仏領ニューカレドニア

 

 

(Google Mapより)

1ユーロ=約120円

100XPF(フレンチ・パシフィック・フラン) =約100円

※1ユーロ=約120XPF(固定ルート)、通貨については細かくやりすぎるとお大雑把に幾らと掴めなくなるので。当時のレートは上記を目安にして下さい。

 

2016.11.10(木)

 天国に一番近い島・・・

 ここ、ニューカレドニアからもっとも連想されるのはこの言葉だろう。

 かつて森村桂女史がこのタイトルで本を書き、また映画化されたこともあるので、そのイメージが定着したのだろう。

 このプロフェッショナルと言えば誰もが”エレガント”や”ヨーロッパ”を連想する、そんな感じだ。

 尚、私は本も映画もみていないが、もちろんこの言葉を知っていた。となると、ここが本当に地上の楽園かどうか?試すというのがツーリストとしての本分だろう・・・

 

朝食はマックで買ってきた。横は日本人経営のお土産物屋さん、良心的な値段だった。

 

 パリ(泊まっているホテルです)を追い出されるように10時に出て、街中の観光へと向かう。今日の出発は深夜便、ヌメアを出るのも20時半なのでたっぷりすぎるほど時間はある。

ココティエ広場とその周辺

 

市内の見所を回って。

 

 日本人観光客が多いこの国、ガイドブックもしっかりとしたもので、わざわざウォーキングルートまで書いていてくれている。

地図をなぞりながら

 

中心からはやや離れた所にある広場

 

 それに市内の見所には必ず案内板が立っていて迷うこともないし、気が向いたらそれを読めば良いという親切設計だ。

 

また市の中心に戻って

 

 

コンパクトながら中国人街もあった。

 

 

船は横のビルと比較すると大きさがわかる

 

 

 決して急いだ訳ではない、むしろ時折休みながらの観光。それでも昼にはヌメア中心街の観光は終わってしまう

 

 『・・・』

 

 『郊外・・・かな・・・』

 

 ヌメア市内は単なる市街であってリゾートエリアはここから南に下ったアンス・ヴァタ地区にある。さらにその南にはウアントロの丘というビューポイントもある。まずはそこを目指そう。

 

バスと終点。日本の市バスみたいな感じ

 

 終点から丘の頂上まで30分程度、往復で1時間と考えると景色も楽しめるし時間もそこそこに使えるので丁度良い。

丘の上まで

 

 頂上でテーブルがあったので、持っていたジュースを飲みながらのんびりと過ごす。如何にも観光って感じ、悪くは無い。

 ただ、海外挙式ランキングで間違いなく上位に来るこの島で、ソロでしかも徒歩でこの景観を眺めに来ているというのは、ちょっと場違いに感じるかもしれない。だが、それが良い。そもそも旅行とは「見たい」という単純な自分の内なる好奇心の衝動の結果だ。一人で心ゆくまで堪能しよう・・・

 

丘の上の砲台。アンス・ヴァタ地区、ヌメア市内を結ぶ観光客用の鉄道バスもあった

 

 そしてやっぱり一人だと直ぐに飽きてしまった・・・

 

 『むぅ、彼女と一緒に来てれば・・・、って、いないからエア彼女・・・、それを言葉通り実物にするとちょっといかがわしいグッズに・・・』

 

 等、考える間もなく、下って次の標的に向かうことにした。

 

下り、行と同じ道なので景色はほぼ一緒。

 

途中の公園。

 

公園横に抜け道があったのでそこからアンス・ヴァタへ

 

アンス・ヴァタ地区

 

 自分としてはかなりのんびりとやっているつもりだったが、時間の経過はとても遅く感じる。まだ14時を少し過ぎたあたりだ。

 

 次の行先は?

 

 『風に・・・、いや、ガイドブックに聞いてくれ・・・』

 

 そう、こんな進んだ国ではあれこれ考えて無理やり観光名所を作らなくてもガイドブックに予め出ているのだ。

 

 『水族館だな・・・』

 市内の観光案内所で貰ったガイドブックに水族館では世界でも珍しい光るサンゴと生きた化石と呼ばれるノーチラス(オウムガイの一種)が居るという事だ。

 見ておくべきだろう・・・

 

アクアリウム。光るサンゴとノーチラス

外の展示もあって大亀がいた

普通の魚もいっぱいいる

 

 途中、外で寝たり、水族館も2周したりして頑張って時間を使ったが、それでも見学にそれほどかからなかった。

 そしてこの水族館見学は思いもよらぬ副産物を生みだしていた。

 『予算不足』

 朝持ち金を計算、朝晩マックで済ませ、他バス代を払った余りで余裕があるのでこの水族館と思っていたが、「歩き方」の1000XPFが1500XPFに値上がった事により、夜マックが断念となったのだ・・・

 『う~む・・・』

 

 これでもまだ16時過ぎ、時間はたっぷりある。

 アンス・ヴァタを北にヌメア市内に向けて歩きながらこの後何を食べようかを考えていた。

ヌメア市街へ向かって

 

 先に買った方が安いからと計算して3枚バスチケットを買ったのも失敗だった。遠いと思っていたが意外と歩けてしまうのである。

 残り2枚、とりあえず1枚消費してすぐ近くのスーパーで降りる。

金の大仏と寄ったスーパー

 

 何か腹にたまってエネルギーになりそうなチョコ系のお菓子をと物色を重ねて買ったのはスイス製チョコ。美味しそうだしチョコパイみたいな感じなら少しは腹持ちするだろう。他に水と余り金でジュースも買う。

 誤解されてはいけないが「本当にお金が無い」のとはもちろん違う。最初の計算が狂ったことにより「ちょっとした予算追加」が必要なのだが、小額を両替すると手数料が高く感じるのでそれが馬鹿馬鹿しいのでしないだけなのだ。

 『後はどうするかな・・・』

 空を見ると今日は比較的良く晴れている。時刻も17:30は過ぎていた・・・

 

 突如私の中に眠っていた猟人の地が騒ぎ出す。

 

 『サンセット・ハンターセンター

 

 数多くある私の異名の中の一つだ。

 

 『ラストチャンスはFOLからの夕日にかけてみるかな?』

 

 やる事のなくなっているヌメア市街に戻るのは、そこで空振ったら本当に何も出来なくなるのでリスキーはリスキーだが、『今日はイケる』というツーリストならではの予感があった。

 バス停でバスを待ち、来たバスに乗り海を眺めながら進む。

 

 『ギリギリの賭けだな・・・』

 

 18:00時、バスはココティエ広場に到着。市内だと夕日が沈むか沈まないかだったがこれから少し高台に登る。『間に合えば・・・』、後ろは振り向かない、一直線にFOLを目指す。

 

 『良し、セーフ・・・!』

 

到着して目指したFOL、やっぱり途中で一回振り向いて写真を撮っていた。そして間に合った夕日

 

 雲はあれども夕日の沈む先に遮る物は無い。

 旅の最後の日にこうして落ちゆく太陽を眺められるとは完璧なシチュエーションだ。

 

夕日の落ちるところ

 

 ただ、海外挙式ランキングで間違いなく上位に来るこの島で、ソロで・・・(さっき書いたので以下省略)

 そしてやっぱり一人だと、すぐ飽きた。

 『むぅ、彼女と一緒に来てれば・・・(も、さっき書いたので以下省略)』

 

 とりあえずチョコで夜景を見ながら腹を満たす・・・。充たすつもりが、さくさくとしたクッキーみたいな物で覆われたチョコはとても軽かった・・・

 

 『・・・』

 

 だが、時間はまだ余っている、ここで空腹を紛らわせるため、夜景を見に市内を回る事にした。

 

 『・・・』

 

 『腹減った~・・・』

 

 朝マクドナルドを買って食べてから後は、水分とさっきのチョコだけでひたすら動き回っていたのに、ここで余計な市内観光をした事が決定打となった・・・

 

  『い、いかん・・・、これでは持たない・・・』

 

 

夜の市内

 

 繰り返すが金が無い訳ではない、”ここで使える金が無い”のだ!

 

 しかし、まさかこの天国に一番近い島と言われる地上の楽園で経験するのが”餓えとの闘い”とは・・・

 

 バスの時間までまだあったが、一縷の望みとホテルに戻ると、取り敢えず待合スペースを提供される。これでこれ以上動かなくて良いので後は耐久戦だ!

 

 1時間半程度待って迎えのミニバスが到着、空港へと向かう。

 

 深夜便にも関わらず込み合う出国の受付で手続きを済ませ、ロビーに入る頃、餓えはピークに達していた・・・

 

ホテルの待合スペースと、空港

 

 免税店では外貨が使える。丁度手持ちに200USドルある。そして飢餓は判断を惑わす。折角市内でセーブを重ねてここまで我慢してきたのに、何故かこのお金を使い切って全部お土産物に替えるという、今までにやった事も無い暴挙に出てしまったのだ!!

 

 何かここで食べる物でなく、お土産にしてしまった所為で空腹は満たされず、そして毎回お釣りはXPFで来るのでそれを使い切るべくギリギリまで買い物を続ける羽目に・・・。

 

 『も、もうそろそろダメ・・・』

 

 プロフェッショナルと言われるエレガントなツーリストたる私が、近代的なトントゥータ国際空港の出国ロビー、天国に一番近い島のこの場所で、ある意味天国に一番近いツーリストと化していたのだ・・・

 

 0時となり日付も変わり、ようやく航空機に搭乗。

 出発後に出た食事を摂って、これでようやく人心地つき、まともな思考回路も戻ってきた。

 

食事

 

 日本への帰路に就く今、このニューカレドニア最終日でこれだけははっきりとしていた。

 

 こんな事なら市内で最初に200ドル両替して豪遊し、余ったお金でお土産を買えば良かったと・・・

 

※その後調べた所、森村桂女史の書かれた天国に一番近い島は「ウベア島」という場所で、このプロフェッショナルの訪れた、首都ヌメアのあるグランドテールとは無関係でしたが、旅行中は勝手に思い込んでいたのでその事はあまり触れないでください。

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