2008.03.28(金)
コロンビアの首都ボゴタに到着したのは24日の月曜日、メキシコシティー以降の久しぶりに洗練された(あくまでも中南米でです)都会で旧市街は古いままの街並を良く保存し、そして新市街には高層ビルが乱立する・・・
私の好む都市である。
街は平穏そのもの、安全を感じる。
そう、かつて見たことの無い程の大量の警官と軍人が街中をパトロールさえしていなければ・・・
ちなみにこれがモンセラーテの丘から眺めたボゴタの全景。夜景を見に行きたいと確認してみたら危ないから止めておけと注意された。
・・・
・・・・・
本当は危険なんじゃ・・・
まあいい、コロンビアといえばナイトライフで有名な国だが、ボゴタには博物館都市として名を馳せている・・・
えっ?誰が言ったかって??
まあ首都だから博物館が多いのは当たり前だし・・・たいていの首都でもその国一番の博物館都市となっている訳だし・・・
まあ独断だがいいだろう・・・
私は先ず第一に街並を歩いて楽しむことをしているが、時間がある限り博物館を訪れている。
自慢するが私は博識であることから、その国の歴史や芸術、美術に興味が尽きないからである。
それに世界遺産巡りと同様に、博物館を数多く訪れていると勝手に「あ~、この人ただ街をぶらぶらしているだけじゃなく、博物館を一杯訪れていて・・・きっと知的な人に違いない」と勘違いしてももらえるのだ。
大事なのは「旅行の世間体」
この一言に尽きるだろう・・・
今回ボゴタでは週末にしか市内を一望に見渡せるタワーに登ることができないので暇でやることがなくなって博物館を色々と訪れた訳ではない。
あくまでも私の知的好奇心のなせる業なのである!!
私が訪れた博物館、中まで紹介すると数が多すぎるので,というよりは中を見ても何がなんだか全く分からなかったので外観だけで紹介していこう。
先ずはシモンボリバルの別荘として建てられていたボリバルの館。
えっ?シモンボリバルって誰かって??自分で調べなさい!!
そして、警察博物館
ここのハイライトはパブロエスコバル(昔のメデリンカルテルのボス)の逮捕にまつわる展示。
警察官がガイドとしてついてくれて約1時間。しかも無料と大満足。
国立博物館
かつて刑務所として使用されていたので外観は要塞みたいになっている
黄金博物館にボテロ寄贈館と貨幣博物館
黄金博物館が改修の為にボテロ寄贈館と貨幣博物館の場所に移っている。
黄金博物館の黄金の筏と黄金の部屋が見れなかったのは無念。
でも貨幣博物館は帰るときに記念コインをくれる!!
ちなみに全部無料とこれもありがたい。
コロニアルアート博物館
スペイン統治時代の宗教画や調度品を展示、あまりヒットせず・・・
考古学博物館
ついつい行ってしまったが・・・まあ国立博物館を見てれば良いのでは・・・??
7月20日博物館
1810年7月20日、コロンビアはスペインからの独立を宣言。ということで その市民決起を記念する博物館。中に1810年ごろのボゴタの地図が展示されており地図好きとしては嬉しい・・・
サンタクララ修道院
宗教画の展示も凄いが実はまったく分からなかった。ただ教会その物の厳粛な雰囲気はかなり見ごたえがあった。
ここでせっかくだからついでに博物館の上手な見方を講義しよう。
まず、博物館に入ったら地図を良く見ること、どう見て回れば最短時間で回れるかということを良く考えてそして回り始めたら立ち止まらない考え込まないを基本に徹底的に動き回ること。
対象物は一瞥すれば十分なのである。記憶に残れば印象的だったのだろうし、残らなければ少なくとも当人にとってはどうでもいい物であるからだ。
そして、こうすれば一日に何軒もの博物館を訪れられるから効率的なのである。
まあ記憶に何も残らないという欠点もあるが・・・
そんなボゴタに博物館数多くあれど・・・
ハイライトといえばなんといっても「19世紀博物館」であろう・・・
私はガイドブックを丹念に読み・・・ここの博物館の価値を・・・
行く前から熟知していたのだ!!
これはその某ガイドブックからの引用だが
「19世紀の文化がどんなものであったかを、骨董品のコレクションで再現するユニークな博物館。家具や調度品を並べて19世紀のフランスの家を再現してみたり、そのころのクスリ屋にどんなものがあったかを実際に並べてみたりしている。アールヌーヴォーのガラス工芸や絵画のほか、衣類などの服飾品も展示され、当時の生活をかいま見ることができる。見学には必ず女性職員が案内役としてついてくれる。ただし、解説はスペイン語のみ」
と書いてある・・・
この博物館の価値がどんなものだか・・・
これで分かっただろう・・・
そして私はこの「19世紀博物館」をボゴタでの博物館のフィナーレとして楽しむことにした。
これがボゴタ最強の「19世紀博物館」
学割でチケットを買い、少し待つと一人の人間が現れる。
「ハーイ、私はカルロスです。ガイドをするのでよろしくお願いします!!」
彼は・・・
とっても良い男だった・・・
一つ一つの展示品を丁寧に説明し、そしてこちらからの質問にも何とか私が理解出来るようにと一生懸命説明する。
それに「おはよう、こんにちは、こんばんははあなたの国ではなんと言うのですか?」
などと聞いてきてフレンドリーなグッドガイだった・・・
私は満足して博物館を後にする・・・
筈だったが・・・
でも・・・
何か予期していたものと違う・・・
ガイドブックをもう一度開いて読んでみる・・・
「19世紀の文化がどんなものであったかを、骨董品のコレクションで再現するユニークな博物館。家具や調度品を並べて19世紀のフランスの家を再現してみたり、そのころのクスリ屋にどんなものがあったかを実際に並べてみたりしている。アールヌーヴォーのガラス工芸や絵画のほか、衣類などの服飾品も展示され、当時の生活をかいま見ることができる。見学には必ず女性職員が案内役としてついてくれる。ただし、解説はスペイン語のみ」
「むむむ・・・」
ガイドブックには・・・
確かに・・・
「”必ず女性職員が案内役としてついてくれる”・・・」
とあるではないか!!
コロンビア=美人で有名。
ということは・・・
コロンビア人女性職員=美人
の筈だったにちがいなかったのだ!!
今の私はスペイン語免許皆伝。「ジ・ョ・ノセ(わかりません)」と「ノーコンプレンド(理解できません)」の2刀流を巧みに使いこなす名人である。
博物館の展示品などどうでも良かったから・・・
案内役を務める彼女に巧みなスペイン語で近づいて・・・
アバンチュールを楽しみにしていたのにぃ~・・・!!
そしてその為だけに学割とはいえ大枚(多分80円ぐらいでしょうか?)をはたいて、それにわざわざ最後に回してこの「19世紀博物館」を訪れたのにぃ~・・・
それに”必ず”とは100%の筈だ!!
なぜ私には”男性職員”がついたのだ~!!
キィィィィィィィィ~!!
そしてその夜、ホテルでそのガイドブックの投稿用紙に、目を涙にぬらしながら一心不乱に送る記事を書くデューク東城がいた。
その内容は
「前略、私は旅行には必ずガイドブックを揃えて持っていく者で、特に貴社のガイドブックを今まで愛用してきたと自負しております。ガイドブックで何が重要かというと最新の情報です。旅行者にとって情報とは時として生死をわかつ物であり、軽はずみな記事を書いて読者を混乱させるのはガイドブックを出版する会社にとって恥ずべきことであると思います。
今回私がこうして筆をとったのも、貴社の記事を鵜呑みにしたばかりに、危険な目に遭い心身ともに甚大なダメージを受けてしまったことからであり、今後の旅行者の為に訂正が必要であると考えたからです。
そして今後は貴社の与える情報によって無用な混乱をして、他の旅行者が窮地に陥ることのないようにと考えましたので、私のささやかな体験ですが最新の情報をお伝えいたしたく、こうして手紙をしたためました。
貴社の06-07年版「ペルー エクアドル ボリビア コロンビア」版のガイドブックのコロンビアに関する記事ですが○○○ページにある”19世紀博物館”の紹介でこう訂正してください。
必ず女性職員が案内役としてついてくれる ×
→
必ず職員が案内役としてついてくれる。 ○ 」
と・・・