Category: G技術

 海外保険をかけるかかけないか?旅行者の頭を悩ます事だろう。

 ちなみに私の場合はありきたりだが「海外渡航保険」はかならず予定する期間をかけていた。タイプは携行品損害を含む標準的な物だ。

 保険に関しては長期旅行者になると現在は1年までの物が多い為、期限が切れてそれまで大きな被害にあっていなかったらそのまま無しで旅行する者が多いし、私の保険にかけていた年間10万円程度のコストは安い国、例えばインド等だと安宿に泊まり3等で移動すれば世界遺産観光しながらでも3カ月過ごせるお金になるので安い値段ではないが第3世界を中心に周るなら最悪の事態も考えるとかけるだけの価値はあると思う。

 元を取るという考えはなかったが必要な被害に必要な金額がカバーされたしキャッシュレスでの治療も受けれたのでこれは掛けておいて良かったというのが正直な感想だ。


 そして病気対策

 第3世界にいは日本では予期できない病気も多い。このページを立ち上げる契機ともなった夫婦はアフリカでマラリアにかかり南米で発病して最終的には亡くなられている。

 そこでこれについては私のした事を記していこう。


1.専門医に相談する。

 いまではインターネットなどで情報は多数入手できるがどれだけの情報が得られても医者で無い我々は素人に過ぎない。私の場合は感染症などの専門医に相談しつ予防接種も渡航する地域に合わせて可能な限りMAXで注射してもらっている。

日本で摂取しているのコストは高いので海外の安い国、タイやエジプト等で注射する人も多い。

2.マラリア

 残念ながら予防接種は無く、予防薬を飲むことになるがそれも数カ月(忘れた)立つと副作用の関係の為投与を控える事になる。私の場合はまず日本で医薬品外の為に高い値段になっているメフロキンを購入し、エチオピアで安い薬(クロロキン:ケニアの日本大使館の医官に教えてもらえた。)を買ってそれを予防薬としてのみ、ケニアに行った時に日本大使館の医師に相談して当時最新のマラロンという薬とコテキシンというかつて評判だった薬も併せて購入している。
 ちなみにマラリアの厄介な所は例えば予防薬としてメフロキンを飲んでいてもメフロキン耐性のマラリアにかかったらもう効かないし、インフルエンザのように年々最新の○○耐性といったマラリアが出てくるので常に最新の情報を聞いていおかなければいけないことだ。ちなみに私の買った薬は当時年度の新しいものからマラロン、メフロキン、コテキシンであり。予防で飲んでいたエチオピア製の薬が終わった後は治療薬としてこの3種のいずれかを使うつもりでいた。

 但し治療薬として持っていても発病した最初の2,3日を耐えてやり過ごす為で必ず医師にみてもらわないと意味は無いのでもし罹ったなら必ず医者に診てもらう必要があるだろう。。

 また専門医によるとあたりまえのことだが「刺されないのが一番」なので日本で一人用テントの蚊帳を持ち歩いて蚊帳の無い宿に泊まった時はこれを使用するようにしていた。ちなみに一人用だと小さすぎたというのがあるので2人用の方がいいだろう。それに加えて殺虫剤、蚊取り線香も併用し、ベッドが不衛生な場合は直接噴霧を吹き付け、また部屋にもばらまいて閉め切ってしばらく待ち、それから寝る事にしていた。ベッドに直接と言うのは体には悪いが刺された方がキツイのか?殺虫剤がキツイのかと比べると殺虫剤の方がましに思えたからだ。そして低湿地帯に入る際は長袖を着用し、防虫クリームをこまめに塗るようにしていた。そしてバスターミナル等でベンチに寝る場合は蚊取り線香をそのベンチの下で炊いて一晩明かす事も多々あったと記憶している。

 それとこれは嗜好の問題だがアフリカ大陸ではトニックウォーターが結構色々な所で手に入り、スプライトのような後味の甘ったるさが無かった為にお気に入りの飲料となった事もマラリアに運良くかからなかった一因になっているのだろう。このトニックウォーターには日本では薬事法にひっかかり入っていないキニーネが入っていたからだ。

 乾季にアフリカを周る事が出来た幸運もあるが以上のような用心を継続的にしてこれたから私はマラリアに関しては避けられたと思っている。

  但し、当時知り合いの旅行者でザイールの川下りをやったものは私以上に用心深い男だったが用を足す際に刺されて発病し、彼もマラロンを持っていたがマラロン耐性の最新のマラリアだった為医師にかかって回復させている。また我が強敵は最近コンゴの川下りに挑戦し、彼も私以上に用心深かったがマラリア、それも最悪の熱帯性マラリアにかかっている。(参照:「ゲームセンターコミネ2012年9月のブログ」)この様に海外ではどれだけ用心していても「やはり罹る時はかかる」と割り切り、罹った時にどう対処するかを常に頭に思い浮かべていた方が良いだろう。

※その後地獄帰りの我が強敵、ゲームセンター・コミネよりメールがあり、最新のマラリア情報(2012.01月現在)の提供があったので追記とする。

[ マラリアの「治療薬」としては現在、「コアルテム」というものが最新となっています。
  こちらは最凶の熱帯熱マラリアにも効く上、「副作用がない」という素晴らしい特長があり、マラリアかどうかはっきりしない段階(高熱が続くなーとか思ってるとき、など)に「見切り」で飲んでしまっても問題がなく、現地では特効薬的な扱いを受けて広まってきています。
  一箱(1回分24錠)1000円前後と安いので、入手できるならコチラを持ち歩くのが安全・確実かと思われます。
 処方も難しいことは何もなく、4錠ずつを12時間ごと(朝晩)に服用するだけ。それを3日間。

 ただし、飲み始めたら必ず24錠飲み終えなくてはならないので注意。
 例えば8錠飲んだ段階で熱が下がったとしてもあとで必ず熱が上がるので、途中でやめたら意味がないらしいです。
  わしはまさにそのパターンで、(副作用がないこと及び処方を知らなかったので怖くて)熱が出ても2錠しか飲まず、で翌朝熱は下がっていたので飲むのをやめ、後で大変なことになりました。
 
 現地で商品名「コアルテム」と言えば大きめの薬局には売っていますが、インド製の偽物(100円くらいと異常に安い)にはご注意を。本物はヨーロッパ製で、ちゃんと山吹色の箱に「coartem」と書いてあります。 (※その後きたコミネ氏のメッセージよりヨーロッパ製、ではなくて、正確にはヨーロッパ(スイス)の会社が作ってはいるが、中国製だそうです。バックパックの中にまだ入っていたので見たら、その通りでした。と訂正あり。追記とする) 

 以上であります!!]

※さらに「実験厨房」 ののほほん氏より追加情報を戴いたので以下に転載する。

[ コアルテムはのほほんの第一次放浪当時2007年時点ですでに最新で一般的な治療薬でした。

 

 のほほんも早速2007年にNigerのBirmaで服用してます。
 なのでそのころと変化なしと言えるでしょう。
 飲み方や使用上の注意もそのとおりですね。
 のほほんも副作用が怖かったんですが、「マラリアじゃなくて単なる風邪の時に飲んでも効果がないだけで副作用はない」と言われました。
 値段も特に変わっていないようだし、偽薬が出回っているというのも同じです。
 今はどうか知りませんが、当時は偽薬は東アフリカが中心で西では見かけないと言われてました。
 とはいえ路上ではなく薬局で買うのが無難でしょう。
 パッケージは皆殺しさんが書いたように山吹色(全体ではない)です。
 箱の中には6錠1セットの物が4セット入ってます。
 ただ皆殺しさんによるとヨーロッパ製となってますが、のほほんの時は中国製でした。
 もちろん会社自体はヨーロッパ(スイスだったかな?)なんだけどmade in chinaと書かれていて、最初偽物かと疑った覚えがあります。
 というのも実はアメリカ製(だったと思う)のものもあって、パッケージが全然違うからです。
 アメリカ製の物は箱がなく、24錠が分けられることなく1セットになってます。
 のほほんが服用したのはこっちだったんで、中国製を疑ったわけなのですよ。
 ただのほほんがアメリカ製を見たのは自分で服用した時とNigerのAgadezでゴミがおちてた時の2回だけで、あとは全部中国製でした。
 コアルテムは確かに効きますが、動けるようなら病院に行くべきです。
 MaliのBamakoで会った人はコアルテムを服用したものの吐いて効果が出ず。
 結局病院に行って点滴を打って事なきを得ましたが、熱帯性マラリアだったため医師から「あと1日遅れてればアウトだった」と言われたそうです。
 なのでコアルテムでとりあえず症状を抑え、そのすきに病院に駆け込むというのが正しい使用法だと思います]
 

3.下痢

 マラリア以上にこちらの方がお世話になるだろう。

 私の場合はビオフェルミンが美味しくて好きだったのでそれを基本にして旅行人というガイドブックに載っていた腹下しに凄い効くという「シプロフロキサシン (ciprofloxacin;略号:CPFX)」という物をエチオピアの薬局で買って愛用していた。

 これはどこまでがフラシーボ効果か分からないが私には効果覿面でほぼこの薬だけで最後まで持ちこたえた。
 但し残念ながら日本に帰国後にアメーバ赤痢にかかっていたがこれには効いていなかった。(但し無自覚症状でたまに酷い腹痛があってそのあとしばらく収まっていたので検査するまで気付かなかっただけでもあるが・・・)


4.高山病 

 これも旅行中に注意しなければならないポピュラーな物だろう。
 予防としてはまず高地についた特に初日は激しく動かない、アルコールを飲まない、水分摂取を多くして新陳代謝を上げる、等が挙げられる。
 そして高地に入るには必ず高度順応させながら入る。といった所がメジャーな手段だろうか?
 私の場合は1500、2500、3500mを目安としてまず2000m以上の所に行く場合は1500mで最低一晩以上、そして3500m以上に行く場合は2500m前後の高度で一晩以上過ごしてから向かう事にしていた。当然何かあればすぐに高度は下げる心づもりはあったが幸いにして用心しながら高度を上げて言った為、高山病の症状が顕著に出た事は無かった。(軽い、といった程度ならある)
 そしてもしかかった際は「高度を下げる」のが一番であろう。
 但し、こうやって時間を作りながら対処できたのは長期旅行であったからという側面もある。短期の場合で高度順応の時間が無い場合は最初の注意事項を守る事と共によく南米のサッカーの国際試合などでもあるように急激に高度を上げ、ピンポイントで目的物を見たらすぐ低地に離脱するといった対処方法もある。

5.帰国後
 
 私のアメーバ赤痢が本人の自覚が殆ど無かった事もあるように、旅行中にどんなものをうつされ体内にあるのか素人が自分の体調だけで判断するのには限界がある。
そこで帰国後は必ず体の検査をすることをお勧めする。
 そしてこの際に「海外のどのあたりの地域を周っていたか」も必ず伝える事。
 医師も日本ではまず見ない症状を診断する事になるので些細な兆候だと見落としてしまう事があるからだ。

 ちなみにこの私の場合は一応は海外渡航後と伝えていたにも関わらずアメーバ赤痢にかかった際はホモ疑惑を医師から言われて凄い傷ついた記憶があるが心は傷付いても体は回復出来たので医師に診てもらう判断は間違いなかったと確信している。


6.結言

 保険にせよ予防接種にせよ かからなければ「無駄な出費」に思えるだろう、大半の旅行者はそう考えその分を他の旅行費にあてている事だろう。
 だが、この辺りはロシアンルーレットに何発弾丸を込めるか?という事を再度思い描いてみると良い。
 私のかけた金額を考えると馬鹿にはならないが確率を上げ「やっておけば避けれた」と後で起こる後悔を減らし、それでも罹ったら「あれだけやったのにダメだった」とそこで初めて運を言い訳に納得できるだろう。

 海外にに出ると言う事は日本では全く予期できない、そして我々の体では耐性のないあらゆる疫病が目に見えない姿で我々を待ち受けている。

 だからこそ用心は必要であろう・・・

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