれでOKだろう。
クイーンズ公園付近、オンタリオ州議事堂(中段左)など
クイーンズ公園まで行ってオンタリオ州議事堂を眺めてから北へ向かう
ロイヤル・オンタリオ博物館(中段左)、ガーディナー博物館(下段右)など
地図で予め決めていた北の限界点、 中世ヨーロッパの古城を思わせる「カーサ・ローマ」と、そのすぐ近くにあるという理由以外は思いつかない「スパイダナ博物館」を目指す。
北側のやや郊外へ
到着したのは20時少し前
勿論こんな時間に行っているので中には入れない。
何故わざわざ行くのかというと、単に写真で見た外観が気に入ったので実物を見たかったのと、そこに至る道中を歩くことがまさに私の観光だからだ。
勿論、もしこれが開館時間であっても、暇でない限りは外から見るだけで済ましてしまう事はいうまでも無いだろう。
スパイダナ博物館(上段左)、カーサ・ローマ(中段及び下段左)
外観とその周辺エリアにそこそこ満足したので今度はユニオン駅方面へと南下する。
後はゆっくりと戻って終わりにしても良かったが、歩いているとまた別の考えが浮かんでくる。
スパイダナ通りを南へ
トロントで最大の見所は?
「CNタワー」
がその回答だ。
通りを南下して、トロント大学周辺
ここは私にとってこの旅カナダ最後の都市になる
そのメインディッシュをどう仕上げるか?
明日じっくりと腰を据え、夕方から夜まで粘るか?
今日このまま訪れて夜景一本で勝負するか?
ユニオン駅周辺の劇場街付近
線路を渡り、お膝元まで行ってタワーを見上げる。
辺りはまだ大分明るいが、もう21時は少し回っている。
今から登ってもサンセットはNGだ。
だが、この明るさは、明日夜景まで粘ると宿に戻るのが遅くなり、明後日の移動に支障が出るという事を意味している・・・
『・・・・・』
行こう!
そもそも今日か明日絶対入ると決めて訪れていたので、目前にしてお預けも出来なくなっていた。
CNタワー
38CAD(約340mにあるルックアウト)+15CAD(高さ447mにあるスカイポッド)+税=59.90(約5000円)
一撃必殺の料金だ。
ルックアウトから
まずはルックアウトを一周。
期待を込めて上がったスカイポッドは、紫色の照明がガラスに反射していてとてもムーディーではある物の、景色鑑賞という観点では明らかにポンコツだった・・・。
『・・・・・・』
スカイポッドから
残念な思いを胸にルックアウトへ戻り、満足いくまで夜景を眺めてから降りる。
ルックアウトからと下から見上げて
1時間弱堪能したトロント最大の見所、CNタワー・・・
夜景に絞って登った事は、あのパープリン・パープルのせいで失敗だった。
『・・・』
『昼か、少なくとも夕日から夜にしておけば・・・』
覆水盆に返らず。
嘆いても仕方が無い。
このまま歩いて戻ることにした。
トロント新市庁舎(下段)
トロント旧市庁舎(上段と中段左)
晩飯は気になっていたピザピザというどストレートな名前のピザ屋でテイクアウト。
Sサイズで十分だったがMのペパロニがお得と店員の勧められるがままに購入。
ピザピザ
冷凍食品の残りがあるので、明日はもう食べれないのが残念だと思う程度に美味しかった!
(※私が偏食なのでそう思うだけで、ずば抜けて美味と勘違いしないでください)
2019.06.05(水)
昨晩今日になってから寝たため、スタートはゆっくりだ。
10時にレンチンとポテチの朝食を摂り、宿を出たのは11:30頃だった。
宿のリビングと直ぐ近くのアラン・ガーデン
外は生憎の雨。
この天気ならCNタワーに登っても左程良い景色は眺められないだろう。
昨日の決断は正解だったと、無理矢理自分を納得させる。
マッケンジーハウス(下段左)
所謂1ドルショップ(下段)
最初に向かったのはティスティラリー地区
下段がティスティラリー地区の入口の一つ
ここは映画のセットにも使われる、古いウィスキーの醸造所をリノベートした複合施設だ。
ガイドブックに書かれていた様に、 ここは確かにお洒落でレトロでいて、それでいてスタイリッシュだった。
ティスティラリー地区
そしてそれ以上のものでも特には無かった。
一通り見て、ユニオン駅へ向かう。
トロント市街
セント・ローレンス・マーケット(上中段)
途中止んだ雨がまた降ったりで、天気が全く安定しない。
今日は観光には悪い日だ。
ユニオン駅周辺の金融街
駅を観光しつつ裏に抜ける。
ユニオン駅。試供品のガムを貰った
時刻は13:00時
降ったり止んだりの雨は、降ったりの一択に切り替わる。
今日はツイてない。
昨日訪れたCNタワーと隣接のロジャー・センター
鉄道博物館
雨でも観光ノルマは残っている。
それを終わらせるべく駅を抜け西へと向かう。
一部閉鎖になっていたショッピングセンター
オンタリオ湖沿いを歩きながら目的地へ
湖沿いの景色、最早海
トロント西限界に定めた目的地はオンタリオ・プレイス
かつては遊園地があった人工島で現在は公園だ
オンタリオ湖沿いを西へ
15:00時、辿り着き1周したこの公園。
「雨の中、わざわざ来るほどでは無かった」
というのがその感想だった。
オンタリオ・プレイス、下段右は万博会場入り口
西限界を終えたので、 見残したものを結びつつ中心部へと戻る。
途中で外から眺めたフォート・ヨーク
ユニオン駅周辺は16:00時頃通過。
ユニオン駅周辺
劇場街、プリンス・オブ・ウェールズ劇場(上段)
劇場街を抜けて市庁舎周辺には16:20時頃。
観光を終えるにはまだ早い時間だったが、止む事の無い雨にもうどこかを訪れる気力は無くなっていた。
トロント旧、新市庁舎
トロントはカナダで訪れる最後の都市だ。
こんな中途半端な時間で終わりにするのはちょっと勿体ないかもしれない。
だが、ここを含めたこれまでの4都市は兎に角慌ただしかった。
移動日にそのまま観光、翌日フル観光の繰り返し。
今日は出発こそ11:30時と遅かったが、それからはずっと歩きっぱなし、それに途中から雨に打たれ続けていた。
疲労も大分溜まっている。
このまま宿に戻ることにした。
トロント旧庁舎に途中にあったショッピング・モール
宿近くのトロント一番の繁華街、ヤング通りのダンダス広場周辺
観光を終え、宿に戻ってきたのはまだ17時前。
随分と早い帰還になったが、今日はこれ以上はもう無理だった。
レンチンとポテチの夕食を摂り、シャワーを浴びてベッドに横たわる。
そして天井を見上げながらこんなことを考えていた。
日程も短期だと詰め込むしかないが、あまりに早く駆け抜けたため現実感が伴わない感じだ。
今迄見たカナダの4都市は、夢、現の中の事だったのだろうか?
だが旅行は記憶より記録、写真にははっきりと訪れた痕跡が残っている。
これはやっぱり現実だった。
ただ、積み重なった疲労と雨に打たれ続けた所為で意識が混濁し、心が夢と現実の狭間に浮遊していたのだ。
そう、
トロントだけに・・・
トロンとしていたのだ・・・
この日はそのままは珍しく、22時前には眠りに落ちていった・・・